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メタバースの世界は現実世界から生成できる

Waymoという会社をご存知でしょうか。アメリカで自動運転技術を開発し、最近サンフランシスコで無人タクシーのサービスを始めたことでも注目を集めています。

このWaymoがすごい技術を公開しました。界隈ではかなり知られているようなのですが、一言で言えば、街の静止画をたくさん集めて、3Dの仮想空間を再構築する技術です。まずは動画をご覧ください。

今回の実験は、280万枚の静止画を使ってサンフランシスコの街並みを仮想空間上に再構築したものです。おなじみGoogle mapのストリートビューのような写真から撮影時の座標・方向、さらに被写体までの距離を推定するなどの技術によって再構築が実現されていると思われます。

もちろん280万枚といっても完ぺきではなく、見えない部分は当然あるのですが、そこはAIで補完して視覚上自然な感じで仕上げていると思われます。もちろんこれはまだプロトタイプですが、技術が完成すれば、メタバースの世界は、人工的にデザイナーが作った街だけでなく、世界中のすべての街を再現することができるようになるでしょう。

さらにデータ収集と再構築の自動化が進めば、新しいパン屋さんは数日のうちにメタバースにも出店されるのかもしれません。以下の記事でも書いたように、現時点のネットゲームでも現実と仮想の記憶が交錯することを経験しました。メタバースの世界観が、宇宙空間のようなものであれば区別はつきやすいかもしれませんが、現実の街のコピーが常に更新されていると仮定すると、ほぼ完全に交錯してMATRIX化すると予想できます。

この技術はもともと、自動運転用の3D地図を作るモチベーションから研究をはじめたものでしょう。しかし、そこにとどまらず、メタバースやゲームの基盤技術として発展していくものと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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