化粧水のお話
日本は昔から、「水」が豊富に手に入る国でした。
人々は、水をたくさん使う穀物である「米」を主食にし、一日の終わりにはたっぷりと水を使って身体を清め、湯船に入りました。
神堂においても、「禊・みそぎ」という言葉があり、罪や穢れ(けがれ)を落とし、自らを清める目的で「水」を使いました。
現在も、神社やお寺にお参りするときは、手や口を水で清めてからお参りをしますよね。
気分がもやもやしたり、イライラしたときに手を洗ったり、顔を洗ったりすると気持ちがスッキリすることがありませんか?
水を使った行為は、ストレスを軽減する一つの方法として、科学的に証明されており、「禊・みそぎ」という日本古来の宗教的な行為は、ちゃんと「意味」があったことがわかります。
欧米と日本のスキンケアの歴史を紐解くと・・・
欧米では、水は硬水でミネラル成分が多いので、水を肌に塗布すると乾くイメージがありました。
よって、オイル(油)を顔や体に塗って、肌から水分が蒸発するのを防ぐスキンケア法を選び、よごれなどから発する体臭をケアする方法は、水で洗い流すのではなく香水を塗布し、自身を体現する方法を選びました。
反対に日本の水は、沖縄を除き、水道、地下水ともに軟水なので、肌に塗布したときに、肌をやわらかく整えることができます。
日本では、肌を清潔に保つことで皮膚を健やかに保つ「洗い流す」ケアを主流にした時代がしばらく続きましたが、江戸時代に妻のニキビを心配した夫が作った、
化粧水
が人気を呼び、明治時代に入り、とある化粧品メーカーが日本で初めて量産に成功し、世に広めました。
その後、西洋薬学の処方に基づき、さらに各社で開発がすすめられ、日本の女性の約90%が所有するアイテムに大発展しました。
現在、時間のないを送る私たちは、洗顔後、オールインワンジェルやシートマスクだけで肌のケアを終わらせてしまいがちですが、
日本の”水”
でつくられた、
”化粧水”
の力を、もう一度見つめなおしてはいかがでしょうか?
洗顔後、一番最初に塗布するアイテム
”化粧水”
乾いた肌にうるおいを届け、やわらかく整う瞬間を、目を閉じ、ゆっくりと感じていただければと思います。
きっと、
化粧水は、
あなたの肌の一番最初の味方になります。
お肌が喜ぶと自分もうれしい。
昨日よりキレイになった、今日の自分を好きになる
そんな願いに役立つ情報を発信していきます。
最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。