私が三菱の社長ならこんな軽EV作れと指示する。
3月に入って、少しくらい新しい軽EVの情報が入ってくるかと思っておりましたが、動きがありませんね。あと秋くらいには商用のMievバンの復活の話も入ってきております。そこで、私が欲しい軽EVについて書いてみます。
現在私のNPOではMievトラックを使用しているのですが、残念ながら販売中止になっています。なぜ売り上げが伸びなかったかというと、農家の目線から見ると電気自動車の価格ではなくて、商品としてずれていたからではないかと思うのです。
この軽トラックめちゃくちゃ優秀です。加速はいいし、運転らくちんだし、1充電で70kmくらい問題なく走ります。メンテナンスもいりません。
でも何がダメかというと、4WD(三菱ならAWDかな)にしなかったこと。重い電気自動車であっても、軽トラックはどうせ重い荷物運ぶのですから、逆に足回りがしっかりしているし、後輪も滑らないし文句はないのです。でも畑でスタックしたら動けなくなるし重いのでレスキューも大変だしと、まず4WD出ない時点で、坂道やぬかるみを走る場所を想定する我々はこいつは選びにくいです。
アウトランダーで培った技術の一部を投入するだけでいいんです。どうか次は
AWDのEV軽トラを出してください。
そしてもう一つ
1500Wの100V出力を導入しなかったこと。
この2点が改善できれば、実は20kWhもバッテリーは軽トラックにいらないです。
できれば東芝のSCiBの10kWhバッテリーで問題ありません。
我がEV軽トラ10年たっても全然劣化しておりません。
初期型のアウトランダーPHEVより電気が使えております。
この10kWhバッテリー
農家的には絶妙です。
3kWh出力の普通充電でも3時間で満タンになります。
自宅と離れた農j作業小屋に充電器を設置すれば、半日充電なんて苦痛でも何でもありません。というか、1kWhあたり7kmぐらい走れるので、1時間繋ぐだけで20km走れるのですよ。つまりお昼に帰ってきて繋いで午後の仕事に行くぐらいの使い方なら十分充電できちゃうという事です。
これで100V1500W給電が出来ると、まず電動工具がバリバリ使えるようになります。果樹作業で特に嬉しいのはチェーンソーですね。
今時の農家はみんな発電機持って畑へ行くのですよ。
EVからの電気供給があれば、思い発電機を持っていかなくても済む作業が増えます。収穫の時だってコンベアーとか使えるようになるしね。あとバッテリーで動く機械を現地で充電できるのもいいと思います。電動剪定ばさみとか、電動運搬車とか、軽トラがEVで電気取り出せれば常に替えのバッテリーを充電しながら作業できます。
電動スライドドアとかオートロックとか、自動ライト点灯とか全くいらないです。EV軽トラならエアコンもナビもいりません。それよりコンセントの口を天井なんかにも増やして、自分で冷風機でも暖房機でも設置できるようにしてくれると嬉しいですね。あと荷台に防水コンセントとか。これ実現してくれたら
200万位でも買います。
東芝の電池採用してくれるなら多分リセールめちゃくちゃよくなると思います。何よりキッチンカーやキャンピングカーベースとして引っ張りだこになるんじゃないですかね。
100Vコンセントが今のMieVトラックについてたら絶対にキッチンカーに改造しておりました。メリットだらけだもの。Mievパワーボックスも持ってますが重いでかい、使いにくいとダメダメでした。それでもマルシェに使ったこともありますよ。
多分現行のMievバンも1500W出力を装備するだけで売り上げかなり変わるはずです。
だって軽キャンパー最強のクルマに変身しますから。
もう一つ開発してほしいのは取り付け型のレンジエクステンダーキットですね。固定できる発電機です。それを荷台の後ろあたりにある充電ソケットと繋げると走行中でも給電できる!という仕様なら最強ですね。タンクは10Lもあれば良くて、それで2時間くらい発電機が動けばその間電気が供給できる。そんな仕様で十分です。そうすればいつもはEV、100kぐらい遠くを走るときや、高速を走行するときは発電機セットしてレンジエクステンダーとして走行。なんてのがあると嬉しいです。もちろんその発電機も普通に100Vできれば200V出力までできると最高ですね。農家なら農業機械として購入するのでそれで航続距離が延びて、農業機械も動かせるなら購入します。乗用草刈機だって70~80万するんですから、軽トラックは安く作らなきゃダメなんてことはないです。使える農機具は高くても買います。
で、最低限での要望としては
①軽トラックのサイズは変更しない。
出荷コンテナとか実は軽トラックの規格でうまく詰めるようにすでに企画されてるので、変に荷台のサイズ変えられても困ります。
②AWDにする。
これ必須。逆にこれだけ改善すれば全国の農家は買う。少なくとも経営感覚のまともな若い農家はEV軽トラにする。
③1500Wコンセントをつける。
これも必須。これだけで好きな音楽を畑でガンガン流しながら畑の動画も撮影してお茶飲みながら動画アップするファーマーに俺はなる。ついでにランチも畑で作るかもしれない。
④電池は10kWhで十分なので東芝のSCiBバッテリー
もしくは同等品、容量増やして重量アップなんて愚の骨頂。日本に必要なのはいざというとき自宅に1日分の電気を供給できる電力量(10kWh)と繰り返しの充放電に劣化しない安心能力。これで冬でも実用80km走れれば良し、暖房や冷房がなんなのなんて、コンセントさえあれば何とでもなる!畑に必要なのは移動の快適さではなくて、現場で作業がしやすく、電気が豊富に使えること。
⑤実用電費を1kWhあたり8kmにする。
これは、倍速充電6kWhを導入すると1時間で48kmが走れるから。1時間の昼休みで充電するだけで48km走れるなら、ほとんどの農家はそれ以上の電気はいらない。だから実用として80k走れればセカンドカーとしての軽トラックは問題ない。
これで売り出し価格を200万に抑える。
ちなみにMievトラックの価格は10年前の2012年の時点で161.2万円でした。
だから電池容量を増やさないという英断が出来れば、上記のAWDにして1500W給電をつけて200万以内というのは技術的に無茶とは思いませんけどどうでしょう?
当時の補助金は20万円弱だったと思いますから、今の補助金制度なら売り出し価格200万なら実売150万代で購入できることになります。ほら豪華な軽EVなんかよりずっと魅力的でしょ!
といったところでしょうか。そんな車両が出来たら、私地元の農協の組合長を説得して地域の組合員さんに売りまくりますけど。
まず農協のガソリンスタンドを廃止する代わりに、急速充電器と倍速充電器をAコープや購買販売部に設置させる。
Aコープのカードと連動した充電カードを作り、サブスク制度で充電サービスを拡充させ倍速充電も30分以内なら無料にする。
これだけで、農協はスタンドが少なくなっても組合員に言い訳できるし、設置コストのかかる急速充電器を増やさなくても済みます。
ポイントは
倍速充電器をAコープ(農協運営のスーパーのことね)に沢山設置すること!
倍速なら30分でこの仕様の軽トラックなら24kmくらい走る電力が供給できるわけで(30分で3kWh分ね)農協おすすめのEV軽トラもしくはEV軽商用1BOX購入すれば、三菱の充電サービス1650円同等のJA充電サービス実施して、普通充電は無料、倍速充電は30分まで無料にすればよいかと思うのですよ。そしたらEV購入した農家は毎日Aコープで30分間買い物と称して充電しに集まります。毎日3kWh充電されたら30日で90kWhにもなりますが、1kWh25円としても2250円です。充電サービスのサブスクが1650円なら月に20日以上充電しなきゃ損!みたいな感覚になるので、平日はほぼ毎日Aコープに足を運んでくれますよ。
まあそうなったら、お店の周辺に農協運営の喫茶店や食堂を併設するでしょうな。もう農協としては必ず毎日来てくれるお客さんを確保できるのでウハウハでしょ。
特に高齢者の農家を抱える家庭なら、大きな車におじいちゃんおばあちゃんが乗り続けるより、メンテナンスが楽で運転も楽なEVに乗ってもらえるならどうせ経費で落ちるのだから安心なのでは。
それに駐車場に余裕のある農家の自宅にEVコンセントが(特に倍速充電器がつけば)自分のマイカーもEVかPHEVにしたくありませんか?
今の三菱さんや日産さんのEVの売り方は、車を売ろうとしてまして、生活スタイルを提案しないから次に続かないのだと思うのです。
ディーラーが推進すべきはとにかく1軒屋に充電コンセントをつけることであり、それも倍速充電器を安くつけられるようにすることだと思います。
1日の移動距離は50km以内なのだから、1時間で倍速充電器なら6kWh充電出来て48km走れるようになる。そんな思想で設計された軽EVならそのお得感に購入に踏み切ると思います。
6kWhの電気代は1kWh25円としても150円です。ガソリン1L170円を超えるこのご時世、6KWhで48km走れればLあたり48kmの乗用車という意味ですから、他のハイブリッドがどんなに優秀でも負けませんよね。
少なくともセカンドカーとしての軽トラック(もしくは軽1BOX)が必須の農家にとって、商用ナンバーの軽EVを購入しない理由はないのです。
軽の商用EVを心待ちにするいち農家からの提案でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?