スナック社会科vol.8「『なぜガザなのか』なのかを早尾貴紀さんに聞く」が終わりました
ご挨拶が遅くなりましたが、会場と配信でご参加された皆さま、ご出演いただきました早尾貴紀さん、長時間誠にありがとうございました。配信アーカイブは10/12(土)までご購入と視聴が可能ですので、どうぞ宜しくお願い致します。
感想も是非お寄せください。早尾さんにも共有いたします!
では、当日の反省から。まず1点目は配布資料の説明を冒頭忘れたこと。当日配布した資料の年表について、本書巻末に付記された年表に、「世界のできごと」「日本のできごと」と「わたし」と並べています。この「わたし」欄について、自分や親・祖父母の誕生年や「中学卒業」とか「就職」など「わたし」のライフヒストリーを並べて付記することで、今までパレスチナであったことがただのできごとの羅列ではなく誰にも等しく流れる時間というものとの同期とその時代、時代の空気感がより把握できるかなと思って付けました。良かったら書き込んでオリジナル年表を作ってみてください。
資料については、前回の山本浩貴さんの回で早尾さんに寄せていただいた応答の手紙を転載していて、この手紙がパレスチナについて語る時に我々にとっても重要なことが書いてあるので、共有とその時のことについても触れようと思っていたのですが、すっ飛ばしてしまいました。が、なんとこのお二人の組み合わせで10月14日にトーク・イベントがあるということなので、ご興味のある方は是非。
当日、会場ではひと足お先に見本を早尾さんが回覧してくださいましたが、このジョー・サッコ著『FOOTNOTES IN GAZA 欄外の声を求めて』は漫画ながら重厚な大著となっていますので、こちらを軸にお二人が何を話されるのかとても楽しみです。読んだらまた感想をあげようと思いますが、全吹き出しのひとことひとことがパンチラインになっており、それがペンタブどころかスクリーントーンも使わずベタとカケアミで描かれる暗闇と影、皺の一本一本まで書き込まれる人々の表情の上に張り巡らされていて、簡単にページをめくれないものになっています。今週発売です!
さて、反省に戻って、サラ・ロイ著『なぜガザなのか』という、この本について話すという大枠があって、話したいこと、聞きたいことの準備もしていたのですが、やはり話はあちこちに飛んでしまいました。今までで一番スナックみもあったのですが、もうちょっと司会らしくしないと、と思っております。初参加の人は面食らうだろうし。
ここで、事後アンケート第一号のご紹介です。
個人的に反省がぐるぐる回っている時に、このアンケート回答がポンと上がってきて、光明がさしました。これからもいい時間を作るべく精進します。
また、最後に言おうと思って取っておいてそのまま忘れてしまったのですが、『なぜガザなのか』の早尾さんが書かれたあとがきにしんどさの吐露があって、そんな時にサラ・ロイさんから「Stay Strong!」※と言葉をかけられたくだりがあって、それこそサラ・ロイさんはしんどさと複雑さとともにこれまでの人生があったような方で、そのサラ・ロイさんにこう言われたら、やっていくしかないですね…(@honninman)って思いますよね。「何か自分にできることを」、「ちゃんと知らなければ」、様々な理由や向き合い方でこの本を手にとって、この本のしんどさと同時並行する今パレスチナで起きていることも併せて読み続けて、最後の最後にこれが来て、これは早尾さんや翻訳チームだけでなく、読んでいる我々も受け止めたい言葉だと思いました。しんどい本(と現実)ではありますが、ここにたどり着けて良かったと思いました。
そして終了後は、そのままお店で本のお買い物をする人、早尾さんと談笑する人や質問をする人、最後はお店の常連さんや店主も交え流れ打ち上げになり、またいい景色を見ることが出来ました。これはひとえに皆さま一人ひとりのご参加があってできた空間だと思います。
共有の資料はしばらくこのままにして、何かあったら追記していきますね。また、事後アンケートがまとまってきたらそちらもシェアしたいと思います。
本当にありがとうございました!
次回は大阪です。いつも配信参加の関西の方々にお会いできましたら。こちらもどうぞ宜しくお願い致します。
ではまた!
※「Stay Strong!」
ともするとマッチョなメッセージになってしまいそうな言葉ですが、これはゴリゴリな強者になれ!という意味ではなく、「心を強く持つ」という意味に取りました。
公開前追記(2024/10/02 5:41)
イスラエルの一方的な戦線拡大が止まりません。今夜のイランによるイスラエルへの報復攻撃はアメリカ側に事前通告をしていましたがそれを発表することも止めることも無かったようです。西側を介入させるために戦線を拡大し続けるイスラエルという形で、全然複雑な構図ではないと思います。そのためにたくさんの命をもって脅迫しているようなものでしょう。早いところネタニヤフ失脚で取り急ぎの停止をしてもらいたい(とは言え頭をすげ替えても問題は解決しないので、本当にこれ以上命が無益に失われないよう取り急ぎ)。
そして、能登の捨て置かれぶりがガザと被ります。中央メディアは周縁の泣ける話やイイ話の方を報道します。外側において消費するだけで問題や構造には切り込みません。さすが人権がやさしさに変換されてしまう国だなあといった感じです。この虚しさに負けずやっていきましょう。きついときは休みましょう。
ではまたお会いしましょう!