すいません人違いでした
スターファックスで言われた言葉。
日曜日の昼間だというのに血眼で
ドヤドヤMacBook Proを叩いていた。
タイピングではなく叩いていた。
そのビートは音楽となり
スターバックスだけに
星となるであろう。
それはともかく
私の背後でずっと視線を私に向けていた
正確には見えていないのでそんな気がした
20代後半くらいの男性がいた。
血眼センクスはそんなこと気にせずに
タイピングミュージックを奏でていたわけだ。
タイピングミュージックも
サビに差し掛かろうとしたその瞬間。
あのーと肩を叩かれた。
おぬし!背後から襲うとは何事じゃ!
戦国時代であればそれは許されぬ行為!
と思いながらも
びっくりして少しちびってしまったわけだが
黄色味ががった液体か白濁だったかは
今となっては検証しようのないことである。
びっくりして見つめ合うこと3秒くらい。
いやあれは3秒もなかったと思う。
だいたい見つめあっている時は
その瞬間が永遠に感じる決まりである。
ああ男同士で気持ち悪い。
その彼は見つめあったあと
結構な大声で
すいません人違いでした!と言い
そそくさと店を後にしていった。
ミスターセンクスが生まれて初めて見る
THEそそくさ。
そそくさの教科書に出てくるとしたら
絶対に彼であろうというほどのそそくさ。
男よ。
ミスターセンクスと似た人が君の友達にいるのか。
ぜひその人をここへ連れてきてくれよ。
ミスターセンクスはそう言いたかったのだが
ものすごいそそくさに呆気に取られてしまい
結果的にその男は
すいません人違いでした!とだけ言い放ち去った。
ものすごく気になる。
ミスターセンクスは君が知っている誰なんだい。
そしてものすごく後悔している。
男と見つめあってしまったあの
とても君の悪い感覚が頭を支配している。
ミスターセンクスがナンパされやすいのは
すでに有名は話ではあるが
ナンパされるのはいつもいつも男である。
今回もすごい安定感だ。
基本的に男は嫌いなんだ。
頼むから次回は美女にしてくれ。