パリのアメリカ人ってどんな舞台?
トロントのキングストリート沿いにあるPrincess of Wales Theatreで「An American in Paris」(日本名だと「パリのアメリカ人」)を鑑賞した。この記事はこのミュージカルは知らないけど舞台鑑賞が好きな人、いつか観てみたい人に向けての情報だ。
[4/18 追記]
もし、ミュージカルが大好きなそこのあなた、好きなものを通して英語も自然と理解できるようになったら嬉しいと思いません?と、私は少しずつ実感している。何度も繰り返し観ることは、理解できるようになると共に、嬉しさとか喜びという感情が溢れるからとてもいい。
今日、以前初めての鑑賞では物足りず、再び観に行った。今回一階前列から8番目の席中央にしてみた。$137と値段はする。だけど前回のバルコニー席とはまた違って、役者さんの息遣い、表情、細かな部分を感じられる。これが醍醐味だと思う。いろんな角度から観る舞台は面白い。
途中の休憩時間に差し掛かった時、隣に座っていた見知らぬおばあさんと顔を見合わせ「What a beautiful!!」と互いに言っていた。相手のキラキラとした目、私も同じ表情をしていたと思う。
メイン人物ジェリーとリズ二人のバレエはなんとも言えない美しさと幸せを感じる。そして、個人推しのジェリーに恋するミロの役者さん、キルスティン・スコットさんという方(Kirsten scott )の声が力強く素敵だった。こういう歌い方憧れるなあ、私もこんな風に歌えたら気持ちいいだろうな。
ミュージカル好きになった原点を遡ると、きっかけは確か地方公演に来た劇団四季を観たことから始まる。初めて観たものは幼い記憶なので忘れてしまった。だけど、年齢を重ねるごとに自然とミュージカルが好きなんだって気付いた。飽きっぽいのにこれだけは長続きしている趣味だ。実際、今まで四季の舞台ばかり観ていた。というより、ミュージカルはなぜか四季が一番なんだ!って変に信じていた?せいか他の舞台にあまり興味が向かなかったのも事実。
でも、トロントでこうして新しいものに触れると、嬉しさとか幸せな気持ちが高まった。そして、本人はこんなに舞台鑑賞好きだって言っているのに、思ったより私は無知なんだなあってこともわかった。NYのブロードウェイにはまだ行ったこともないし、演じる役者さんや、音楽、背景、もっと深いところに突っ込んだことなど、知らないことばかり。特にその時感動しながら聴いた曲や歌詞は不思議なことに次の日には綺麗さっぱり忘れている。
このように決してまだミュージカルの大ファンとは言えない私だけど、それは今後の楽しみとして、もっともっと知っていこうと思う。
[おまけ]
もしトロントでミュージカル観たい方がいたら、下のリンクから情報を確認できます。掘り出し物、自分のお気に入りのものを見つけよう。
終わり。
【ミュージカル「An American in Paris」について】
元は1951年に公開されたミュージカル映画。音楽は全て1928年ジョージ・ガーシュインによって作曲された交響詩が使用されている。ガーシュインといえば「ラプソディー・イン・ブルー」が有名かな?
【物語のあらすじ】舞台は第二次世界大戦後のパリ。画家として生計を立てようとしているアメリカ人青年ジェリーと、バレリーナとして奮闘するリズの恋物語。ジェリーには音楽家のアダムと資産家の息子アンリという二人の友人がいるが、この二人もリズに恋に落ちている。そしてアンリはなんとリズの”婚約者”となっており、複雑な恋模様が描かれている。
【上演情報について】
トロントでは残念ながら今年3月末から4月まで1ヶ月短期間公演だ。もし今後アメリカの方に足を運ぶ人がいたら、下記のリンクから日程と場所をチェックできる。
そして嬉しいことに、来年2019年1月から劇団四季による日本版が上演されることに。だから日本にいる舞台好きな人は是非この動画見てね。
【実際に鑑賞した時についてと感想】
まず、トロントでのミュージカルのチケットの相場は$39~$175(大体3,300~15,000円)くらい。私は今回一番安い$39のバルコニー席から鑑賞した。*日によって最安値の値段も変わる。
正直に私はこの舞台のことを、鑑賞するまでは全く知らなかった。物語を全て把握してるわけではないし評論家でもないので、話の詳しいことより初めて鑑賞して印象に残ったこと、素敵だと思った個人的感性をまとめる。
【まとめ】全体的に美しく、王道の恋物語なのにとてもワクワクさせられた。それは俳優さんの歌や踊りがとにかく可憐で華やかだからという理由だけじゃないだろうけど、根本はそうなんだろうな。
1. カラフルでレトロな衣装が魅力的。
一番グッときたところ。映画「La La Land」を見た時にも思ったのだけど女性の服が色鮮やか。ウエスト周りをキュッとさせたAラインのスカートなど、可憐なスタイルが素敵だった。1940年代のファッションってこんな感じだったのかと知れたのもいいポイント。物語の重要人物ミロという女性が着ていた衣装、役柄上もあってかパッと目を引いて個人的に好きなスタイルだった。
2. 舞台セットを転換・片付ける俳優さんが、振り付けしているように動いていてまるで物語の一部のようだった。
舞台セットを動かす俳優さん、移動させながらその時々のシーンに合わせた振り付けをしていてそれが違和感全くなく、じわりとすごいなあと思った。あとプロジェクションマッピングの視覚効果もあってそれがいい。どこの舞台でもこれは使用されているのかな?
3. 歌より踊りのみで長く見せる部分が随所あり、その踊りがとても良い
物語のメイン人物、ジェリーとリズ二人だけのバレエダンス、長い時間なのに目を凝らして見れるって俳優さんの素晴らしさよ。他にもグループで一斉に踊るダンスも迫力あり。きっとその時代の踊りが含まれてるのか、初めて見た感覚があって新鮮。おまけに、資産家の息子アンリがパフォーマンスするラインダンスの終わり、お客さんがとても盛大な拍手をしていたことを覚えてる。
以上、一度観てわからない・理解できなかったところもある。時代背景や登場人物について、そしてガーシュインの曲についてもっと知りたい。ただ、私にとってのミュージカルなどの舞台鑑賞は、心を麗してくれるものだからきっと鑑賞する度に人一倍ワクワクしてると思う。
この記事読んで、少しでも「パリのアメリカ人」が気になった方は是非このミュージカルを見て感想をシェアし合おう。