種=命は誰かが操作していいものではない
この世界に何人か尊敬する人がいる中で、インドの環境活動家、ヴァンダナシヴァ博士は私がもっともlook upしている現存の女性かもしれない。ノーベル賞候補ともなった博士の活動に関して知ったのは、3年ほど前に上映された映画『シード ~生命の糧~』を見たのがきっかけとなった。https://unitedpeople.jp/seed/
私たちの命そのものというべき種は、1万2千年以上もの間、世界中の人々によって大切に受け継がれてきた。しかし、驚くべきことに20世紀中に野菜の種子の実に94%がすでに消滅。気候変動や、世界の種子市場を多国籍企業が独占するようになったことが大きな要因だ。市場には遺伝子組換え作物(GMO)が登場し、多くの国々で農家が種子を保存し翌年蒔くことが禁止されるようになった。結果、古くからの農業の伝統が途絶え、人類史上最も早いペースで種子の多様性が失われているのだ。
種子の抹殺、企業独占の危険性が浮き彫りにされているこの映画は、種=命が一部の大企業によって操作される危機を強く訴えている。日本でも種苗法改正法案が取りざたされているので、この問題はどこかの発展途上国の問題にはとどまらないことがわかる。
このヴァンダナシヴァ博士の最近のフランスでのインタビューではこの1%の富の存在が世界中に、私達にもたらしている影響を、dictatorshipだと強く言及している。https://www.youtube.com/watch?v=MNM833K22LM
最近のコロナの状況、メインメデイアの報道の仕方、SNSとジャーナリズムのあり方、そして開発中ワクチンに関しての報じられ方、を目の当たりにしている今、シヴァ博士のメッセージが強く響く。彼女の最新の著書、”One Earth, One Humanity vs. the 1%” はこんな著名人の書であるのに、アメリカのアマゾンでは購入できなくなっている。1%の牛耳るsensorshipとdictatorship。命を操作させてならない。世界は、私達は目覚めつつある。コロナが私達にくれたチャンスだと思っている。