自分が大切か、他者が大切か
利他という言葉があります。自分の利益より他者の利益を優先する、という感じだそうですが、これは考え方を誤ると道に迷ってしまいます。
この問題を簡単に言えば、自分か他者か、の二択になるのですが、世の中の多くの事に関する二択にも言える事ですが、必ず対立が生まれます。議論をしていても、どっちがいいかと対立するようになります。それも当然で、どちらもどちらかの基準では正しいからです。ですが、真の平和を願い、客観的に見る事ができれば、どちらも間違いである事に気付けます。
大事なのは、自分か他者かではなく、自分も他者もです。両方大事にすればいいのです。自分と他者をではなく、自分も他者もです。この差が解らなければ両方ともにが両方同時にと勘違いしてしまい、これもまた道に迷ってしまいます。
どういうことかといえば、他者を大事にすれば、結果として自分にも良い結果が返ってくるのだから、他者を大事にする事は自分を大事にする事に繋がるということです。ですが、他者も自分も同時に大事にすると、必ずどこかで選択を迫られます。その時にどちらを大事すべきかが解らなくなります。結果として選択を誤ることもあり、その結果が自分だけならず色んなところに波及します。
つまりは、他者を大事にし、自分も大事にすれば、自己犠牲が必要な時にも迷いなく行う事ができ、また自分を大事にしているので、自己犠牲が必要ないところで誤って自分を犠牲にすることもなくなるのです。もちろん自己犠牲などせずともいい世の中の方がいいと思います。ですが、自己犠牲の精神のない世の中がどうなるかは解る方なら想像に易いと思います。
ただ、自己犠牲が何かも解らず自己犠牲という言葉に惑わされて、必要のないところで我慢したり罪をかぶったり、そういったことはどうかしないでください。そういうのは忍耐強いとは言わないし、格好いい事でもありません。なぜか、はさておき、なぜかそういうイメージが付いている今の世の中ではそういう行為をしてしまいがちかもしれませんが、どうかやめてください。ただ、そういうことをするということが良いことだと思っていた事は、恥じる必要は在りません。とてもすばらしい事だと思います。
この記事だけで、真の平和が成るわけではありませんが、変わるキッカケとなれば幸いです。