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ほらほら、それもギフトです。
クリスマス翌日、みなさまいかがお過ごしですか。
年末で気忙しいわ!といきりたってはいませんか?ほらよっと!深呼吸を出前一丁!おだんごです。
いくら慌てたところで、できることはたかが知れていますよ。いいんです。大丈夫。どうにかなりますよ。
あなたに言ってません。ほぼ自分に語りかけています。自己中という串で自らを律すること矢の如し、再びおだんごです。
あのですね、私は最近あちらこちらで、ギフトをもらっています。
あらやだ!それなら私も!という心あたりの方は、このnoteを読み終わりし後で、ぜひコメント欄でお会いしましょう!
小さな幸せはたんぽぽの綿毛みたいなもんです。
遠くに飛ばしてなんぼですからね。
トイレの花様
職場のトイレの手洗い場の鏡の脇に、薄いピンクのサザンカがいけてありました。小さな蕾が膨らみ、花を咲かせるまで、トイレに行ってそれを眺めるのが癒しでした。花が満開を迎えると、次に白い小菊と、色の濃い小ぶりの椿に交代しました。
誰が小さな花瓶に花を飾ってくれているのか、実は知りません。何人かに尋ねたのですが、誰も知らないと言います。
やらなくてもよいことです。トイレに花を飾らなくても、誰も困らない。トイレットペーパーがないのとは訳が違います。だからこそ、その心遣いはギフトだと思っています。誰も知らない、誰にも知られずに、そっとお花を入れ替えるその人はまるでサンタさんと思ってます。
イケメンはパラダイス
私の事業所にはデイサービスが併設されています。
サービス調整で、無理を聞いてもらったり、また急にキャンセルしてしまうようなこともあります。
デイサービスは収益を上げるのが難しい部門です。
なくてはならないけれど、ショートステイが入ればキャンセル。なくてはならないけれど、入院が長引けばキャンセル。
相談員という名前のまとめ役のIさんは、私より10歳年下の男性ですが、なかなかのイケメンです。顔の造作のバランスがよく好感を持たせやすいということは、苦労も多いだろうと思います。
Iさんがお迎えに行くと、おばあちゃん達が甘えん坊になって急に歩けなくなったり、Iさんにお洋服を褒められたら、それしか着ていかなくなった!などとご家族からクレームが来たりします。
そのIさんに、追加のデイサービスをお願いした後「でも、今、ショートステイもキャンセル待ちしてて、そっちが空いたらキャンセルになるかも」
と伝え、「ごめん、いつも愛人みたいな扱いをして…」て目を伏せると、「いいんですよ、おだんごさん、都合のいいデイサービスでいいんです。俺、わかってますよ」と言いました。
この切り返し〜。結局ですよ、顔の造作もさることながら、心のあり方がイケメン。イケメンはギフトです。
蜜猫袋
壇蜜ではありません。密集した猫のことです。一見いやらしそうではありますが、健全です。ちなみに壇蜜さんも健やかな人だって私は思ってます。
(急に好意を明確に表明したいタイプ)
先日、数年振りに高校の同級生から郵便が来ました。開けることが、少し怖いと感じました。
彼女とは親しくしていました。子育ての真っ只中、彼女は仕事に真っ只中で、よく携わっている音楽を送ってくれました。それは時代の先頭から聞こえる音でした。海外から手紙もくれました。その頃、彼女が心の底から眩しくて、返事も滞り、不義理の思い出しかありません。
最近は年に数回私から、新聞を送っていましたが、彼女が本当のところどう思っているかという確認はあえてしませんでした。ただただ送り続けて、核心には近づかないようにしてきました。
大好きだった友達から、もう手紙を送らないで。と言われたことがありました。彼女と一緒にみた「道」の白黒フィルムと、彼女の自宅のソファーの余韻を忘れられないのが、物悲しさに拍車をかけます。
急に連絡が途絶えて、二度と会えない地元の幼馴染もいます。スイカを渡した時、なんとも言えない笑顔を見せた幼馴染に、好物のスイカをもう土産に買って帰れないことを、夏になると痛感します。
彼女にそう言われても仕方ないし、そう振るまわれても、受け入れるしかできないのだけれど、きっとまた、ものすごく寂しいだろうなとだけ思ってきました。
開けると、お手紙と切手シート、そして蜜猫バッグが入っていました。
ご無沙汰していたけど、いつもありがとう。最近手芸をしていて沢山できました。よかったらワンマイルのお出かけに使ってね!と書いてありました。切手は新聞の郵送代にとのことでした。
まあ、他にも色々書いてありましたが、私を嬉しくさせるために書かれたものでした。
安堵と歓喜。届いた翌日から彼女のお手製の手提げ袋を使っています。新幹線で実家に帰る時にも手にしていました。
ワンマイルの約束を簡単に反故しました。自慢したいのです。可愛いと褒められたいのです。だってとっても気に入っちゃいましたからね。嬉しくて仕方ないのです。妹が私の望む反応をしたので大いに満たされました。
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きっと、久しぶりの手紙をどうやって書き上げようか思案して、プレゼントを詰めて、切手を買いに行き選んでくれたのでしょう。その全てがギフトです。
スマホにサンタが舞い降りた
朝起きると、枕元のスマホにメール飛来のマーク。
寝ぼけ眼で開くとあらまあ。これは、待ちイラストきたる。
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中川さんからの今月の大喜利noteのイラストが届いていました。中川サンタは、深夜にそっと枕元に、足音もひっそりとやってきました。サンタさんが大きな靴下に詰めているギフトの先にある、笑顔を思い浮かべながらエッセイを紡ぎました。
ささやかで見落としてしまうような心遣いや、思いやりのある言葉のやりとり、遠くの誰かが私を思い出してくれたこと。
日常に散りばめられたギフトは、クリスマスが終わってもなお、あなたの周りは意外に優しい世界のはずです。
ほらほら、これもギフトです。
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