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【令和6年12月議会 一般質問「ウォーカブルなまちづくりについて」】

(清水彩子の質問)
国土交通省は、「居心地が良く、歩きたくなるまち」として、道路空間を車中心から「人中心」の空間に転換し、多様な人々の交流の場を形成することで、都市の魅力を向上させる、ウォーカブルなまちなかの形成を推進しています。「ウォーカブル」とは、「歩く」を意味する「walk(ウォーク)」と「できる」の「able(エイブル)」を組み合わせた造語で、「歩きやすい」「歩きたくなる」といった意味で使われます。

武蔵村山市も、「ウォーカブル推進都市」として登録しており、ウォーカブルなまちづくりを推進しています。
歩くことは、健康寿命の延伸に関係します。ウォーキングとして決めた距離を歩くだけではなく、いつものお気に入りの場所に行こう、あのお店に行ってあの人と話そう、あの花壇には、今どんな花が咲いているか見に行こう、明日がマルシェがあるから行ってみよう、そんなワクワクした気持ちで毎日歩く事ができたら幸せです。

世界保健機関(WHO)憲章に、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」とあります。
ウォーカブルシティの推進は、まさにその状況が満たされている「Well-being(ウェルビーイング)」の実現にも繋がると共に、車移動の習慣を徒歩に変える事により、本市が目指すゼロカーボンシティの実現にも繋がります。
市民の心身の健康、多摩都市モノレールを利用する全ての方の楽しみと快適性のために、ウォーカブルなまちづくりについて伺います。

【市長答弁】
本市では、令和5年3月に「第二次まちづくり基本方針」を策定し、これまでの「車中心のライフスタイル」から脱却し、「駅を中心とした歩いて暮らせるまちづくり」へと転換を図り、都市核やサブ核、都市軸を中心とした人や環境にやさしい将来にわたって持続的なまちづくりを目指しております。

これに先立ち、国で目指す「居心地が良く歩きたくなるまちなか」の形成に対しては、国内外の先進事例などの情報共有や、政策づくりに向けて国と地方がプラットフォームに参加して、ウォーカブルなまちづくりを共に推進する「ウォーカブル推進都市」の募集を行っており、本市も令和4年11月に参画しました。

今後とも、多摩都市モノレール新駅周辺等において、人々が集い、憩い、多様な活動を繰り広げられる場として「駅を中心とした歩いて暮らせるまちづくり」の形成を目指してまいりたいと考えております。



武蔵村山市の風景

(清水彩子の再質問)
ウォーカブルなまちづくりについて伺いますが、まずは、歩行者空間ネットワークの連続性が重要となります。そこで、現在整備している都市計画道路の歩道などは、どのように整備されるのでしょうか。

(市の答弁)
現在整備を行っている立川都市計画道路3・4・17号桜街道線及び立川都市計画道路3・4・39号武蔵砂川駅榎線についてお答えいたします。
立川3・4・17号線につきましては、「榎交差点」から「村山病院」を結ぶ区間を、現道3.64mの幅員から16mに整備する道路であり、歩道を新たに両側3m整備する計画となっております。
立川3・4・39号線につきましては、新青梅街道に接する「三本榎交差点」から「江戸街道交差点」までの区間を、現道約9.6mの幅員から16mに整備する道路であり、歩道も拡幅し両側に2.2mから3.5mに整備する計画となっております。

(清水彩子)
それでは、整備が進んでいる区画整理内の都市計画道路の歩道は何mで整備されているのか伺います。

(市の答弁)
区画整理内で整備された立川都市計画道路7・4・2号榎本町線及び立川都市計画道路7・5・3号榎東西線についてお答えいたします。
南北方向の立川7・4・2号線につきましては、歩道を両側に3mから4mで整備を行っております。
東西方向の立川7・5・3号線につきましては、歩道を両側に3.5mで整備を行っております。

(清水彩子)
令和5年3月に策定された「第二次まちづくり基本方針」では、歩いて暮らせるまちづくりを目指していく旨の市長答弁がありました。今伺った都市計画道路と併せて歩行者空間も整備されます。今後、市内を走る都市計画道路の完成率はどの程度になるのでしょうか。

(市の答弁)
都市計画道路の完成率は、令和5年度末現在、51.7%でございます。今後、新青梅街道やご説明させていただきました都市計画道路などが整備されますと75.6%の完成率となります。

(清水彩子)
都市計画道路が完成すると歩道が整備され沿道の賑わいや回遊性の確保、誰もが歩きやすい環境になり、ウォーカブルなまちの実現に繋がると思っております。
そこで、現在策定中の「立地適正化計画」についてですが、11月1日から12月2日までパブリックコメントが行われましたが、立地適正化計画でのウォーカブルな考え方を伺います。

(市の答弁)
立地適正化計画でのウォーカブルな考え方につきましては、都市機能誘導区域を各駅周辺に設定し、にぎわいと交流を生み出す空間の創出を施策として掲げ、過ごしやすい駅前空間づくりのため、市民や事業者等との検討を進めるとともに、駅前広場の整備のほか、誘導施設等を整備する際のオープンスペースの促進を行ってまいります。

(清水彩子)
各駅周辺に都市機能誘導区域を設定し、ウォーカブルな駅周辺の空間が形成されていくものと期待します。また、この区域に設定されました(仮称)No1駅付近の広大な敷地も、人々が集い、憩い、多様な活動を繰り広げられる場として整備されることを期待しておりますが、既存の商店街や昨年度地区計画の変更ななされた学園二丁目むさしの住宅跡地周辺なども歩道の拡幅や回遊性を高める施策を検討してもらいたいと思います。そこで、市で数々の計画や方針が策定されておりますが、目に見えて実行されているものが少ないように感じますが、この計画ではどうのように今後展開されていきますか。

(市の答弁)
今後の展開につきましては、都市機能誘導区域に設定いたしました地区住民などと、まちづくり協議会等を設置するなど、駅ごとの具体的な土地利用などを協議していきたいと考えております。

(清水彩子)
多摩都市モノレール新駅周辺の将来像を考える(仮称)多摩都市モノレール沿線まちづくり方針が立地適正化計画と同時にパブリックコメントが開催されておりました。この方針では、令和5年度に開催された市民ワークショップなどの意見を踏まえ、市民ワークショップ報告書を見ましても、駅のまちづくりで重要だと思うテーマ・キーワードは駅ごとに異なり、駅ごとに特徴があることがわかりましたので、地域住民とよく協議していただければと思います。
この都市機能誘導区域に誘導したい施設が表で記載されていましたが、たた誘導したいだけでは出店などは難しいのではないかと思いますが、何かお考えがあるか伺います。

(市の答弁)
立地適正化計画の策定後、まちづくりの目標を達成するために必要な事業、計画期間、区域、面積等を記載する「都市再生整備計画」を作成することで、民間事業者等にもある一定の補助などを行うことができるようになり、民間の取組を促進してまいります。

(清水彩子)
一定の補助などがあることは、わかりました。今後、まちづくりを進める中で、行政だけでなく民間の力が必要と考えます。補助制度の内容など市民や事業者などが活用しやすいよう、周知などを分かり易くお願いいたします。

令和2年の都市再生特別法の改正で、まちなかにおける「居心地が良く歩きたくなる」空間づくりを促進するため、歩道の拡幅、都市公園に交流拠点の整備、建物低層部のガラス張り化するなど、その区域の快適性・魅力向上を図るための整備などを重点的に行う区域として「滞在快適性向上区域」通称まちなかウォーカブル区域が新設されました。今後、都市再生整備計画において、設定するのでしょうか。

(市の答弁)
滞在快適性向上区域につきましては、都市再生整備計画の中で指定する区域でございます。範囲の設定等につきましては、公共施設の管理者や公共交通事業者、公共空間を活用する民間事業者など、地域の様々な関係者の意見を踏まえ、目指すべきまちのビジョンを共有しながら、その地域の実情を踏まえて検討したいと考えております。

(清水彩子)
このような計画の下地になる立地適正化計画については、駅を中心に歩いて暮らせるまちの実現に向けて戦略的にまちづくりを進めていくことが重要です。現在においては、モノレールが延伸するまで10年以上掛かると思いますが、計画の変更や修正などは行うのか伺います。

(市の答弁)
計画期間につきましては、第二次まちづくり基本方針とあわせるため、令和7年度から令和24年度までの18年間とし、概ね5年ごとに進捗状況の評価・検証を行うことを基本として、今後の関連法令の改正や上位・関連計画の改定、社会動向等に合わせて、必要に応じて計画の見直しを行うものとしております。

(清水彩子)
点と点を都市計画道路等で結び、その中を民間事業者などの開発により、賑わいや回遊性がもたらされ、市が目指す「駅を中心とした歩いて暮らせるまちづくり」につながると考えます。今後のまちづくりに関して、地域住民などを巻き込んで、市民の声などにも耳を傾けて進めていただければと思います。

本市において、悲願であったモノレール延伸は、まちづくりの絶好のタイミングだと思っております。

本市に住みたい、住み続けたいと思って貰えるようなまちになるためには、自家用車に頼らず、歩いて買物や飲食ができ、そこには気持ちの良い風景があり、モノレールに乗って移動がスムーズに行えるものと思っております。

都市計画道路の整備などにより生み出される歩行者空間ネットワークが、ウォーカブルなまちづくりに資するよう、計画的に進めて行くことを要望させていただきまして、1項目めの質問を終わります。

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