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Ayakovsky/アヤコフスキー
2019年11月8日 10:50
冬の匂いがし始めたある日のパリの夜。セーヌにかかる橋で天使とすれ違った。スーツを身に纏い左手にスマホ、話し相手と揉めていた。二十一世紀は天使もIT化でせわしない。 むかし見たドイツ映画によれば、天使の姿は子供にしか見えない。そして天使が見る人間の世界は色彩がない。主人公の天使は人間に恋をし、与えられていた永遠の命を捨て地上に落ちた「堕天使」ならぬ「人間」になる。 天使が恋をするたびに地上