行かば 然様であるならば
終の寝床も敵わない
決して嘆いて生きようと
決めたわけではないのにな
ゆらりゆらりと揺り籠の
歌に擬え励ませど
いつか包んだ母の手も
追い瀬に縋る神も無し
薄い毛布に守られて
風の去るのを待つばかり
薄ぼんやりと子等の音が
ぐっと支えになる日和
ぶらりふらりと町あるく
そんな願いが遠ざかり
またね
誰が憶えてもくれるわけではない今生
行かば
然様であるならば
柔き寝床に縋るより
決して誰にも聞こえぬよう
元の元から居ぬかのよう
風の来し方知らぬのに
行く末だけでも知ろうなど
烏滸がましさに呆れよう
良いさ
然様であるならば