カフェイン論考
この論考において筆者は、一人称を用いないことにする。
何故かって? 後ろめたいからさ。
何がだって? 聞くな。キミもわかっているだろ?
高校入学時、入学祝うんぬんで金銭的には学生ながら余裕があった。
中学の時とは異なり、高校までの通学路にはコンビニや自販機などが多くあった。だから数百円程度のスナックやジュースをよく買うようになり、お金を浪費することに抵抗がなくなった。
高校入学して環境の変化でストレスが溜まりやすくなった。
課題の量も大量にあったので徹夜する必要が出てきたのでカフェイン飲料を頻繁に飲むようになった。
愛飲していたのはピンクモンスター、オロナミンC、マウンテンデューだった。
夏休みに入り、喉が渇くので、カフェイン飲料を買う頻度はどんどん高くなっていった。家から数分のところにある公園に置かれた自販機で、愛飲していた種類は全て取り揃えられた。
ほぼ毎日何かしらを飲むようになった。
飲んだら何事も捗った。無気力な気分も晴れた。
夏休みが明けてからも何度も買いに行っていた。お金は着々と減っていった。
冬になってあまりジュースを飲みたい気分にならなくなった。でも、精神がカフェインを欲していた。なければ勉強が捗らなかったし、なんとなく無気力だった。
仕方なしに、高い金を払って一番効くピンクモンスターを買って摂取しては、勉強とか日々をなんとかやり繰りしていた。
冬に飲むピンクモンスターは不味かった。小さいころに飲まされたイチゴシロップの薬を思い浮かべた。
今年の初め、数学の整数の単元テストがあった。課題を直前まで手を付けていなかったから、土日をカフェインで乗り切ろうとして、浪費が故、ほとんど金がなかったのに、二日間でピンクモンスター3缶とドデカミン3缶を摂取した。おかげで課題は無事終わり、テストも好調だったが、その日の放課後、鼻血が止まらなくなって、目眩がした。倦怠感も酷く、しばらく学校を休んだ。
この時ようやく、さすがにまずいと思った。おいしくもない物を無理くり体内に押し流し、体調を崩してしまうのはバカの所業だと思った。
この熱の原因を砂糖の過剰摂取だと、考えた。
カフェインだけを摂取できる方法を探した結果、カフェイン錠剤にたどり着いた。カフェイン錠剤は1錠に200mg含まれていて、1錠だけでモンスター以上のカフェインが取れた。その上、それが100錠でったの1500円だった。これしかないと思った。
初めて飲んだ瞬間、想像以上の効果が得られた。学校での疲れが一気に吹き飛んだ。笑いが止まらなくて発狂したくなってギターを手に取って大声で弾き語った。そうしてそれから、小説が書きたくなった。どんどん構想が生まれた。「赤い目の自画像」という小説を書いた。結局効果が薄れてきて、その作品は未完に終わったが、とにかく、カフェイン錠剤は、凄まじかった。
最初は毎日飲むのだけは避けようと心掛けていたが、最近はほぼ毎日飲んでしまっている。でも、半錠だけで抑えたりとまだ対策はとれている方だと思う。これが、慣れてしまって、やがて、一日に2~3錠、さらには、一度に2錠3錠飲んでみようとしてしまうかもしれないという事が恐ろしい。やりかねない。いや必ずやるだろう。その次はカフェインODか?そうしてそれから、ぶっ倒れて救急車呼ばれて、入院か?これじゃ一家の恥さらしだ。
気づけば、つまらない散文になってしまった。今日はこのぐらいで許してやる。
兎にも角にもカフェイン錠剤は最高だ。