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三重小さな旅前編:近鉄特急乗り比べと四日市市立博物館

先日の連休に三重を中心に日帰りで旅に出た前編を投稿します。若干愛知に入っていますが内容的にはほぼ三重のみです。

この三連休は奈良に帰宅していたのですが、7月末まで有効の近鉄優待きっぷが一枚残っており是非使わねばなりません。奈良から近鉄でとなるとやはり距離のある鳥羽や名古屋方面と言うことになります。

伊勢神宮関連の博物館か三重、愛知の県境あたりを検討したのですが、あいにく梅雨明けはまだで行き先の天気予報は小雨。歩く距離が長く、できればレンタサイクルを使いたい伊勢は厳しく後者に決めました。最初の目的地は弥富市歴史民俗資料館。伊勢湾台風についての展示があるとのことで以前より気になっていたところです。
祝日の朝早い時間出発で生駒から弥富を乗換案内で検索したところ、西大寺から大和八木、津と特急を乗り継ぎ桑名まで行き両端は急行とのこと。なかなか乗りでがありそう。

大和八木まではご覧の普通?の特急です。比較的新しい車両で普通に快適です。橿原神宮前行きですがガラガラでした。

八木から津までは「ひのとり」です。近鉄の売出中最新特急で、テーブルの多彩さやリクライニングシートなどの快適さはさすが。早めの時間でも混雑していて窓際はほぼ埋まっていました。+200円ですから皆さんこちらを選択するわけですね。+900円のプレミアム車両はもっと混雑しているようです。

津から桑名までは「アーバンライナー」。登場時点では三列シートの「デラックス車両」などで豪華なイメージでしたが、20年を経てだいぶくたびれてきた印象です。車内では電源を追加で設置していたりするのですが、時代に追いつこうとしている感があり、逆にみすぼらしいというか、痛々しい…

図らずも近鉄特急の乗り比べになりましたが、快適度合いは「ひのとり」>「普通特急」>「アーバンライナー」といったところか。何のことはない、要するに新しい順ですね…
桑名から急行に乗って弥富までは10分もかからずすぐです。市役所の脇にある資料館までも10分程度で、まだ雨は降りそうになく蒸し暑い中でしたが歩きます。

図書館もある市の施設の中にあります。人の気配がなく嫌な予感がしたのですが、なんと月曜日は祝日でも休館でした。これはショック。高をくくってちゃんと調べなかった私が悪うございます…
どうしようもないのでスゴスゴと駅に戻り次の行き場所を思案。事前に候補に挙げた中から四日市の市立博物館に決めました。

まだ朝9時台でしたから、名古屋に行く電車は混んでいましたが、逆向きは空いていて座っていきます。
こちらが建物ですが、大都市の公立博物館だけに立派ですね。最上階にあるプラネタリウムは世界最高と言われるくらいの立派なもので子供連れでたいそうな混雑でした。目的の常設展は無料でしたが、他施設での待ち時間の家族連れが流入しているのか全般に賑わっていました。
常設展は2フロアで階上は宿場町四日市の歴史について、階下は公害についての展示がメインです。

「時空街道」と銘打つ四日市の歴史を展示するフロアは、一般的な市立博物館と同様に町の歴史なのですが、宿場町ということもあって、たくさんジオラマがあってなかなか面白い。子供向けの解説シートが充実していて、帰りの電車で読みましたが、新書の一章分くらいあって勉強になります。

目当ての階下のフロアは「四日市公害と環境未来館」です。四大公害病の「四日市ぜんそく」の発生から改善に向けた取り組みを体系的に説明されています。ぜんそくの原因はコンビナートから排出されたSOx/硫黄酸化物。中東の硫黄分の多い石油を使っていたのが原因でした。改善には脱硫装置の普及が最も有効だったようですが、この際副産物で生成される硫黄は廉価に供給されて日本の硫黄鉱山は閉山に追込まれます。岩手の松尾鉱山の廃墟が目に浮かびました。資料を一生懸命みていたので、説明員さんが色々親切に案内してくれました。

そのほか昭和の暮らしを再現したこんなジオラマもあります。ドラマのセットみたいで楽しいですね。
不首尾だった弥富を挽回する感じでかなり堪能しました。長くなりましたのでその後の工程は追って投稿します。

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