見出し画像

娘(中1)の起立性調節障害との戦い

「なぜだか眠くて、朝起きられない…」
「起きたいと思っているのに、起き上がれない…」
こんなことって、正直、誰しもが経験することではないでしょうか。

かくいう私も、「眠い…」「学校めんどくさい…」を繰り返す高校時代を過ごしていました。

そんなやる気がない学生の性分を、娘も体験しているんだろうな~~
なんて気軽に考えていたのに…
現在、中学校に通学できたのは1学期で4日のみ。
完全なる不登校になるなんて、夢にも思っていませんでした。

戦いの始まりは、卒業式の1ヶ月前

朝、
「頭痛がする」
という娘。小学生高学年に入るあたりから頭痛持ちになっていたので、正直いつものことでした。

1日休んで様子を見よう!

翌日かその次くらいには収まるだろうと思っていましたが、
それが1週間続いたのです。

いつもと何かが違う…
そう思ってかかりつけの小児科に受診しました。

頭痛持ちの娘の体調をよく知ってくれている先生だったので、
一度、脳神経外科の受診を勧められました。

しかし、行ってみても「異常なし」
脳神経外科もお手上げ状態で、併設の頭痛外来を受診することになりました。

初めて知った!POTS(体位性頻脈症候群)

受診した頭痛外来で初めて娘の頭痛に病名が付きました。

POTS(体位性頻脈症候群)
起き上がることで脈が高くなり、立ちくらみや頭痛を引き起こす病気です。

体位性頻脈症候群(Postural Orthostatic Tachycardia Syndrome(POTS)ポッツと読みます)は、身体が横になっている状態から立っている状態へと動いた時に、心拍数が大きく上昇し、起立不耐症(立位の維持が困難となる症状)を特徴としています。

https://potsanddysautonomiajapan.org/pots/

これらを聞くことができて、娘も親も気持ちが少し楽になったのを覚えています。すぐには治らなくても、少しずつ良くなっていってくれるはず…
そう思って投薬治療を開始しました。

なんとか乗り越えた卒業式と入学式

学校には行ったり行けなかったりを繰り返していましたが、
小学校と中学校の先生方の協力のおかげで、なんとか卒業式も入学式も無事に参加できた娘。

その間には、双方の先生方と何度か話し合いの機会を設けてもらい、
どのような状況を避けたらいいのか、娘が頭痛などで動けなくなった場合どうするのか、などなどを打ち合わせを重ねていました。

札幌市では小学校と中学校の連携がかなりしっかりしているようで、小学校から中学校へ情報の共有を密に行っていただいていたからこそ、親との話し合いもスムーズに進めることができました。

娘、突然倒れる!!

中学校に通いだして数日、娘が突然、自宅廊下で倒れる事件が発生…
脈が異常に早くなり、血圧も低下していて、親もパニック!

右往左往しながらも通っている頭痛外来に連絡を取ってみましたが、
頭痛外来は対処できず、循環器内科は中学生の受診ができないと言われ、たらい回し状態が起こってしまいました…。

そこでまた登場!かかりつけの小児科の先生に事情を説明したところ、市内の大きな総合病院の小児科の受診をすることになりました。

ここでついに起立性調節障害と診断

総合病院を受診し、エコー検査、心電図検査、あらゆる検査を行ったところ、特に目立った異常はない…

ただ、体位性頻脈症候群の傾向は顕著に見られており、
ここで初めて「起立性調節障害」と診断されました。
体位性頻脈症候群は起立性調節障害の一種であることもここで教えてもらいました。

そして娘が倒れた理由、
それは頭痛外来でもらっていた薬が血圧を下げてしまっていたから
と知りました。

このとき親の無知は本当に罪だな…と泣きたくなったことを今でも忘れられません…。もう少し勉強していたら、もう少し病院を疑っていたら、娘は倒れずに済んだのかもしれません。

脈拍や血圧異常は起こっていたたため、
数日間入院し、それ以降は起立性調節障害の薬で血圧を上げ治療する自宅療法が始まりました。

24時間心電図で娘の異常がついに!!

起立性調節障害の治療を開始しましたが、状況はどんどん悪くなっていきました。

8時には起き上がれていたのに、昏々と眠りだし、12時近くになっても起きることができない…脈も血圧も不安定で、このままどうなってしまうんだろう…と焦る日々が続きました。

もちろん起きることができないため、退院後から一度も学校に行くことはできていません。それも親が焦る要因のひとつにもなりました。

そんなとき総合病院の先生から24時間心電図検査を打診されました。

起立性調節障害で投薬をしているのに体調は悪化していく…どうにも打開策が見つからないという状況の娘でしたが、ここで先生が1つの異常を見つけてくれました。

それが、
「睡眠時の脈拍異常」
でした。

心電図で確認したところ、娘は明らかに熟睡しているであろう夜中3時頃に脈拍が120以上になる状況が出ていたのです。

これは、娘がちゃんと睡眠を取れていないという証拠でもありました。

睡眠が取れていない状態で投薬しても、体調に変化がない・より悪化するというのは親が状況を理解するのに十分なものでした。

睡眠薬のために小児心療内科へ

ここでひとつの問題が発生しました。
総合病院の小児科では睡眠薬は処方できないということです。

先生曰く、ごくごく軽い睡眠導入の薬は処方できる。
ただこれで効くとは思えない。一旦気休めで処方はするが、ちゃんとした薬が出せるところ=小児心療内科に転院したらどうか?
と言われました。

そして、脈拍異常が起こって睡眠が取れていない状況はわかったが、その原因がわからないというのも、小児心療内科への転院を勧められた理由でした。

心療内科…
確かに娘には必要なのかもしれない…
でも、中学生から心療内科に通わせるのはどうなんだろう…と正直思いました。

抗うつ剤とか出されて、抜け出せなくなったら?
学校もなにもかも全く行けないくらいになったらどうする?
不安しかなかったです。

ただこのとき娘が一言、「行く。」と言いました。
娘がそういうなら…親としてトコトン戦ってやると覚悟を決めた瞬間でした。

そして現在…

小児心療内科に通いだして約2ヶ月が経過しました。

小児心療内科で行った心理テストで、
娘が、
外見の性格と中身の性格のギャップが激しい子供
ということが判明。

外見の性格を保つために無理をする子供だったようで、そのギャップを認識し、無理をしないようにすることができなければ日常生活が難しい、今までよく小学校、さらには保育園時代から頑張ってきたと言われました。

そして現在、起立性調節障害以外にも
・夜、眠れないというか寝たくない
・人混み、音に敏感に反応して恐怖を感じる
・突然、涙が出てくる
などなどの精神的な症状も露呈するようになってきました。

・睡眠薬
・起立性調節障害の治療薬
・精神安定剤
・頭痛改善の薬
などなどを1回1回担当医の先生と、合う合わないと吟味しながら、少しずつ娘に合う薬を探している状態です。

おかげさまで、睡眠は取れるようになってきたのか、顔色もよく、起きているときは活発に動くことができるようになってきました。

まだまだ中学校に復帰目処は立っていないの状況です。
そして、まだまだ病気との戦いは続いています。
戦況がいいのか悪いのかも、ぶっちゃけていうとわかりませんw

ただ、娘が中学校に復帰したい!と切に願っているので、
これからも戦い続けるしかないと思っています。

いつか
「中学校に復帰した!!」
とご報告できることを、今、一番私が願っています。


 



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?