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他者へのアドバイスやめてみませんか?

わたなべあやかです。

ITメガベンチャーでコーチングや心理学などを取り入れ「人とチームを最大化させる風土作り」に取り組んでいます。

今回は、
コーチングの重要なスタンスである「アドバイスしない」について書いていこうと思います。

職場では誰かにアドバイスをすることってきっと日常茶飯事だと思うんです。
それをなぜコーチングでは行わないのか。アドバイスをしないことによって得られる2つのメリットについて書いて行こうと思います。


コーチングでは基本コーチはアドバイスしない

なぜコーチングでは基本的にアドバイスしないかというと、そもそもコーチングというのは相手の中にあるアイデアや考えを引き出していくものだからです。

一方で、こちらのアイデアや考えを他者に教えていくのがティーチングであり、アドバイスはティーチング的な関わりであるといえます。

また、コーチングではそうして相手の意見を引き出す為に「相手がなんでも話せる信頼関係をつくる」ことが大切ですが、
「アドバイスをしない」というのはその信頼関係構築にも必要な要素です。


アドバイスしない具体例

では実際にどんなものか見ていきましょう。

例えばこんな場面普段あなたはどんな風に対応しているでしょうか?

アドバイスする例

これらはすべて「アドバイスしている例」になります。
「新規サービス企画を作る為にこうした方が良いと思うこと」を具体的に伝えていますね。

ではこれをアドバイスせずにコーチング的にサポートするとどうなるか。

アドバイスしない例

どうでしょうか?
3つの応答はいずれもアドバイスをしていません。

その代わりメンバー自身が自分で解決することに繋がるような質問を投げかけています。

方法を提示する代わりに、解決につながるその人自身の思考を促しているようなイメージですね。

アドバイスしないことによる2つのメリット

このような関わり方に回りくどさを感じる方もいらっしゃると思います。

直接アドバイスをすると、解決方法がすぐに明確になりますし、経験や知見のある人のアドバイスはそれだけ効果の高いものである可能性も高いです。

しかし、アドバイスをしない関わりには2つの大きなメリットがあります。

自立した成長をサポートできる

アドバイスによって答えを与えるのではなく、自身で考え行動することをサポートすることで、自立した成長を促すことができます。

アドバイスは短期目線では効果が高いですが、問題が起こる度アドバイスが必要だとサポートする側も大変です。

自分の中から答えを見つけていくことを習慣にしてもらうことによって、中長期を見据えた大きな成長を促すことに繋がります。

相手の自立した成長をサポートできます


サポートできる人の幅が増える

リーダーとしてのスタンスがアドバイスを行うことが中心になってしまうと、サポートをする相手よりもより良いアイデアを持っていることが必須になっていまいます。

相手よりも多い知識、良いアイデア、高い視座、多くの経験など。

それ故に、自分の専門分野でない人や、自分より経験の深い人をサポートすることが難しくなってしまうのです。

アドバイスをせずにサポートする、という手法も身に着けることで、アドバイスだけではサポートしきれない人もサポートできるようになるので、
リーダーやマネージャーとしての幅を広げることに繋がります。

色んなタイプの相手に対応できるようになります


一つの手法として「アドバイスしない」を取り入れる

とはいえ、こうしたアドバイスをしないようなコーチング的な関わりは決して万能ではありません。

分かりやすく例を挙げると、何か大きな問題が発生し迅速に事態を収束せねばならない場合、その解決方法を知っているのであればそれを伝えてやってもらうことが、圧倒的にビジネスの観点で言えば必要です。

大事なのは「アドバイスをしない」という関わりを一つのコミュニケーションのスタイルとして持っておくこと。
場面に応じてそういった関わりもできるように、普段から使っていくこと、その効果を実体験で知っておけると良いのではないかと思います。

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渡部紋歌@マネジメントにコーチングと心理学を
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