コンヴィヴィアリティ
隣の御婦人と向かいの紳士とうちの家の壁を覆いすぎたヘデラを夫と剪定したひとときが思い出された。あのやらなくてはいけない作業をするのに重い腰をあげて取り掛かった面倒くさい気持ちが作業を終わるときには何とも楽しい幸福な気持ちに代わって御婦人と紳士にお礼を言って別れた。いつも玄関の鍵はうちも開いたままだがお隣も開いている。時々畑の収穫物が届けられている。我々がやり始めたヘデラの剪定が危なっかしく見えたからか脚立に登り夫ともう少し右までとかもう少し下までカットしてとか言ってる最中に隣のご婦人が「よく伸びたなあ、脚立押さえておくわ。」と向いの紳士も寄ってきてくれて、何気ない話をしながら無事剪定は終わり、ごみ掃除まで苦も無く終わった。この慎ましく何気ない隣人との共同作業たるや、真の幸せと言うほかない。隣保やら当番やら面倒臭い響きではあるが人は一人では生きれないのだからやはり町内会、自治会というものは平和へのカギなんじゃないかなと思っている。
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