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家族をきっと愛おしく思う映画「台風家族」

世界一クズな一家だけど何故か憎めない。そんな愛すべき鈴木家の”台風”のような目まぐるしい夏の一日。

最近の邦画は、”○○家族”というタイトルが多いですね。その中の一つ「台風家族」について書いていきます。

草彅剛主演、且つ今話題の中村智也も出演しているということもあり、映画館へ足を運ぶ人は、比較的多かったと思います。

☞あらすじ

草彅剛演じる長男鈴木小鉄を含めた四兄弟の両親である鈴木一鉄と妻の光子は、銀行から2000万円もの大金を強奪し行方がわからくなっていた。事件から10年たったある日、いまだに所在がわからない両親の仮想葬儀で財産分与をおこなうため、鈴木家の子どもたちが集まる。どんな仕事も長続きしない長男の小鉄は妻の美代子、娘のユズキとともに10年ぶりに実家へ訪れ、長女の麗奈、次男の京介とともに、空の棺おけを2つ並べた見せかけだけの葬儀を始める。葬儀が終わった頃にインターホンが鳴り、間に合わなかった末っ子の千尋がようやく到着したかに思われたが、ドアの外に立っていたのは千尋ではない、チャラチャラした男…。見知らぬ訪問者によって話し合いは思いがけない展開に転がっていく。ブラックユーモア溢れる物語には、〈怒り〉〈愛情〉〈嫉妬〉〈後悔〉〈許し〉…誰もがきっと共感する思いが紡がれている。家族について考えたくなる。家族を愛おしく思える、そんなお話がここにはある。


タイトルにもあるように、家族の現状も一人一人の性格もクセが強くまるで台風のように破天荒なのです。実際に台風が近づいてくる中、家族の話し合いも嵐のように渦巻いていきます。挿入歌も比較的個性的で印象深いもの。

そんなクセの強い人々とストーリーが面白く感動的でありどんどん飲み込まれていきます。

四男の千尋が家で巻き起こっている破天荒な現場の一部始終をYouTubeで生配信していたことや葬儀連絡の送り主が何故かみんな違うこと、両親が強盗を犯す原因となる人が現れるなどまだまだ沢山ありますが、「ええーっ!なんじゃそりゃ!」みたいな展開が数多くあり、その展開が訪れる度に映画への面白みや愛情、のめりこみ度がアップしていきます。

問題の両親とその四兄弟たちの関係性はもちろん長男小鉄とその娘ユズキとの関係性もまた見どころであります。どの人たちも家族一人一人の想いを知った時、初めて人に優しくなり感情が表れ素直になるのです。


お金欲しさにクズっぷりを発揮する小鉄に初めはイライラしてしまう部分もありましたが、そのクズになる理由を知った時また感動が訪れます。

そもそも始まりの設定が葬儀屋そして両親の強盗という特徴的で印象的なクセものではありますが、最後までそのクセたちが話の面白さを引っ張ってくれ、そのクセの根源である強盗両親が最後の感動や笑いを誘う。


個人的には誰のファン関係なくぜひ見て欲しい映画です。


映画を観ている私たちも彼らの変化により、家族や大切な人のことを思い出し、愛おしくなり、「ありがとう、大好きだよ」という言葉をかけたくなるお話です。

笑いあり涙あり。いざ!感情を露わにせよ!



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