乳腺クリニックを受診するまで。
30歳を過ぎた頃から定期的に子宮頸がんの検診を受けるようになった。
ちょうど今のパートナーと出会ったのもひとつのきっかけで、自治体の無料クーポンもあったりするので、なるべく毎年受けるようにしている。
でも乳がん検診は自治体の対象年齢ではなかったこともありまだまだ先でもいいと思っていた。
2022年5月に35歳を迎えた。
35歳って節目な感じがして、そろそろ乳がん検診も受けた方がいいのかな〜ってふと思ったりもした。
自治体のホームページを調べてみると多少の費用が発生する(といっても数百円程度)のと、私の年齢ではマンモグラフィーが1方向のみしか撮影しないというのが分かった。
同年代の友人は、会社の健康診断で乳腺はエコー検査を受けていると話していたのを思い出して、マンモだけで大丈夫かな?と思ったが、その時点で自覚症状があるわけでもなかったので、とりあえず集団検診を申し込んでみることにした。
2022年9月、近所の保健センターで乳がん検診を受けた。
撮影してくれた技師さんがテキパキしたおばちゃんで、あれよあれよと両乳の撮影が終わった。思ったよりも痛くなかったなっていうのが正直な感想だった。
結果は後日郵送で送られてきた。封筒を開けるときは少し緊張したけど、そこに書いてあったのは「所見なし」で、まぁそうだよね!とすっかり安心しきってた。
検診を受けてからしばらくして、右乳にチクチクした痛みを感じるようになった。最初はあれ?なんだこれ?って思っているうちに消えてしまうくらいのほんの一瞬のことだったので、そこまで気に留めていなかった。
でも時間が経つにつれて、痛みの頻度も強さも少しずつ増していった。
チクチクだったのがズキズキとした痛みになっていって、それは決まって右だけ。
流石に自分でも、これはなんかおかしいな〜って思うようになってきて、
「乳腺 痛い 原因」とかでよく検索していたんだけれど、調べていって分かったのは、乳がんの可能性は低いんだなってこと。ネットの情報を鵜呑みにしてはいけないと分かっているけれど、割とどのサイトでも乳がんに痛みはないと書いてあったので、私は乳がんではないんだと少し安心した覚えがある。
でも今なら言える。
乳がんめちゃくちゃ痛いから(少なくとも私は)!!!!!!
しかも私だけじゃない!!!!!
Twitterで繋がった人達の中にも痛いと言ってる人がたくさんいたし、そろそろ「乳がん=痛くない」って認識やめた方がいいと思う。。
そんな中で、これかもしれないって思ったのは乳腺炎だった。
ネットで検索してみると、授乳期以外にも乳腺炎を起こす人は稀にいるらしいとのことだった。
痛みを感じ始めて数週間経った頃には、痛みが起こると右胸を押さえて一瞬動けなくなるほどになってしまった。
そんな私を見かねて、パートナーが一度ちゃんと病院に行って診てもらったら?と言ってくれた。いつまでも心配かけるのも申し訳ないし自分でもおかしいことはわかってるしな。と思った私は、近所で診てくれる病院を探してみることにした。
小さい病院から大きな総合病院までいくつか候補があったが、隣駅にある乳腺の専門クリニックに行ってみることにした。ホームページを見ると新しくてとても綺麗そうだったのと、週末も診察してくれる上にネットで数日後に予約が取れたのが決め手だった。
2022年11月上旬、乳腺クリニックを初受診した。
右胸に痛みがあること、2ヶ月前に市の乳がん検診で所見なしだったことを伝えると、ひとまずエコーで診てみましょうか。となった。
別室で女性の技師さんにエコー検査してもらった。痛いのは右ですよねと、と確認されて左右ともエコーで診てもらったがやけに右が長くて、念入りに診てもらってるのかなくらいに思っていた。
しばらくして先生の診察室に呼ばれると、PCモニターにエコー画像が表示されていて、黒っぽい丸いものが写っているのが見えた。
右側に1.5cmくらいのしこりがありますと言われた。どうやら技師さんが念入りに診ていたのはこのしこりだったらしい。
そこで先生から伝えられたのは、念のためマンモグラフィーも取らせて欲しいとのことだった。
マンモは2方向撮るとのことで検査室に向かったが、集団検診の時とは比べ物にならないくらい痛くて、みんなが痛いと言っているのはこれか…!!!っていうのを4回耐え抜いた。というのも、乳を挟んでいよいよ撮影で技師さんが隣の部屋に移動する直前に最後の一押しでギュッっってされるのが信じられないくらい痛くて、呼吸もままならないくらいだった…一瞬で撮影が終わってすぐさま乳を解放してくれるから、本当に痛いのはわずか数秒だったと思うけど、体感はその何倍も長かった気がする。
痛くないマンモグラフィーが早く広まって欲しいと切に願う。
撮影が終わって、しばらくしたらまた先生のいる診察室へ呼ばれた。
マンモグラフィーとエコーの画像を見て悪性の疑いがあります。と先生は落ち着いた口調で私に告げた。
言われた瞬間は驚いたけれど、しこりが見つかってエコーだけで検査が終わらずマンモグラフィーも撮ったのだからその可能性はゼロじゃないと思っていた。それにまだ悪性だと決まったわけでもない。先生の言葉はとても冷静に聞く事ができたと思う。
先生はモニターの画像を見ながら、どこが悪性疑いの所見なのかをとても丁寧に説明してくれた。マンモグラフィーもエコーも、しこりに向かって周りの組織が引っ張られているようなひきつれが僅かに見られるという。素人目にはあまりよくわからなかったけれど、言われたらそんな風に見えるかもな〜くらい。実際に先生自身も悪性かもって疑ってるからそう見えるのかもしれないけれど、とも言っていた。
先生は2ヶ月前の集団検診で所見なしだったことにも言及してくれて、マンモグラフィーは立体である乳腺を縦方向と横方向の2方向から撮影して初めて意味を持つと教えてくれた。
実際の画像を差しながら、検診では横方向からだけなので、この画像1枚でしこりの部分に対して所見ありとするのは過剰な診断になってしまうのでこの場合は仕方ない、とのことだった。実際、縦方向の画像の方がひきつれのような現象がよりわかりやすかったと思う。
画像診断で悪性疑いだったので、組織を取って詳しく検査させてほしいとのことで翌週に針生研を受けることになった。
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