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数年振りにバイオリンを弾いた
昨晩の授乳中にふとショス5(ショスタコーヴィチの交響曲第5番)の2楽章が頭の中に流れた。大学オケ時代、1stバイオリンとしての2度目の演奏会で弾いた曲。
出だしのチェロベース気合い入ってたよなー、エスクラの子供っぽさよかったなー、弦のpizz聴くには良いけど弾くのは難しかったなー、コンマスソロかっこよかったなーといろいろ思い出していた。
1楽章冒頭緊張したなー……あれ、そのあとどう続くんだっけ…?3楽章も全然思い出せない、しばらく弦だけで静かなトーンだったことだけ覚えてるけど……うーん思い出せない………そのまま寝落ち。
朝起きると「井上道義引退やって!」と夫。夫とは大学オケで出会っていて、2人ともミッチー(井上道義)指揮の演奏会で弾いたことがあった。最後のコンサートが年末にあるらしく、オンラインチケットを買うことにした。子どもがいるから観る暇があるかはわからないけど、できれば観たい。
兄2人を保育園へ送り出し、そういえば、とショス5を聴きながら家事をすることにした。
うわー、いいな…
すっげ
ああー、ええな〜
いやー、こんなんよう弾いたわ
なんやこの金管、えっぐ
あーーこんなんやったか
ぶつぶつ独りごとを言っていたら、あっという間に最後のダンダンダンダンダンダンダンジャーーーーーーンだった。
指揮はバーンスタイン、どのセクションもとにかく音圧が半端ない、金管は巨大なブルドーザーのよう、どこのオケやと見たらニューヨークフィルだった。
いやー、音楽ええなあ。3楽章弾きたいなあ。勢いに任せてほこりをかぶったバイオリンケースをいそいそと開ける。昔書いてもらったミッチーのサインが目に入る。おお、今日はなんだか不思議な日だ。
2年前に引っ越してきたときに調整に出したからか、意外と状態はいい。右手も左手ももはやからっきしだけれど、調弦だけはためらいなくできた。残ってるもんだ。
とても聴けたもんじゃないけど、3楽章冒頭らしきものが弾けた。いやいや、演奏するってむっず。YouTubeやSpotifyで当たり前に他人の作品を観聴きしている日々だけど、自分が表現する側になるととんでもなく難しいという当たり前のことを思い出した。
生後3ヶ月の三男は不思議そうにこちらを見ていた。赤ちゃんの世話の合間に弾けることに気づいた。お兄ちゃんズにも童謡や、いまならクリスマスソングなんかを弾いてやったら喜ぶだろうか。母ちゃん、練習するね。