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亡くなった人との心残りを解消した悲嘆療法の話(3)

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この記事は私のYouTube動画を書き起こしたものです。
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(承前)

冒頭で言いそびれましたが、悲嘆療法は実施するタイミングに少し注意が必要です。ほかのヒプノセラピーと同じく、やはり受けてはいけない状態の方がいらっしゃって、抑うつ状態にある方などはやはり辞めたほうが良いです。大切な人と死別を経験すれば誰でも一時的な抑うつ状態になって不思議はないわけで、健康な方に前世療法を実施するよりは、悲嘆療法の実施は慎重に判断する必要があるというのは憶えておいていただけると嬉しいです。

で、私の場合は銀髪さんと死別して10か月後に悲嘆療法を受けました。長年連れ添った家族とかそういう存在でなかったこともあり、ショックではあったものの、抑うつ状態まではいきませんでしたが、それでも、事後すぐに受ける気にはなれませんでしたね。だいぶ経って気持ちが落ち着いてから受けたわけです。

で。「落ち着いたんなら悲嘆療法なんて受ける必要ないのでは?」と思われるかもしれませんが、私は銀髪さんとの間でいくつか心残りがあったんですね。それを解消したくて、悲嘆療法を受けることにしたんです。心残りというのは、尋ねたかったんだけど尋ねられずじまいだったことがあって。

それは何かというと、ひとつは、あの時代、1950年代とか60年代に、仕事を捨てて親族とも遠く離れて日本に移住するってものすごくたいへんな決断だったと思うが、どうしてそこまでしたのか、そこまで思いきれたのかをどうしても聞きたかった。

実は銀髪さんは、お国ではキリスト教関係のお仕事をされていたんです。その仕事、まあ布教活動ということになるんですかね、それで日本を訪れていた時に、将来奥様になる日本女性と出会って、その女性と結婚するために、お仕事を辞めなければならなかったんですね。今はどうだか知らないんですが、少なくとも当時は、結婚するにはその仕事は辞めないといけなかったらしいです。1950年代だか60年代だかにこれだけの大きな決断、なかなか重いですよね。

私は自分の人生で決断に迷うことが多々あったので、銀髪さんに、人生を大きく変えるほどの決断をするときの勇気の持ち方みたいなところがどうしても聞きたくて、それがとても心残りで、この悲嘆療法を受けることにしたんですね。

続く


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