爪先を悼む(連作短歌)
正しくても愛されはしない何重も何重にも気を利かせては消え
指折って数える君に会えるまで1番ふつうの珈琲抱いて
加湿器のせいでシーツが濡れてゆく私じゃ止められないみたい
物分かり良くなる度に爪の先薄くてひび割れていて助けて
特別なトリートメント今じゃない今が来なくて埃のブーケ
昔あげたうさぎのスタンプ使われて殴りたくなる日曜の昼
前髪のどうしても右にいく束を許せたどうでも良くなった
それならもう君はいいかな吉野家も1人で行けるし【Pull】でも押すし
さよならが私の奥に沈むようにさよならさようならって、改札
爪先をぺりりと剥がすちょっとでも今の私を削りたかった
あのひとの検索結果はありません 終電の2つ早いのに乗る
最近ネイルを少しやっては結局辞めたのでそこからもってきた短歌です。
2024年こそは文章を書きたい…!
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