雑詩:『苦しかった、あらゆるのことへ』

おまえの痛みでずっと目が覚めている、眠れない

寝たいのに寝れない気持ちは、誰とも共有できない私事

恐縮ではございますが、距離を取らせていただく次第で候


穏やかでいたいのよ、生きるにしても死ぬにしても


・  


さざなみだけが聴こえる世界 架空の海も架空の砂浜も 常に優しい


目覚めたまま迎えられる終わりはあるのだろうか


感情が存在していて欲しいと無表情で祈ってる


流れる涙に欠けた心は映らない きれいでよかった


重い足取りでとぼとぼ歩く蜃気楼 体内に陽差しは届かない


ぬくもりって気のせいかもしれないので、おくすり出しといてください


笑ったフリ 慣れて仕舞えば心も追いつくの 青空と空洞


剥がれ落ちていく 指先から かつて光だったものが 剥がれ落ちていく


溶け合う夢 ひとつの声 せめて切なくなってよ


苦しかった、あらゆることへ

ベッドの中に入ってもいいけど 静かにね

まぶたを閉じる希望 眠れそうになくても



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