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「子育て後に"何もない私"にならない」セミナー感想

ボーク重子さんという方をご存知だろうか。

娘さんが全米No.1女子高校生に選ばれたという方で、非認知能力をテーマにした教育本などを出版されており、数年前からメディアにも時々露出されてるので、知ってる方も多いだろう。


最近あるオンラインセミナーに彼女が登壇し、1時間ほどのライブセミナーを聴く機会があった。

その内容にとても心を動かされたので、ここでシェアしようかなと。

ちなみに、最新刊「子育て後に"何もない私"にならない30のルール」の本のエピソード+αのお話をされていた。


アメリカで、幼稚園に入る前の子どもを連れたママの集まりがあって。
重子さんは「娘は○○で、夫は□□です♪」と自己紹介したが。

他のママは
「今は子どもが小さいから仕事をセーブしてるけど、子育てが落ち着いたらこんなことをしたい」
「起業をしたいので、今はこんなことを頑張っている」
「ボランティアでこんな活動をしてる」
など、みんな子どもや夫でなく、自分自身のことを語っていることに衝撃を受けた。

しかも、自己紹介の後に重子さんは誰からも興味を持ってもらえず、話しかけられなかった。


これは日本の母親あるあるかなと思った。

自分を語る時に、○○の妻、□□の母、みたいな肩書きになりがちで。

あなた自身はどんな人で、今何をしていて、これからどんな事をしたいと思っているのか。

自己紹介でそれが語れないのでは、確かに中身がないと思われても仕方ないだろうな。(特に海外というシチュエーションだと)

しかし、この経験をきっかけにした重子さんの考え方、行動の変化が素晴らしくて。


子どものためにどれたけいい学校を選んだり、習い事させたり、いい教育をしたとしても。
いちばんそばにいる、母親である自分がロールモデルになる。(娘だとなおさら) 

このままじゃだめだ、私も他のアメリカ人ママのように自分自身の人生を生きないと。
チャレンジして、失敗する姿も含めて全部娘にさらけ出そう!


そう決めた彼女はそれから自分のアートギャラリーをひらくという夢に向かって行動し、美術館でハタキかけのボランティアから始めて、見事に夢を実現させた。

そして仕事が軌道にのり、夜も頻繁に家を空けなければいけない日が多くなり。

そんな時は、旦那さまが子どもの夕食をつくって一緒に食べたりと、家のことを引き受けてくれたそう。

彼も弁護士/外交官のお仕事をされてたらしいので、きっと忙しかったとは思うが、妻を応援するために色々とやりくりされてたんだろう。

そんなある時、重子さんが旦那さまに
「私お料理とか上手じゃなくてごめんね。」
と、ポロッともらしたそうな。

そしたら旦那さまは
「僕は重子に家事をしてもらうために結婚したんじゃないよ。重子は重子を生きるために、僕と結婚したんでしょう?僕は僕を生きるために、重子と結婚したんだよ。」


この旦那さまのセリフ、素敵すぎませんか?!

私なら感動して泣けちゃうわ〜。

しかも彼は言うだけじゃなくて、普段の行動で十二分にそれを示してくれているから、余計に説得力がある。

女は子育てや家事をすべし、という固定概念が本当にない方なんだろうな。

夫が、これからの時代の男性のロールモデルを見せてくれた。
一緒にいるパートナーがやりたいことを自分はどう支えるか、ということを彼が見せてくれた。


この旦那さまの在り方は娘さんにもいい影響を与えたと重子さんは言っていたけど、本当にこんなパパ素敵すぎる!


その後重子さんは仕事は順調だったけど、家族との時間をもっと大事にしたいと思い、アートギャラリーのお仕事を辞める決断をしたとのこと。

仕事が波にのっていた時期なので、いろんな葛藤はあったそうだが、自分の軸をしっかりもってないと、なかなかできる事じゃないなと思った。

こういう思いきりがいいところも、生き方がカッコよくて憧れる。


その後、旦那さまが60歳になった時。
不動産がやりたい、起業したい。と彼が言ったそうな。
正直毎月入ってきていた彼の収入がなくなるのは不安もあるし、不動産の業界はリスクが大きい。
でも、重子さんの稼ぎだけでも、家計を維持できるくらいはある。

私がやりたいことをやってた時は彼が支えてくれた。
今度は彼が起業したいと私に相談してくれた。
この時、やっと私も彼のパートナーになれた気がしたの!


この時、重子さんは本当の意味で、旦那さまと対等なパートナーシップを築くことができたと感じたんだろう。

「何もない自分」からコツコツ努力して自己実現し、経済力もつけて。

パートナーとお互いに支え、支えられ、という関係になれたことが誇らしかったんだろうなと思う。


うーん、羨ましい!

私はどうかな。

正直、今は子育てに重心を置いた生活で仕事もセーブしてるので、いろいろ模索はしているが、これといった具体的な自己実現願望はない。

娘たちが大学に入ったら、50歳くらいで留学したいなぁとぼんやり思ってるくらい。


逆に夫が今の仕事を辞めて、新しい事業をやりたいと言いだしたら。

私が一家を養うから大丈夫!と応援できるのか?

私が仕事にフルコミットしたらできなくはないが、彼が無収入になっても心から応援できるかと言われると、どうだろう。
(十分な資産の蓄えがあれば問題はないけど、収入だけにフォーカスして考えた場合)



重子さんのようなパートナーシップの実現はなかなかハードルが高いと思うけど、新しい時代の理想的な夫婦像、という感じで本当に憧れる。

彼女の本はどれもオススメなので、気になる方はぜひ読んでみてください!

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