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母から言われた、「私たちの家に帰れるね」に対する違和感

こんにちは。昨日、母親と実家のリフォームの進捗状況について話していると、母親が電話越しに、嬉しそうに「これで、ようやく日本に帰っても自分の家に戻れるね!」と話していました。さらに、家具を買う件について話していると、「多くて私たち二人で住むから、そんなにいらないよ」と。一見普通の会話ですが、この中の「自分の家」、「二人で住む」と言う言葉が引っかかり、違和感を覚えたので、この事について書きます。

その前に、簡潔に背景をまとめると、僕は離婚家庭で育ち、親権を持つ父親側で生活してきました。そして、両親は仕事で他の都市にいることが多く、会えるのもよくて一ヶ月に一回でした。なので、ほとんどの時間は祖父母と過ごし、18になるまで生活上の面倒は祖父母に見て貰い、精神的にはずっと一人です。両親は僕の事を第一に思ってくれて、離婚しても「親」としての務めを担い、卒業式や誕生日など大事な日はどんなに仕事で忙しくても、僕のために飛行機で戻ってきてくれたり、電話越しに祝福をしてくれました。そして、小学校から大学までの間の経済的な援助も献身的に行ってくれて、「学費の心配はいらないから、思いっきり学びなさい」と私立インター高校及びアメリカの大学4年分の学費を負担してくれました。もともと商社勤めなので、出張が多いのは十分に理解しており、親には感謝しかありません。

しかし、親と仲がいいかと言うと、そうでもありません。僕の認識では、親とは仲悪くも無く、いい訳でも無い状態です。用事がない限り連絡もしないし、一緒に長くいたら(例えば数週間一緒に住むとか)鬱陶しく感じ、精神的にも落ち着きを感じません。人生計画、及び何か予定を立てる時も親に相談ぜずにきめ、結果だけを伝える事にしています。そして、経済的に困った時以外は相談もしないし、あまり自分の内心と弱い面を見せたり、甘えたいとは思えません。壊れた花瓶のように、接着剤でいくら頑張ってくっつけてもヒビは消えないし、完全に修復はできないから、どこかしらボロボロになっている。

言い換えると、僕に家族のメンバーはいるが、家庭はない。むしろ、一人で住んだ方が一番精神的に落ち着きます。僕の一番の夢は、一緒にいて落ち着く人と結婚して家を購入(本当の意味での「自分の家と自分の家庭」)し、落ち着いた生活を過ごす事です。

今リフオームしている家は母親の持ち家で、リフオーム後も基本的に僕が住む予定です。母親は仕事柄、中国を拠点にしており、日本にはあまり帰ってきません。しかし、どうしてもそこが「自分の家」とは思えず、逆に「母親の家に住まわせてもらっている」と言う感覚になります。そして、電話越しに母親が言ってた「自分の家に戻れるね」や、「二人で住むんだから」には違和感と拒絶感を覚えました。おそらく、僕の認識では、「自分のとって家庭もなく、精神的にも日常的にも一人でいるのが当たり前で一番落ち着く」ので、むしろ母親とこれから長い間一緒に住むのは「自分の空間に侵入されている」ような感じです。

しかし、いずれか両親も定年退職し、10−20年後は同居しながら介護する事になるのでしょう。そして、今度は僕が少しずつ親孝行しながら育ててくれた恩返しをする事になります。父親は既に再婚しており、幸せそうな家庭に恵まれているので、退職後のことはあまり心配していません。しかし、母親の場合はそうでもないようです。おそらく同居しながら経済的にも僕が支えていく事になるのでしょう。親孝行自体に拒絶感はなく、むしろ早く稼げるようになって少しでもお返しをしたいと思っています。しかし、自分の中で両親とは「親子関係だけど、家族ではない」と感じているので、このわだかまりをどうにかしないといけませんね。

それでは。



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