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ロールシャッハの中に神を見た(Japanese version)

Hermann Rorschach(精神分析医)
ヘルマン・ロールシャッハは、
スイス、チューリッヒ出身の精神療法家で
フロイト派に属する精神分析科医である。

1921年に、被験者にインクの染み
を見せて何を想像するかを述べてもらい
その言語表現を分析することによって
被験者の思考過程やその障害を推定する
「ロールシャッハ・テスト」を考案した
として名高い。

そんなロールシャッハテストについて
科学的妥当性よりも心理的な面での
有用性についてわたしは低いと考えていた

それは中井久夫についての記事でも述べた
様にロールシャッハ・テストは著名であるが
昨今のエビデンスを重視する国際的風潮に
置いて投影法(投映法)の研究や教育に
過去の隆盛は認められない

科学的妥当性の疑問や分析効率の悪さが
指摘される他、対象年齢層が比較的低い
児童臨床やスクール・カウンセラーに
代表される学校臨床、司法領域における
家庭裁判所調査官の業務では
ロールシャッハテストの使用頻度は
限られている

全ての臨床領域において
ロールシャッハテストは
主要なアセスメントツール
とはなっていない事について
わたしは新たな側面に気付き
そしてその有用性は「何処にあるのか?」
について話してみたいと思う。


【ロールシャッハテスト】

テストには紙の上にインクを落とし
それを2つ折りにして広げることにより
作成されたほぼ左右対称の図版を持つカード
(ロールシャッハカード)が用いられる

このような図版は
原理的には簡単に作成できるものであるが
現在でもロールシャッハによって作成された
ものが用いられている

カードは10枚1組で
無彩色のカードと有彩色のカードが
それぞれ5枚ずつ含まれる
各カードは約17cm x 24cmの大きさを持つ

ロールシャッハは1917年
空想を研究テーマにしていたツィマン・ヘンスの研究を発見し、その際インクの染みのついた
カードを用いてみた

1年後、彼は15枚の偶然にインクの染みの
ついたカードを使った実験を開始した

彼の意図によれば、被対象者の主観的な回答、推理、知覚能力、知性や情緒的な性格を引き出す事を可能にしてくれるはずだった

ロールシャッハテストは
彼によれば様々な解釈できるような刺激
この場合はインクの染みに対して
投影された人間の様々な傾向と
解釈や感情を基礎としていて

熟練した観察者は
被験者の深層にある人格的な性格の特徴や
衝動を正確に読み取ることができると言う

ロールシャッハは『精神診断学』の中に
300人もの精神病患者や100人もの被験者についての成果を発表している

彼の方法は精神医学の評価や診断の
ツールとして用いられるようになった

ロールシャッハテストには様々な疑義があり
擁護者は人の人格の全てを深く評価するための
質的で高く評価されるべき手法であると述べ
反対者は信頼性の低い欠陥だらけのテストだと
主張する

他の科学者もインクブロットに着手していたが「インクの染み模様という曖昧な刺激」に対する被験者の解釈について理論立てたのはロールシャッハが初めてだった

「初期の科学者は、人がどれだけ想像力と創作力を持っているかという事に興味を持っていました。しかしロールシャッハは、始めから自分のテストは想像力よりもむしろ知覚を探るためだと強調していました」とジグナー氏は述べている

インクブロットは1921年に出版されたが
一夜にして成功を収めた訳ではなく
スイスとドイツでの反応は
どちらかと言えば冷淡であり
ブームが始まったのは1920年代末に
ロールシャッハテストが
アメリカに伝わってからの事だ


【疑似科学】

「ロールシャッハテスト」を擁護し
使い続ける心理学者もいるが実際には
科学的な価値がないという欠点を
見過ごすことはできない

1940年代と1950年代のアメリカでは
ロールシャッハ学派のまるで奇跡のような
性格判断によって心理学者のほとんどが
インクブロットと耳にしただけで
パブロフの犬のように興奮した

しかし条件を設定した上でのテストでは
これらの「専門家」は無残に失敗し
その後まもなく批判的な立場の科学者は
ロールシャッハの擁護者は単にそして恐らく
無意識に占い師や超能力者や霊媒を装う人々が
使う「コールドリーディング」と言う
テクニックを利用しているに過ぎない
と気づいた

著名な差異心理学者である
アン・アナスダジ氏によるとテストの結果がもたらすのは被験者についてではなく
検査する人についてであると述べている


今から100年前スイスの心理学者ヘルマン・ロールシャッハは厳選された10種類のインクの染み(インクブロット)を発表した。
インクの染みを見て何を連想するかで深層心理が分かると言うこの心理テストはポップカルチャーや戦争といった分野で応用され世界的に
有名になった。

冷戦時代、戦いは頭の中でも繰り広げられていた。米政府はそのため「ソビエト人の心理」や「アフリカ人の心理」「非ヨーロッパ人の心理」などを解明する取り組みを積極的に進めた。
その秘密兵器の1つが文化の異なる人々の性格や個性を明らかにできるという心理検査
「ロールシャッハテスト」だった。

1941~68年の間に世界中の研究者が
ロールシャッハテストに関して発表した論文は
約5千件に上る。

米国西部の先住民ブラックフット族に始まり
ミクロネシアの小さな環礁イファリクの住民に
至るまで、世界中の人々がロールシャッハのテストカードを見て何を連想するかを答えなければならなかった。

国防総省が心理学者のチームをベトナムに
派遣した時、冷戦によって高まった
心理学への期待は最高潮に達した。
戦争で荒廃したこの国に
「平和、民主主義、安定」をもたらすには
現地の人々の心をつかみ理解を得るための
プロパガンダが必要だった。

66年、コロンビア大学の講師で心理療法家の
ウォルター・H・スロートはサイゴンに
7週間派遣された。「ベトナム人の性格」を調査する様に命じられた彼は、精神分析とロールシャッハテストを用いて研究に着手した。

この性格検査を発明したロールシャッハが
もしそれを聞いていたら、草葉の陰で嘆いていたに違いない。

芸術家、そして精神科医だったロールシャッハは、スイス東部の人里離れたヘリザウの施設で
精神科医として単身で働いていた。

1917年にインクブロット法を発案し、21年に発表。オーストリアの精神科医ジークムント・フロイトの精神分析に非常に興味を持っていたが
その内容を支持していたわけではなかった。

フロイトと弟子たちはいずれ
「地球の回転まで精神分析で説明する」
様になるだろうとロールシャッハは
同僚に冗談を言っていたと言う。

彼自身はチューリヒでスイス人精神科医
カール・グスタフ・ユングに師事した。

ユングはそこで「無意識」を導き出す
初の臨床試験「言語連想検査」を考案した。
あるものを見て連想する内容からその人の
内面を導き出すユングの手法は
ロールシャッハにとって画期的な発想だった。

精神分析を考案した
フロイトは雄弁な人物だった。
彼が精神分析に「失言」つまり
「何を言い、何を言わないか」に
焦点を当てたのは偶然ではない。

それに対しロールシャッハは
目で見るものも同じように心理状態を
明らかにすると考えた。

彼は学校で「クレックス(染み)」と言う
ニックネームで呼ばれ、画才があることで知られていた。だが彼の画家としての才能より遥かに
重要なのは、世界は人によって見え方が異なり
その違いを無視してはいけないと理解していた事だろう。ロールシャッハは、それが人間の思考の仕組みを示していると確信していた。

試行錯誤を重ねた後
ロールシャッハは10種類のインクブロットに
絞り込んだ。そしてこれらの絵を特定の順番で
被験者に見せながら、自由に答えられるよう
「これは何でしょう?」とだけ質問をした。

ロールシャッハの絵は偶然にできたインクの染みではない。どれも単なる曖昧性を超えた視覚的なクオリティを持ち定義しがたい神秘的な
オーラを放っていた。

この10枚のインクの染みは、1世紀過ぎた今も
使われている。絵は全体として捉えるのが非常に難しく、全体像を説明できる人もいれば、細部にこだわる人もいる。被験者は、絵の中で特に何に意識を向けているか?1つの要素から別の要素にすぐ移れるか?絵の中に動きや生命を見出しているか?それとも単に冷たく命のない図形にしか見えないのか?

中には1つ、誰もがコウモリや蛾に似ていると表現するインクの染みがある。被験者は、他の被験者と同じような表現を繰り返すか?それとも独自の表現にこだわっているか?

検査に使うカードを作るのはアーティストだが
テストの結果を評価するには科学者としての知識が必要だ。ロールシャッハは、被験者の回答にコードやスコアをつけて採点するシステムを考案した。

中でも回答の頻度に注目し
「全体に関する回答」「詳細に関する回答」
「動きに関する回答」に分類した。

このテストでは記述の中からパターンや
比例関係を見つけ出し、ありきたりな連想に留まらない分析を行う。インク染みが母親に見えたとしても、母親に執着している事にはならない。

ロールシャッハも当初は自分の手法を「検査」
とは呼ばず、むしろインクの染みを観察する
知覚的な実験と捉えていた。

人が視覚情報をどのように処理するかに
興味を持っていたロールシャッハは、やがて被験者の種類によって染みの見え方や表現が異なる傾向があると気付いた。

ロールシャッハは、インクブロットテストが
中途半端で役に立たないと分かっていた。
科学者にとっては感情的過ぎて
精神分析学者にとっては構造的過ぎたのだ。

1921年、彼は同僚に宛てた手紙の中でこう書いている。「この研究は、分析心理学と専門心理学という2種類の心理学的思考から生まれた。
しかしその結果、専門の心理学者は分析的過ぎると感じ、精神分析者の大半は、カードの解釈に
固執して形式に対する感覚が無い為に
この研究を理解できないという状態だ。
しかし重要なのは、テストが機能している事
つまり驚くほど正しい診断ができるという事だ
だから余計に目の敵にされる。」

翌22年にロールシャッハが盲腸炎で37歳と言う若さで急逝すると、後にはテストだけが残された。ロールシャッハの母国スイスでは
主に就職面接や職業適性検査のツールとして
用いられたが、生前に著名な心理学者の
機嫌を損ねたドイツではあまり普及しなかった。

それでもロールシャッハテストは世界中に広まって行った。1925年、日本の心理学者、内田勇三郎が東京の書店でロールシャッハの著書
「精神診断学」を見つけ

出版からわずか4年で心理学にインクブロットが導入された。日本では依然として最も人気のある性格検査だ。

アルゼンチンでも広く利用され
トルコでは利用が増えつつある。
一方、ロシアとオーストラリアではマイナーで
英国では全く評価されなかった。

ロールシャッハの亡き後、テストは世界各国で
独自の発展を遂げていった。
とりわけテストが劇的に台頭し文化に深く
浸透したのは米国だった。

フロイト精神分析の全盛期だった20世紀半ば、延々と続くトークセラピーよりもはるかに早く
安く効果が得られるとうたわれた
ロールシャッハテストは
「無意識を投影するレントゲン」
として迎えられた。

だがその為、テストは非常に馬鹿げた方法で
利用された。知覚様式の研究や精神疾患の
発見に加え、実際に人の考えを読み取れると
期待されたからだ。

ロールシャッハテストは、世界中の人々の
想像力を掻き立てた。インクブロットは
フィルム・ノワール(米国の犯罪スリラー映画)や香水の広告に登場し、今もミュージックビデオで見かけることがある。

しかしロールシャッハテストは
もっと深刻な用途にも使われた。

第2次世界大戦中、米軍はパイロットや兵士を
選別するためにテストを利用した。
「自殺カード」と呼ばれるインクブロットに対し、死に関する回答が多すぎた人は電気ショック療法の候補者となった。

ロールシャッハがそれを聞いたら
きっとショックを受けていたに違いない。
彼はかつて大学の適性テストに
インクブロットを使いたいという人に宛て
「もしテストが悪かったせいで、大学に通う幼い頃からの夢が断たれる若者がいるかも知れないと思うと心苦しい気持ちになる」
と手紙を書いている。

66年、前出のウォルター・H・スロートは
ベトナム人の精神状態を知るには家族の力関係が「鍵」になると結論づけた。ベトナム文化では権威的な親が理想とされ、親への敵意は全て
抑圧される。そのためベトナム人は満たされない不完全な思いを抱えていたとスロートは主張する。

彼らは本当は「優しくて愛に満ちた父親像を
探している」だけで「権威に抱かれたいと言う
時に切ないほどの願望」を持ち
米国には「全能の、全てを与える父親像」
を見出していたと言う。

つまり、ベトナム人は心の奥では反米ではなく
親米なのだとスロートは結論づけた。
同時に、残念ながら「批判的な自己評価が著しく欠如している」とも指摘した。

後から思えば、実はスロート自身に批判的な
自己評価が著しく欠如していたことが良く分かる。スロートは、ベトナム人が米国人を憎む理由として十分な政治的、歴史的、軍事的側面を全て無視していたのだ。しかし彼の導き出した結論は、まさに当時の米国人が聞きたかった事の様だ

66年の米紙ワシントンポストの1面記事は
スロートの研究を
「まるで催眠術のように魅力的」と評し
サイゴンの政府関係者は
「非常に鋭敏で説得力がある」と評価した。

こう言った奇抜な方法で応用された結果
テストは当然ながら広く批判を浴びるように
なった。60年代後半には、フロイトと共に
インクブロットも失墜した。

以来、英国や他国ではテストに対する評価が
回復することはなかった。
一方、アメリカでは70年代に測定可能な結果が重視されるようになり、テストが刷新された。

賛否両論はその後も続いたが
同じ10枚のカードが1世紀に渡って使われ
研究されてきたと言う事は
数多くのデータが蓄積されたと言う事でもある。

精神科医が気ままに結論を出すための
道具としてではなく、適切に使用されれば
ロールシャッハテストは有用な結果をもたらすと最新の科学界では認識されている。

2013年に主要な心理学雑誌で発表された大規模なメタスタディは(ロールシャッハがテストを使用した目的に本質的に対応する)特定の用途が
実は科学的な支援に値することを示し
このテストを声高に批判していた一部の
人達をも納得させた。

とは言え、テストは未だ魔法の薬と
呼べるものではない。
人の心は今も昔も不可思議な存在であり続ける。

(本記事の筆者、ダミオン・サールズ氏は、
ヘルマン・ロールシャッハとそのテストの
遍歴についての本を執筆した。
「The Inkblot: Hermann Rorschach, His Iconic Test, and the Power of Seeing
(仮訳:インクブロット:ロールシャッハの画期的なテストと視覚が秘める力)」
ロンドン2017年サイモン&シュースター出版。


上記に記載されている文章及び内容は記事の引用や一部抜粋、Wikipediaなどからのものになりまます。

これらの記事や内容からも解る様に
ロール・シャッハ自身の考えや意向のもとに
テストが使用されていたか?となれば違うの
です。だからこそ今日に置いて主要なアセスメントツールになっていないし、わたしが心理的側面での有用性を何故感じられなかったのかと言う事が良く理解できました。

そして何故わたしがロールシャッハテスト
を見直す事になったのか?は彼女の 描いた
1つのart workから始まります。


Fiora Sonoshee Gatesが描いた作品
title【ロールシャッハの中に神を見た】

ある日彼女から1枚の写真が送られて来ました。
素晴らしい作品です。そして彼女はこれを
ロールシャッハからinspirationを受け
そしてきっとあなた(わたしが)
気に入るのでは無いか?と言ってくれました。

勿論、わたしはこの作品に魅了されました。

「ええ、とても響くものがあります。
そこからinspirationされたものである事が
理解できますし、色が生まれそして美しく
自己世界の表現として内側にあるものが
出ている様に感じます」

「わたしは今まで心理的な有用性の方に気を取られていましたが、あれは内なる表現や感性を知る
と言った点で非常に良いアセスメントツール
なのかも知れません」

「何故ロールシャッハテストからそれを
描こうと思ったのか?についてやどんなIMGが
その色をもたらしたのかについて詳細な
感情面(感性)についてお聞きしたいです」

「ロールシャッハテストの新たな有用性について
また、どのような場面や目的で使用されるのか
について、考えたこと、感じたことを
書こうと思っています」

「ですのであなたの思う事を聞かせて欲しい
そのart workが出来上がるまでのプロセスやstoryについて、またあなたの感情など」

これらはわたしが彼女にした回答と質問です。


私の新しい絵画
「ロールシャッハの中に神を見た」の性質と
プロセスは、表面的にはシンプルですが作品の
対称性と組み合わされた抽象的な複雑さは
有名なロールシャッハのインクブロットテストを呼び起こすことを意図しています。

この作品は単にテーマ的に、対照的な
暑さと寒さの様なものを目指したかっただけです。これを描いている時に、多くの激しい感情を経験しました。

最近、心理的にも精神的にも多くの事を
経験していて、それがこの緊張、不安の
全てを引き起こしています。

絵を描く事は、アーティストとしての初期の頃も、プロとしてのキャリアを通しても
私にとって常にとても良いセラピーでした。

絵筆がキャンバスに当たると
それらの物思いにふける感情をすべて解放してくれるのです。それは、人との戦争です。

私の潜在意識の混乱と秩序と強力なイメージに
対する意識的な欲求。

この絵を描き始めた時、最初は単に
カラーパレットを選んだだけでしたが

私の火と氷の衝突戦争はよりカラフルな
インクブロッチテストの1つに似てきました。

私はそのアイデアを実行し、いじりながら
この絵に自分自身の内なる精神を呼び起こしました。ロールシャッハの概念では、漠然とした抽象的なイメージを使用してカオスと対称性を
生み出し、秩序をもたらします。

私は必ずしも宗教的またはスピリチュアルな
人間ではありませんが、絵が実際にひとつにまとまったときはいつも面白い気持ちになります。

芸術作品を生み出したり、本質的に
何もない所から物を創造したりする
非常にユニークな人間の能力について考えます。

アーティストはこの種の傾向に陥る傾向があります。作品に熱中している時の冷静さと集中力の「フロー」状態を、私は興味深く解釈しました。

物事が実際にカチッと音を立て、ニューロンが中枢脳の内なる自己を外の世界に伝える時に街灯の様に点滅する精神現象。私のart workは
すでに非常に潜在意識に浸透しているので
このような絵を描くことは私にとって非常に自然なことでした。完成した時は、自分の内側と向き合うとても穏やかな瞬間を感じました。

彼女はこう述べています。


「インクの染み模様という曖昧な刺激」

重要なのは、世界は人によって見え方が異なり
その違いを無視してはいけないと理解していた事

自分の手法を「検査」
とは呼ばず、むしろインクの染みを観察する
知覚的な実験と捉えていた

人が視覚情報をどのように処理するかに
興味を持っていたロールシャッハは、被験者の種類によって染みの見え方や表現が異なる傾向があると気付いた。

科学者にとっては感情的過ぎて
精神分析学者にとっては構造的過ぎた

これらからも言える様に
「ロールシャッハテスト」の真の有用性は
人格分析心理学に置ける

「それぞれの世界」その中で人の人格形成が
成されて行く、過程の中に生じる、知覚、感性、
感情と言う内側にある「潜在的な無意識」の
中にある「自己」をその「曖昧な刺激」により
どうであるか?を理解する為のアセスメント
ツールと考えるべきだと齋藤綾嘉は思いました。

その様に位置付けて使用した場合に置いて
「言える事」「見える物」がたくさんあり
これにはその妥当性と有用性しか無いと
わたしは現時点に置いてそう結論付けています。

よって心理的と言う(ざっくりとした)
全てのおおまな事を捉える事には向いては
いないし、やはりわたしは現在の使用方法
での有用性は感じられません。

これらは、皆さんどこかで聞いた事は
ありませんか?

そうです、齋藤綾嘉が人格分析心理学に
置いて提唱しようとしている理論
「personal really理論」に繋がっています。

ロールシャッハが気がついた様に
人間は(自己世界)からものを見る為
時にそれはそれぞれに全く異なるものに
映る場合がある。(視覚情報を通して)
ロールシャッハテストにより
内なるものを観察可能にする事が出来る
と言う要素を持っている事は否めません。

彼が本当に伝えたかった事は何か?
感情と構造の「間にあるもの」です。

わたしはこの事により、ロールシャッハを
見つめ直す事で見えて来た事、そして
新たな発見や気がついた事がたくさん
ありました。

わたしは彼女がそれを気づかせてくれた
事に感謝の気持ちを述べたいと思います。

わたしの理論がまた一歩前進出来た
事も大変嬉しく思います。

描く事は芸術的側面だけで無く
1つの心理的なアプローチとしての
役割を担う「可能性」が多分にある

それはこれに限らず、中井久夫の
「風景構成法」やその他のものを含め

2次元的な要素から3次元へ
そして内なるものに働きかけ脳や感情を
刺激する事はその内なるものをそこに
表現する事でもあり、見えないものから
見えるものに

それを「どう位置付け、どう解釈するか?」
は人間の心理を追求するにあたりとても
重要であると思わされた出来事だったのです。


人間研究者、心理学者、creator
digital artist

齋藤綾嘉   2023.8.26


これについてはEnglish versionも書こうと
思います。では、また。

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