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古代史マップ 世界を変えた帝国と文明の興亡

■ 感想

古代史マップ 世界を変えた帝国と文明の興亡」(日経ナショナルジオグラフィック)P112

歴史上の大きな流れを作った世界の古代文明を分かりやすくまとめてくれた古代史マップ。

チグリス・ユーフラテス川流域で人類史上はじめての食料余剰生産に成功し、定住し、文字を誕生させたシュメール人に始まり、古代エジプト、バビロニア、ローマ帝国、ササン朝と興亡していく文明それぞれの大まかな出来事や文化、芸術、建築、重要人物など、要点をまとめた形で流れを追っていける。

いろんな本やテレビで見聞きしてきた文明や、興味のある時代では繋がりを知ることでより深く知りたくなり、ネットで資料を読み漁る楽しみへと広がり、あまり興味を持てない時代は流れが呪文に見え始め、瞼は知らずくっついてしまうという苦難も待ち構えていた(歴史音痴な自分のせい)。

搔い摘み状態でそれぞれに断絶していた時間の流れが繋がりとなり、更に興味が深まった文明も多く、歴史・神話・宗教とこれから勉強していきたいことへの道筋が少し見えたようで楽しみがどんどん増え、ここから知っていきたいメモが山積みになった。

興味のあるケルトパートで登場した、王妃から女戦士となり、10万の兵を率いて闘ったブーディカは特に心惹かれた。伝説では、ブーディカの遺体はキングスクロス駅の9番ホームと10番ホームの間に埋葬されているらしく、それはあの9と4分の3番線の下敷きになっている伝説なんだろうかと、ローリング氏のブーディカへの想いも文献を探したくなった。

調べてみると、タキトゥスの文献に書かれたブーディカや、大好きなシャーロット・ブロンテの未読作「ジェーン・エア」の作中にブーディカに触れる場面があるというので、積読を崩していきたい。「フロム・ヘル」の「ブーディカの敗北」の語りはこのブーディカだったと知れたのも嬉しい。

知ることで過去に読んだ情報と繋がり、更に面白さが増すのも読書の醍醐味だなあと改めて本を読むことの歓びを噛みしめた。それにしても、一気に歴史を覚えられる記憶力が欲しい。

■ 漂流図書

古代史マップ>漂流図書

■ケルト事典(創元社)

約80点の図版を含む、ケルト初の事典。ケルト2500年の歴史と文化をじっくりと読んだ後で、タキトゥス、マリオ・バルガス=リョサの本へと読み進めたい。

史実・創作共にブーディカが登場する本もどんどん発掘して読みたい。

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