神社の娘に依る《絵馬に願ひを》考察其の参「狼欒神社」※追記あり
リアル神社の娘(かつ現役神職)による、Sound Horizonの新譜『絵馬に願ひを(PE)』考察、
其の壱 「基本設定について」&「夜の因果が見せた夢」
其の弐 「星空 へと続く坂道」
の続きです。
今回は、「狼欒神社」を書いてみたいと思います。
リアル神社の娘の腕の見せ所です。でも、私祝詞作文ド下手なんでお手柔らかに。
まず最初に、歌詞内の祝詞について。苦手な考察は最後に書いてみます。
(祝詞解説がぶっ飛んでいたので追記しました:笑)
★第五の地平線色濃厚な出だし
生まれてくる意味・・・からの、そこにRomanはあるのだらうか?
Romanを押さえておく必要があるとのメッサージュに思えます。
★掛けまくも畏き ・・・ 恐み恐みも白さく
これは祝詞の定型文(決め台詞)です。神に仕える人間が恐れ多くも神に向かって申し上げます。と言っています。狼欒大神はファンのみんな、と言うのは基本編で既出ですので省略。
★蒙り奉る恩頼を尊み奉り忝み礼び奉る
これ、いきなり難易度上げてきました。
かがふりまつるみたまのふゆをとうとみまつりかたじけなみいやびまつる
と歌ってますね。ここはガチでRevoさんが神社の宮司に聞いたと思われます。祝詞作文には神職の癖が出ます。結構この使い方にも癖があり、例文ではあんまり示されない使われ方なので、その宮司さんの癖だろうなと思います。星空へと・・・で姫子が「神ながら守り給い」と言っていたのも恐らく、宮司(もしくはその宮司の居られる地域)の特徴かなと思いました。(それか、単語だけ聞いてRevoさんが語呂を合わせて繋げたか)
用法としては、「恩頼を蒙奉りて」と使う事が多い気もします。
で、言っている意味は
「恩頼」=みたまのふゆのみたまは「御霊」の意です。御霊=魂=日本の神信仰の基本は、あの世にいる人間≒神(私のnote記事参照)、ふゆというのはそれが動いている、働きがある状態の事を表すため、
「恩頼」=神々の恩恵のお働きがある状態、というようなニュアンスになります。
蒙り奉るは、頭上に有難く頂戴する、というニュアンスです。蒙るのイメージとしては、お寺でお線香の煙を被って頭が良くなるアレをイメージしてください(笑)
尊み奉り忝み礼び奉るは、だいたい漢字そのまんまのイメージでOKですが、尊いと(忝=辱)恐れ多くも有難い、恐縮しきり、と言う感じ。礼び奉るで感謝を重ねます。めちゃくちゃ有難がってる感じですね。
先日、ここの説明が抜けていましたので補足しました。こここそ、説明が欲しい所ですよね(笑)
★また歴史的仮名遣いについて
私も苦手な歴史的仮名遣いですが、済みません、小姑みたいですが。。
え? 何を宣ひ奉つてんのか解らない? ←ゑ? と解らなゐ は夫々現代かなと同じでOKです。ここも、わ、わざとかな^^;;;
あと、ここは私も自信がないので合っているのかもしれませんが、
祝詞って基本かういふノリだからね。 ←こういふ、はかういふじゃないかなぁ・・・^^;;;
★引き続き祝詞
此処なる女 佐久夜姫子 参上り来て御前に仕へ奉る状を愛しと思ほし給ひ
本来は、「(住所)に住まへる(名前)」としますが、個人情報保護だわおぉぉんという配慮があり、此処なる女になっていますね(笑)
めぐしと〜の言い回しは、初誕生とか七五三等割とポピュラーな祈願で登場する事が多いです。仕へ奉る状を、の部分は巫女のお仕事の様子です。「巫女になってくれるこの子を可愛いと思って頼みを聞いてあげて欲しい」というニュアンスですね。
父の煩ひを 祓へ給ひ ←祝詞の定型はこちらだと思いますが、祓ひ給へと、と持ってきたのはあくまで歌の語幹を優先したのかしら。
★祝詞奏上終了
はい、←ゐは使用しなくて良いはずです。今回結構Revoさんゐを好んで使っておられますが、ゐ=ワ行のい(わゐうゑを)の意なので、例えば「そこにゐました」とか「知つてゐる」とかで使う感じです。わ、わざとかもだけど・・・
復讐が復習に上書きされてました。これ怖い。第七の地平線を思い出します。第七の地平線では、メルが復讐を手伝ってましたけど、それも「その人の物語の行末を改竄する」に繋がるし、Neinでも《否定》する事で改竄していました。
今回第八の地平線は、一度起きた事象の改竄ではなく、初めから「両方の結末の選択肢」に干渉する、という事が行われていますね。その人の意思を尊重することも否定することも出来るよ、《Roranと呼ばれるサンホラ 王国の国民たち》が。
★神社関係者の説明
嗚呼 八百万の幻想の神々 掛けまくも畏き狼欒神群 解釈で地平を塗り替へ 異なる結末へと
Neinでグラサン《便宜上Revo》がやったことを、輪廻では私たちにやらせてくれると言うことでしょうか。
君が契った灼かな神は 刹那摂理を捻ぢ曲げ 信徒の祈りを切な願ひを 必ず叶へる ※御利益の感じ方は個人差ありけり
巫女をやると契ったのか・・・契約は日本の神様には余り親和性がないので何か怖い。刹那の文字も強調されている。一瞬しか干渉しないって事ですよね。
君が仕へる新たな社の 責務石碑に浮かべば
石碑が唐突に出てきました。ロゼッタストーン?! しかも青と紫になっています。
昏き瞳で赤の光で 地⛩を導く
ここでNeinマーク登場。赤の光って否定って事ですね。
何刻かキミを《否定する》為に
否定する=救う と言ってます。
こぞりて、から何だかファンに挑戦状がRevoさんより叩きつけられました(笑)
もう、祝詞解説は不要ですね。考察して閃きで因果(カルマ)を書き換え。。。言の葉の調べを辿りて。。。輪廻の始まりへと
えっと。ミシェルの謎とか、イヴェールの謎とか、ちょいちょい出て来ていたものが今回全部謎解き出来ちゃうって言う奴でしょうか(・Д・)!
★地平線
今回のマキシは、7、5もしくは8、5の地平線らしいです。
つまり、Merchenと輪廻とNeinの間。輪廻の予告と言うだけでなく、Neinの前段階とも言う事です。つまり、「何故否定されるに至ったのか」も明かされるって言う事ですよね。
★陽葦火山神社が狼欒神社に
エレクトリカルな変貌を遂げる際、ローランなら誰もがアッと思うマーク入りました。Neinの赤いラインです。赤の光で地平を導くと、最初のMoiraの否定が入ります。陽葦火山神社を否定した、と言う事でしょうか。それともその逆なんでしょうか。
★Neinとの関係
Neinはサウンドホライズンでは「第九の地平線」にあたります。そして、それまでの地平線の物語から一つづつ、否定した楽曲が入っていました。第八の地平線の曲もありましたよ。
しかし、《便宜上REVO》が第八の地平線を否定しようとしたが干渉は許されなかった。
Neinでは、母親のお腹の中で双子の兄(姉)弟のうち、弟の聴覚障害を知った兄(姉)が弟には聴覚が必要だからと機能を自分のものと取替えて、その障害を引き受けて消えた、という説明がなされていました。
今回のマキシでは双子らしき話は出てきていませんが、間違いなくNeinで語られた事象がヒントになるはず。「輪廻」ですから、前述の、ちょいちょい色んな地平線に顔を出しているあの人とかあの人とか・・・。
★ひとりごと
この曲、思ったより祝詞の解説そんなに要らなかったです(笑)
ただ、もし第八の地平線のベースもこの世界観だったら、本当に関わらせて貰えたら嬉しいなぁとマジで思いましたよ。私自身はそんなに知識ありませんけれど、調査する場合は、ガチで確認取れますんで\( ˆoˆ )/
あと、こんだけ突っ込んでおいて、歴史的仮名遣い全部わかっててわざと使っているんだったら本当にごめんなさいです^^;気になっちゃって。
あ、そうそう。私事ですが、二次発売で、来月のサンホラのチケットゲット出来ました(´;Д;`)曲を聞いたらコンサート見た過ぎました。スマホに張り付いていましたが、一瞬で取れてびっくり^^
まあ、横浜公演は元々チケットを取っていたのですが、やっぱり早く見たくなりました^^
それにこんな時期だからこそ、大好きなアーティストには色々延命して欲しい。そんな想いです。
取り敢えず閃きとか考察とか私はとっても苦手なので、もし神社関係の表現でこれ知りたいよってのがあるローランの皆様、質問かいて頂けたらお返事したいなと思いますよ。考察は本当、他の方に色々教えて欲しいですっ^^;;;
※本考察はプロローグエディション時点で書き記したものです。