占い師と質問者

ハローハローこんにちわ!

何回かに分けてお話ししてきた脳は低スペック(高スペック)だよという話。

今回は、それらの要点をまとめてみましょう。

人間の情報処理の仕組みざっくりまとめ

人間は、1〜100Mbpsで感覚器から入力を受けていますが、
そこから意識的に処理できる情報量(10〜50bps)までガッツリ減量されてしまいます。

そこでは、その人が強く意識しているものや、大切だと思っているものは優先的に摂取されますが、
そうでないものは取りこぼしやすくなっています。

そして、ガッツリ減量されたわずかな情報は、
自分の状況や行動に最適な形で情報を補完・推測することで、認識を行います。

その補完・推測には、ある程度ルールのようなものが存在しているようです。

また、記憶、経験、知識、感情などの要素は認識に影響を与えるようです。

占いはなんとなく当たってしまう

さて、それでは実際の占いではどんなことが起こっているのかを考えてみましょう。

占いの手順といえば以下のような感じになるかなと思います。

1、質問者から相談を受ける
2、占い師が占う
3、占い師が質問者に結果を伝える
4、質問者が結果を判断する

まずステップ1、「質問者から相談を受ける」。
ここでは、占い師の記憶に質問者の置かれた状況に関する情報がゴリゴリと入ってきます。
つまり、強く意識している状態になるわけですね。

そしてステップ2、「占い師が占う」。
ここがいわゆる占いなわけですが、
神託みたいな例を除けば、大抵の占いはなんらかの手順によって導き出された(提示された)象徴的情報の解釈を行います。

基本的には、それらの象徴的情報は無数の意味的情報と紐づいており(例えば、鳩という象徴は平和の意味等、象徴からの連想できるということ)、
占い師は、その占いにおいて適切な意味的情報はなんなのかを推測します。

この際、占いにおいて適切な〜〜ということは、先の質問者の情報に基づいて連想が行われます。

この辺の、適切な解釈という部分を意識していなかったとしても、
直前に受け取った質問者に関する情報は強く意識されている状態ですので、
意味的情報を連想する際には、質問者からの情報には大きく左右されます。

(もちろん、個人の経験や思想も大きな影響を与えますよ!)

ステップ3。
占い師は質問者に占いの結果を・・・占い師が適切だと解釈した情報を伝えます。

表現を少し変えると、
占い師は質問者に占いの結果の情報を入力することになります。

最後に、ステップ4。
質問者は、占い師から受け取った情報……のうち、強く関心がある部分をもとに、
占いの結果の再解釈を行います。

ここでも、大部分の情報は抜け落ちるのですが、一部の情報を自分の経験や記憶とかによって補完・推測することで、占い結果の再構築が行われます。

つまるところ、占い師の言った内容を、都合よく解釈して当たった感じになるわけですね。

逆に都合の悪い部分……うまく補完・推測できない部分は違和感を覚えたり、外れたと感じることになりますし、
関心のない部分に関しては右から左へと聞き流すことになります。

当たらない占い

さて、占いの良し悪しは別の問題として、
当たる当たらないに関しては、象徴的意味が占い師によって解釈された後に、質問者がさらに解釈をしてしまうため、当たりに向かって強く誘導されていくことになります。

逆に、当たらない場合というのは、「解釈を行なっていない」場合に発生しがちです。
これは、教科書を丸暗記して、解釈の余地の存在しない超具体的なピンポイントな結果を伝える占いで発生しがちです。

あるいは、占い師の解釈の方向性と質問者の解釈の方向性が一致しない場合。
占い師は正しいと思っていても、質問者はそこに関心がなかったり、うまくその結果を補完・推測できない状態です。

例えば、男尊女卑的な旧世代的思想の強い占い師が導いた解釈は、現代的な思想の若者の解釈とは大きく異なってしまうわけですが、
そういった場合は、質問者は占い師の解釈をうまく補完・推測できなかったり、受け入れられなかったりして、見当違いのことを言われた=当たらなかったとなりがち。

占いは占い師を介して質問者の中で完成するものだと意識しておけば、
誰だってうまいこと占えるのではないでしょうか?

それではまた!

アディオス〜〜アミーゴ!!

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