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15時間のホームレス生活

こんにちは。

最近は引っ越し準備、リフオーム進捗状況の確認、某コンビニバイト 、及び勉強で忙しくしていたので、あまり更新できませんでした。昨日の夕方から今日の午前中まで、家に入れず、大雨が降る中、外で一晩過ごした事について書きたいと思います。

ストーリの発端は夕飯の後。夜7時。皿洗いと歯磨きを済ませ、ゴミ捨てのために家を出た時の事です。今住んでいる家はパスワード式のロックで、鍵はついてません。毎日のように出入りする度にパスワードを入力していたので、パスワードはとっくに覚えていると思い込み、さらに、ゴミを捨てるだけなので、パスワードのメモが入ってるスマホと財布などは家において家を出ました。

ゴミを捨て、家に戻り、パスワードを入力しようとした時の事です。何回入力してもパスワード不正解で家に入れず、そのまま一時間ぐらい試行錯誤を続けたものの、毎回パスワード不正解が重なる度に焦りも増え、パスワードの中で覚えている数字も思い出せなくなってしまいました。

そこで、勇気を振り絞り、お隣さんに電話を借りて、不動産屋にパスワードを教えてもらう事にしました。しかし、何回かけても営業時間外のため(電話を借りるときはもう8時半超え)つながらず、鍵を開けることはできませんでした。そこで、他に何かては無いかと考えていたのですが、誰かの端末を借りてGoogleドライブにログイン出来ればメモを見れると思いつきました。なので、近くのビッグカメラ に行き、展示用のパソコンを借りようかなと思いきや、ついた途端に店のシャッターが閉まってしまいました。またもや、作戦失敗。

そこで、誰かのスマホを借りようと、近くの公園に行きました。普段はコンビニのバイトをしていて、見知らぬ人と話したり、雑談したりするのは苦手ではなかったものの、いざ助けを借りようとした時になると、なかなか話しかけにくくなりました。駅の駅員に借りれるかを聞いたらルール上出来ないと断られ、近くの交番はまだまだ距離があります。

頭が真っ白になり途方に暮れていると、公園で釣りをしていた人に「どうしたの?何かを探しているの?」と親切に声をかけられました。そこで、勇気を出して今の現状を話したら快くスマホを貸してくれ、少し雑談もしました。しかし、これで解決かと思いきや、そうでもなかったのです。自分のGoogleアカウントにログインするには既に持っているスマホで認証する必要があって、そのスマホが家の中にあるので、作戦失敗。現状について話していると、その人に「不動産屋の緊急時の電話番号はある?」と聞かれ、家の方まで一緒についてきてくれました。一階の入り口のところに不動産屋さんの電話番号などが記載されていたため、電話をしてもらうも、また営業時間外のためつながらず。時は既に夜11時になり、雨も降り始めました。

(必死に電話をして貰い、雨宿りしながら警察が来るのを待ったところ)

次に、警察ならなんとかなるかもしれないと、110に連絡し、事情を説明してもらいました。大雨の中待つこと10分、焦りと寒さで限界状態でした。お巡りさんが来て事情を話し、明日の朝まで保護してもらえるかと尋ねたところ、お巡りさんも困った顔をして「事情はわかりますが、こちらでは明日午前中に交番の電話をお貸しする事以外,どうしようもできません。」とのこと。せめて交番の中で朝まで雨やどりできるかなと考えていたので、午前10時まで大雨の中行き先もないまま、どうするか時間を潰すかで迷いました。

親切に声をかけてくれた人も「このままでは安心して行けない」と一緒についてきてくれました。もともと夜釣りに来ていた人達らしく、せっかくだから雨が止んだら釣りをする事にしました。まずは近くのコンビニに寄り、少し食べ物を買ってから雨宿りへ。そんなにお腹は空いてないものの、「明日の10時までずっと外だから何か食べたいのを買いなよ」とご馳走してくれました。しかし、あまり甘えることができず、サンドイッチを一つ手に持ったら、「それだけでいいの?」と聞かれ、「じゃあ、ホットスナックもいいですか?」と答えたら、「もちろん、遠慮は依頼ない。」と奢って貰いました。

(お茶もいただきました。)

屋根のある場所まで行き、雨が止むまで食事しながら雑談。いつもはあまりコンビニのホットスナックに手をつけないが、今回は家に入れず財布もスマホも無く、さらに寒い夜に大雨、という絶望的な環境にいたので、ありがたく買ってもらった物を頂きました。揚げ鳥は衣がサクサクしていて、中は柔らかい肉と口いっぱい広がるジューシーな肉汁。それに、見知らぬ人のために電話をずっと掛けてくれたり、おまわりさんを呼んでくれて、それに食べ物を買ってくれるという優しさに感動したので、今まで食べた揚げ鳥の中でも一番暖かく、美味しかったです

(雨宿りをし、ご飯食べながら雑談を一緒にした場所)

話してわかったのですが、親切に救いの手を差し伸べてくれた人も海外でバックパッカーを経験していて、海外事情に詳しいだけでなく、海外で迷った時に現地人に助けられたらしいです。なので、今回僕を助けたのも、どうしようもない状態に身を置いた時の気持ちがわかるから、だそうです。本当にありがたい。海外の話で盛り上がり、あっという間に二時間過ぎました。

そして、雨も止み、釣りを始める事にしました。釣りはとても興味があったものの、ほぼやった事ないので、教えてもらう事に。とても親切に教えてくれて、最初はなかなか釣れなかったものの、釣竿をトントンとしながら反応を感じ取り、糸を巻いてまた繰り返す、というプロセスが面白くてたまりませんでした。少し慣れてきた時に、「OOくん、ちょっときて!」と言われ向かったら、魚が引っかかってもうすぐで釣れる状態の竿を渡され、言われた通りに竿を後ろにひきました。そしたら、なかなか大きいサイズの魚が上がってきました。

(釣り上げた瞬間。写真はぶれてしまいましたが。)

それからも教えて貰いながら釣りをして、最終的に自分の力で一匹釣り上げることができました。釣りと言うのは根気のいる作業で、じっくり反応を伺い、タイミング良く引かないといけないので、一刻たりとも油断はできません。釣り上げた瞬間の喜びは大きく、いままでの努力が報われた気になれました。「おおー!すごい!」と褒めてもらえ、一気に釣りにはまりました。

(自分で釣り上げた魚)

釣りを楽しんでいたら空も明るくなり、少し暖かくなりました。6時ぐらいになると一緒に釣りをしていた人達も帰宅し、僕はそのまま公園で10時まで寝ました。やることがなく、時間が過ぎていくのを寝ることでしか過ごせないのも苦痛ですね。10時に起きて交番までいき、電話を借りて無事に部屋のパスワードも教えて貰い、ロックアウトされて15時間後にようやく家に帰れました。

パスワードを忘れて次の日の午前まで大雨の中待つしかないのは災難でしたが、災転じて福になり、心優しい人に助けて貰い、さらに釣りの楽しさを教えてもらうことができました。今回は財布もスマホも無く甘えることしかできなかったが、困っている人を見かけたら同じように助けることで少しでも恩返しをして行きたいとも思いました。

ありがとう。

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