ばあちゃんとひいばあちゃんが織っていた銘仙着物を紡ぎたい〜日常に文化を感じる〜|Ay
新年、あけましておめでとうございます🎍Ay代表の村上采です。
「文化を織りなおす」をコンセプトに群馬県伊勢崎市が誇る絹織物「銘仙」をアップサイクルした服や小物を展開するカルチャーブランドAy(アイ)を運営しています。
豊さを、紡ぐ。
文化。それは洗礼された職人の技術、こだわりの素材、地域の想い。
先人が生活を築くために生みだした知恵・技術は、今の私たちの生活を豊かにするヒントに。私たちは、その地域とともに文化の新しい価値をさまざまなかたちで社会へ発信する。そして豊さを紡ぎ、カルチャーをつくる。
昨年は、9月に銘仙のラインをリリースしてブランドもコンセプトも一新しました。今までのブランド活動を言語化し抽象化し、具体に落とし込み、文化を紡いでいく服として実現できました。今、こうやってブランドが継続できているのは見てくださり、Ayを手に取ってくださるみなさんのおかげです。今年は、より楽しく面白く文化を体験できるようなブランドになりますので、どうぞよろしくお願いいたします☺️
みなさんが見てくださっているAyの服や小物は、もともとは着物だったんです。今までは銘仙を使ったオリジナルアイテムの紹介が多かったので、今日は銘仙そのもの(着物)についてご紹介できたらなと思っています。今回は少しオープンに書かせていただきます。
👘銘仙とは
明治、大正、昭和の時代にふだん着おしゃれ着として日本の女性たちを色鮮やかに装った伊勢崎銘仙。産業として高度に分業化し、高い技術を持った多くの職人の手で生み出されていました。14工程にもおよぶ生産過程には、それぞれの工程に特化した職人の協働によって生まれた文化です。現在は、高齢化・市場の縮小により生産は不可能とされています。希少な銘仙、地域文化を現代に紡いでいくために生まれたのがAyです。
👵ばあちゃんとひいばあちゃん、織っていました。
新年、初詣に行って参りました。もちろん、銘仙を着て🌅銘仙は、着物の種類です。私の郷里である群馬県伊勢崎市は、養蚕・織物産業が盛んな地域でしたので、地域で育てた蚕を絹糸に紡ぎ、その絹糸で着物を織っていました。織り方はさまざまな技法があり、伊勢崎は特に優れた技術を持っていましたので「併用絣」という経糸と緯糸それぞれに色や柄を先に染め、両糸を慎重に合わせて織る、という大変難しいことをしていました。発色が鮮やかでレトロ。そんな特徴があります。
こういう話は聞いていながらも実際は「どんな職人がこんな高度な技術を持っているんだ」と半信半疑でした。まさか、、、
私の祖母と曽祖母が、その職人だったんです。
この話を聞いたのは、銘仙の商品開発を進めている最中でした。母から「お金がなくて、機織りばっかりしてたのよ〜」と聞き、詳細を聞くとなんと銘仙を織っていた織子さんだったのです。今は元気とは言えない祖母ですが、昔から働き者でよく私と兄弟の面倒も見てくれていたので、昔の祖母の職人様を聞くことができ嬉しい気持ちでいっぱいです。
そして、私が大好きな「よしねちゃん」。
この銘仙の着物はよしねちゃんが織って、よしねちゃんの娘が仕立てたもの。その素敵な物語を教えてくれながら、着付けてもらいました。
92歳、パワフルばあちゃんもその職人の一人。祖母の面倒を見ていた親戚のおばあちゃんです。よしねちゃんと私はどこか似ているような感じがして落ち着く存在。遊びに行くといつもみかんをくれて、コタツでまったり、昔のことを話してくれます。昔、この地域ではみんな機織りをして生活をしていた、当時の機織りメーカーの話、地域の連帯感、など。学ぶことが多いし、聞いているだけであたたかくなるんです。当時、職人だった人はもう数少なく、文化の実情を知っている資料も少ないのが現状です。だから、よしねちゃんや地域のみなさんにお話を聞くことで、より鮮明な文化を発信ができる。そうしていきたいと思っています。before it's too lateですね。
🏞消えゆく文化、紡がれる文化
「文化の衰退」ってあるべきだと思います。どれこれ構わず継承すべきとは考えていません。自然と消えゆくもの、自然と紡がれるもの、自然と要素だけ残るもの。うちなる要素を捉えて今を豊かにするものだと思う文化を、発信していきたいのです。可能性があるから紡がれるのです。
この銘仙文化は、職人の高度な技術、織り方、その鮮やかさ、風合い、そして地域の想いが今に紡がれてほしいと私は思っています。大量に作ることのできない人のあたたかみがある希少なものです。その良さを新しい価値を添えて発信する、着物というかたちを今着られる服や日常で使えるマスクやポーチ、バッグにする。そして、文化を織りなおしていくのです。
もし、興味があればぜひ一緒に織りなおしていきましょう✨
⛰2021年、Ayは挑戦します
今年は、挑戦します。新商品は発売を予定しているクラウドファンディングを計画中です。より多くの人にAy、そして文化を知ってもらいたい!楽しくワクワクできる時間をお届けしていきます。ぜひ、その際はご支援よろしくお願いいたします!SNSでの発信をしていますので、詳細は以下よりチェックしてください。
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