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ピッチデックについて②
今週から、ピッチデックに入れる項目ごとに、ポイントを説明します。
今週は以下の2つです。
起業に至った背景・スタートアップが解決したい課題 ←
スタートアップが提示する解決策 ←
市場規模
競合分析・競争優位性
トラクション
チームメンバー
ビジネスモデル
長期計画
資金調達
この2つはピッチデックの結論であり、最も重要なパートです。
起業に至った背景・スタートアップが解決したい課題
顧客になり得る人たちのペイン(困り果て、その解決にならお金を払っても良いと思う課題)について説明します。
※ 例えばエンタメのようにペインが明確にないビジネスもあります。またはゲイン(困ったポイントではなく現状よりよくする付加価値)を売りにするビジネスもあります。これらのいずれも、ペイン発のビジネスより、投資家受けするストーリーを描くのはチャレンジングのように思います。
対象とするペインを持つ人が多く広いと(例:クラウド会計システム)スケールしやすいですがレッドオーシャンで生き残りにくい戦場になり、スケールするスピードが重要なので往々にして調達合戦になります。一方で、対象とするペインを持つ人が少なく深いと(例:筋トレ成果管理アプリ)収益が上がりやすいですがスケールしにくいことが課題です。これらのバランスが大事で、例えば、業界特有の深いペインがあり、その業界に身を置く人しかわからないペインなので起業される可能性が低く(参入障壁が高い、競合が構造的に少ない)、業界全体でみるとそれなりにスケールできるようなビジネスだと、成長に対する納得性があります。
とはいえ、起業するときの想いは、何かの課題を解決したいという熱いものであるはずで、投資家受けするペインを意図的に選んで起業する人はなかなかいないと思うので、どのようなビジネスであっても、いかに「ペインの深さ」と「スケール可能性」を説得力あるように見せられるかがポイントとなります。
また、CEOを始めとする経営陣のバックグラウンドと、ペインや起業背景の整合性が、一つのストーリーとして通っていることも非常に重要です。例えば建築業界DXビジネスであれば、建築業界出身の経営陣の方が一般的にはわかりやすいです。
スタートアップが提示する解決策
前のパートで触れたペインを解決する製品またはサービスの概要です。
背景や課題がやたら長いピッチデックがありますが、NGです。結論ファーストで、解決策は出来れば、ピッチデック全体の前半20%くらいまでに登場してほしいところです(20枚のピッチデックなら4枚目くらい)。
また、読み手・聞き手に想像されやすいように、出来ればプロトタイプの写真とデモ映像を見せることが重要です。
背景や課題のパートで広げた伏線をここでしっかり回収するように作成します。
最後に、プロトタイプの重要性を強調します。アイデアだけの場合は、一般的に調達ラウンドは起こせません。資金調達により改良すれば十分に勝負できる手前のプロトタイプの開発までは、補助金や身近な人からのファイナンスで乗り切って完了するべきです
最後に
Axelage株式会社は、世の中の多種多様な領域で興る新規事業を支援することによって、時代を加速させるようなイノベーションを促進します。上記も含めお気軽にご相談ください。