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【読書メモ】 昭和16年夏の敗戦(2024-No.40)

朝ドラ「虎に翼」の星判事がいたという「総力戦研究所」に関するノンフィクション。机上演習で敗戦というシミュレーションをしていたものの、開戦を止めることができなかったという話。開戦には難色を示していたのは昭和天皇だけでなく、東條英機も「陸軍を抑えられるのは彼だけ」という、戦争回避の方向だった。にもかかわらず、流れに誰も抵抗できなかったというのが、読んでいてももどかしい。そしてそれ以上に気になるのは、開戦「その後」の戦争の終わらせ方を誰も考えていなかったんじゃないかという点。現代もけっこう似た空気感なんじゃないかというところが、非常におそろしい。


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