被害妄想 5 あやりん 2021年11月16日 00:08 アマガエルのアマさんが、睡蓮の葉っぱの上でお昼寝中です。 お日様がポカポカでとっても気持ちが良さそうだよ。 それを見て、羨ましくなったトノサマガエルのトノさんも、睡蓮の葉っぱの上に乗っかりました。 ところが、 身体が大きいトノさんを乗せた睡蓮は、少し沈んで池のお水が入って来てしまいました。 「どうせボクはデブなんだ。どうしていつもボクだけ、こんな仕打ちをされなきゃいけないんだ。酷いや酷いや!!!」 トノさんは、悔しくてジタバタ暴れました。 そして、睡蓮の葉っぱには、ますます水が入ってしまいます。アマさんも、ビックリして飛び起きました。 「トノさんどうしたの?」 「うるさい、笑うなら笑え!」 アマさんはお昼寝していただけなのに、トノさんに怒鳴られてしまいました。 アマさんは、トノさんの葉っぱが水たまりになっているのを見て、トノさんが怒っている意味を理解しました。 「ねえねえトノさん、そんなに暴れたら余計に水たまりが増えちゃうよ。」 アマさんの言葉を聞いて、トノさんは動きを止めました。 「それもそうだね。」 「ボクは身体が小さいから、きっとお水が入って来ないんだよ。」 アマさんは、もう一度葉っぱの上にコロンと寝転びました。 「ん? そういう事か!」 トノさんはひらめきました。 そして、さっきのよりもうんと大きな睡蓮の葉っぱを見つけて、その上に寝転びました。 「わあ、気持ちがいいなあ。」 「うん、とっても気持ちがいいね。」 トノさんとアマさんは、並んで睡蓮の葉っぱに寝転んで、嬉しそうに笑い合いました。 #イラスト #マンガ #絵 #漫画 #心 #絵本 #創作大賞2022 #可愛い #カエル #被害妄想 #みんな違ってみんないい #心のからくり 5