ある魂の物語 #1 プロローグ
その少女は土の上に跪き、長い睫毛の目をじっと閉じ、小さなお墓の前で一心に祈っていた。この世に生まれた時からの大切な相棒をなくしたのだ。一緒に風の中を駆け、時を刻んだ日々や、共に、輝く水を浴び、太陽に全てを委ねた瞬間を思い出して。この数日、たくさんの涙を流した。それまで、涙の存在など、考えたこともなかった。これは悲しみなの? 一緒にいるのに目に見えないなんて、なんて不思議なのだろう。
その時の彼女に知る由もないが、愛でできた彼女の涙はやがて宇宙に昇り、美しいクリスタルと