小松亜矢子

医療系サイト・雑誌をメインに細々とライターやってます。横須賀市で「まちの保健室」を開催するコミュニティナースとしても活動中。地域の中に居場所とセーフティネットを増やすこと、生きやすいまちづくりの一助になることが目標です。

小松亜矢子

医療系サイト・雑誌をメインに細々とライターやってます。横須賀市で「まちの保健室」を開催するコミュニティナースとしても活動中。地域の中に居場所とセーフティネットを増やすこと、生きやすいまちづくりの一助になることが目標です。

最近の記事

2018年のお仕事まとめと、2019年のことについて。

三が日も過ぎて、世の中が通常モードになったのを感じる金曜日。簡単にだけど、昨年の振り返りと今年の予定についてまとめておこうと思う。 2018年のお仕事昨年は署名記事はあまり書く機会をつくれなかったものの、ライターとして医療系サイトや雑誌で記事制作に携わることができました。 主な執筆先は、以下の通りです。 ・メディカルノート ・LITALICO発達ナビ ・イシコメ ・メディカルコミュニケーション(ウェブ・紙媒体ともに) 間接的にではありますが、現場で活躍されている先生方の

    • 大事な人を亡くした悲しみはどこへ行けばいいのか

      先日、義理の父が亡くなった。ずっと病気療養をしていたのだけど、もう少し生きられると思っていたのでショックだった。 その4か月前には、実父も亡くしている。これもまた、病気の末の結末だった。 遅かれ早かれ、こういうときはやってくる。 仕事柄、そういうことはよくわかっているつもりだけど、やはり自分の身に起こると、ちょっと違う。 感情は、理論では片付けられないと身にしみる。 身内が亡くなって大変だなと思ったのが、死後にやらなければならないことの多さ。 通夜・葬儀の準備や対応に追

      • それって妄想?それとも現実?

        前回は、幻覚の話をしました。 →幻覚と共に暮らすということ 今回は、同じく精神疾患の症状のひとつである、妄想の話をしてみたいと思います。 妄想っていうと、「こうなったらいいのにな」とかいう壮大なイメージのことを思い浮かべるかもしれない。 けど妄想の定義って、大辞林によると、実はこういうこと。 根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。統合失調症・進行麻痺などで特徴的に見られ,その内容があり得ないものであっても経験や他人の説得によっては容易に訂正されない。 

        • 幻覚と共に暮らすということ

          精神科に入院している患者さんは、 病気の症状として「幻覚」を持っていることがある。 大辞林によると、 幻覚・・・対象のない知覚,すなわち現実にない対象が, あたかも存在するように知覚されること。 幻聴・幻視・幻味・幻臭・幻触など。 ということになる。 つまり幻覚というものは、ありもしないものが見えたり聞こえたりしてしまうもの。 そんなふうに考えてもらえばいいんじゃないかな。 これって、薬を飲んでれば軽くなることもあるんだけど、 完全になくならないことも多いみたい。

          つらいのは、患者と接することじゃない

          今の職場に来て、看護の仕事を初めて辛いと思うことが増えた。 精神科に転職したと言うと、「患者さんと接するの大変でしょ」とよく言われるのだけど、そういうわけじゃない。むしろ、私は精神科の患者さんと接するのは苦ではない(暴力的な患者さんを、怖いと思うことはあるけれど)。 私が最もつらいと思うのは、まわりのスタッフと一緒に働くこと。 なんで?同じ看護師なのに?って思うかもしれない。そう、同じ看護師だからこそ、つらいんだ。 精神科の雰囲気って特殊。本来、患者と医療従事者って対

          つらいのは、患者と接することじゃない

          その笑顔がもう1度見たい

          精神科の患者さんは、表情の変化が乏しいことが多い。 仏頂面だったり、目の焦点が合わなかったり、ずっと怒ったような顔をしていたり。 それは、病気の症状や薬の影響によるもので、本人の性格や意志とはほぼ関係ないもの。 だから、「笑ってよ」と言ったところで、そう簡単に笑ってはくれない。 けれどたまに、患者さんたちの笑顔を目にすることがある。 普段はあまり会話もできない患者さん。いつもは幻聴にとらわれてしまって、つらくて叫んでいることも多い人。 そんな患者さんが、「今日はお母さん

          その笑顔がもう1度見たい

          自分のバロメーターを知るということ

          人にはそれぞれ、好調・不調の波を知るための指標になるものがある。 自分では気づかない、意識しないところで変化する、その人だけのバロメーターとなるものが。 私の場合は、「文字との関わり」だ。 活字をすんなり読めるかどうか、人の会話が抵抗なく頭の中に入ってくるか。そういったところが上手くできるかどうかが、私の調子のバロメーターになっている。 他者から見ても、すごくわかりやすいと思う。 明らかにSNSに投稿する機会が減るし、ブログも書かなくなるし、ネット上に記事を読んでシェアす

          自分のバロメーターを知るということ

          ここのところ、とある人の言葉が激しく心を乱していて、何も手につかない。 きっとその感情は、もう1歩先へ進むために必要なものなんだと、自分に言い聞かせる。 その言葉を、噛み締めながら。忘れてしまわないように、心の奥に留めておきながら。

          ここのところ、とある人の言葉が激しく心を乱していて、何も手につかない。 きっとその感情は、もう1歩先へ進むために必要なものなんだと、自分に言い聞かせる。 その言葉を、噛み締めながら。忘れてしまわないように、心の奥に留めておきながら。

          時間をかけて、チョコレートを吟味する。 大好きな人のことを、考えながら。 あげたとき、どんな反応するかな。 どんな顔をして食べてくれるかな。 そんな妄想をする時間が、たまらなく幸せ。

          時間をかけて、チョコレートを吟味する。 大好きな人のことを、考えながら。 あげたとき、どんな反応するかな。 どんな顔をして食べてくれるかな。 そんな妄想をする時間が、たまらなく幸せ。

          病棟に、突如有名モデルが現れた!?

          精神科病棟に入院する患者さんは、入院期間が数ヶ月〜数年、長いと数十年と、長い期間を病棟の中で生活しています。 毎日同じ患者さんと顔を合わせていると、患者さんも私たちの名前を覚えてくれたりします。 他の病院に比べると、ちょっと親密に見えるかもしれません。 そんな、精神科病棟。ある日突然、有名モデルの名前が響き渡りました。 「エビちゃ〜〜〜ん!!」 はて?何に向けて誰を呼んでいるのか??雑誌を見ながら叫んでいるのだろうか??? そう思って声の聞こえた方向を見てみると、満面

          病棟に、突如有名モデルが現れた!?

          明日は癒しのホットミルクパーティだよ♡

          明日は癒しのホットミルクパーティだよ♡

          患者=泣く赤ん坊?

          精神科に勤め始めて、感じたことがあります。 それは、「患者の反応が泣いてる赤ちゃんの反応と似ているなぁ」ということ。 あ、勘違いしないでくださいね。患者さんを赤ちゃんだと思って馬鹿にしてるわけじゃないですよ。 じゃあどういうことかというと、泣いてる赤ちゃんに起こる現象と、調子の悪い患者さんに起こる現象が似ている、ということです。 赤ちゃんって、誰か泣き始めると、次から次に伝播してみんな泣きだすっていうことがあったりしません? それと似たようなことが、患者さんの間でもとき

          患者=泣く赤ん坊?

          たまにブログも、書いてます。 http://www.ayk-i.com/post-2561/ ‎

          たまにブログも、書いてます。 http://www.ayk-i.com/post-2561/ ‎

          あなたを閉じ込めるのは、私。

          精神科病棟の種類は、大きく分けて2つあります。 ひとつは、自由に出入りできる開放病棟。入院する患者さんは、売店に行ったり散歩に行ったり、自由に病棟を出入りすることができます。 もうひとつは、閉鎖病棟。病棟の入り口に鍵がかかった、患者さんが自由に出入りすることのできない病棟です。閉鎖病棟は違法ではなく、法律で認められていて、精神科病院特有のもの。私が今勤めているのも、この閉鎖病棟です。 閉鎖病棟に入院する患者さんは、比較的重症な方が多いです。自分を傷つけてしまうとか、他人を

          あなたを閉じ込めるのは、私。

          自分に何ができるかを、必死で考える。 自分の発する何に価値があるのか、何を届ければ誰かの役に立つのか。 きっと、noteで発信することも、そのうちのひとつ。自己満足かもしれないけど、ね。

          自分に何ができるかを、必死で考える。 自分の発する何に価値があるのか、何を届ければ誰かの役に立つのか。 きっと、noteで発信することも、そのうちのひとつ。自己満足かもしれないけど、ね。

          患者と看護師のイケナイ関係。

          患者と看護師というのは、対等であるというのが基本。看護師に限らず、医療従事者と患者は、同じゴール(病気の治癒、安定、など)を目指す者同士であるというのが、当然の認識だと思ってました。ときどき、偉そうにしている人はいたけどね。 でも、その認識が、精神科に来てから崩れました。 私が初めて足を踏み入れた精神科病棟で見たものは、患者の立場<看護師の立場である現実でした。 うまく物事ができない、発言ができない患者に対して、命令形で迫るスタッフ。 スタッフの大きな声が響くフロア。

          患者と看護師のイケナイ関係。