波乱の幕開けの前厄(1)
タイトルの通り何かとトラブルの多かった2022年。
私はタイのバンコクにいた。
バンコクはコロナも少しずつ落ち着き海外からの旅行者も入り活気を取り戻し始めていた。私はチャオプラヤー川沿いのホテルに一泊し、マジックミラー号ばりにデカい窓ガラスに囲まれた一室から優雅にカウントダウンの花火を見ていた。「去年までコロナでどこも行けなかったし、今年はいっぱい旅行するぞっ」っと新年の幕開けに期待をよせていた私はまさこれから様々なハプニングに巻き込まれるとは夢にも思っていなかった。
年が明けて早々、私は不運にもバンコクのある施設で事故に巻き込まれ肺に損傷をおってしまった。しばらくは仰向けで寝れない、激しく動けない等、仕事をセーブせざる負えない状態になってしまい「あぁー新年早々ついてないな」と新たに始まった年になんとなく不穏な気配を感じながらも、「健康の大切さを改めて感じた良い機会だったな」とポジティブにこの件をとらえていた、、、
ここまでは。
そして肺の状態が正常に戻った翌月、私は再び同じ病院にいた。
何故か?
今度は朝の通勤中にバイクの衝突事故に巻き込まれたのだ
ある年の世界の渋滞ランキングでは堂々のワースト1位を誇るほど交通事情の悪いバンコク。特に朝の通勤時間と晩の帰宅ラッシュはMA ・JI・DE 動かない。そのため電車沿いに住んでいない人はタクシーではなくバイクを使った移動サービスを利用する事が多い。私も例にもれずバイクを配車アプリで呼び通勤していたのだ。この配車アプリ、ドライバーとマッチした時点でマッチしたドライバーの評価を知ることが出来るのだが、その日呼んだドライバーは普通よりやや評価が低かったのだ。
Amazonレビューでいうと☆3.6くらいだ。ものすごく悪いわけではないけど急いでなかったらキャンセルしたいレベルだ。だがその日の私はとにかく急いでいた。
「まぁ大丈夫だろう」と高を括ったのが最後、私の乗っていたドライバーが横を走っていた見ず知らずのドライバーと互いに追い越しあいをし始めたのだ。「いやいや、そんな馬鹿な事あるかい」と今読んでいる方は思うかもしれないが、そんな馬鹿な事があるです。
これがアメージングタイランドなんです。
そして、皆さんももう検討はつくだろうが、衝突した。
ぶつかる瞬間というのは意外と冷静なもので「あーあ、やっぱぶつかった」だった。飛ばされる瞬間も「どうやって着地しようかな、後ろから車来てる場合は転がって、、、」と、ほんの数秒の間に着地する際の戦略を考える余裕があったくらいだ。
商売道具の手だけ守るようにしてなんとか受け身をとった私は。幸運なことに大きなケガはなく数か所打撲と深めの擦り傷だけだったのだ。
しかも受け身をとってすぐ起き上がったためか、目撃者は多数いたにも関わらず誰かが駆け寄って心配する事もなく、事故をした張本人であるドライバーからさえも「あ、大丈夫そうだね、ははは、じゃっ!!」の一言で終わったのだ。あまりにも一瞬の出来事すぎて状況が分からず呆然と佇む私を横にドライバー達はぼこぼこになった車両をどっちが直すか話し合い始めた。
私も冷静になった今となれば警察を呼ぶか、このドライバーのおじさんの携帯番号を入手し、首根っこをつかんで一緒に病院に連れていく等すれば良かったのだが、とにかく仕事一筋(社畜脳)だった私の脳内は「やばい!仕事に遅れる!!!」だけだったのだ。
軽傷を負った足を引きずりながら小走りで電車乗り場に向かい職場に向かったのだ。
そしてコンビニで消毒液的なものと絆創膏と包帯を買い自分で手当てをしていつも通り仕事をしていたのだ。
今思えばクレイジーだがその時の私は痛みも感じず逆に「事故っても仕事で来てる私スゲー!」とさえ思っていた。
この時の社畜脳な私に今なら言いたい
「病院へ行け」
(2)へつづく
#2022年のわたしと仕事
#行った国行ってみたい国
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