なんで行政は自治体のソロプレイが原則なのか
昨日は自治体の職員提案制度について書きました。
このエントリーを書いた理由は、今日のタイトルである「行政がソロプレイを原則とする」ことについての違和感について書きたかったから。
ゲームでいうところの「ソロプレイ」って一般的に伝わりますかね?
複数のプレイヤー(=味方)で進めることのできる冒険を、あえて1人で進めることを指す言葉です。
難易度の高い冒険(=クエスト)に、あえて1人で挑むことでその実力を見せつけるとか、そういった際に使われがちなワードですね。
僕が地方自治体に対して感じていることは、「なんかとても大変なクエストとかがてんこ盛りだけどソロプレイしか経験がないからとりあえず頑張ってる感じ」です。
よく「自治体間の広域連携〜」とか、「官民連携して〜」とかの話が出ますが、それがトピックとして扱われている時点で「原則ソロプレイ」「進んでる自治体はチームプレイ」的な状態なんじゃないかと思ってます。
もちろん、各自治体ごとに条例も違うし、意思決定するトップも違うし、伝統や文化やアレやコレやも違うので、なんでもスムーズに連携したり、「あっちがうまくやってるからこっちもそうしよう」とか、出来ないことは分かりますが、「全部自分たちで考えなきゃ」という意識がとても強く、その結果、現在デジタル庁が「みんなで使うシステム、全然連携とか出来ないしデータの作り方とかまるっきり異なるのを統一しようぜ」とか音頭取りをしなきゃいけない状態までバラバラな行政運営になってしまっているんだと思います。
この話を職員提案制度の投稿の後にしたのは、
・1700ある自治体の内、かなりの数の自治体が職員提案制度を持っている
・1700の自治体にいる職員の数は相当数に上る
・1700自治体で共通する業務も相当数に上り、であれば改善提案の内容も似通ってくるのではないか
という考えからです。
例えば「補助金申請手続きの簡略化」に関する職員提案内容とか、庁内の共有フォルダの命名ルールの設定とか、幾度となく出されているであろう提案については、さっさと共有してしまって、自分の職員から提案として上がってくるのを待つ前に取り入れて改善してしまう、といったことができないのかなぁ、などと考えているのです。
まぁ、先にも書いた通り、自治体側からすれば「この忙しいのに他の自治体で出た提案なんかに目を通していられないよ」とか、「他の自治体とウチは違う」とかできない理由を並べることが容易に想像できるので、国がDX化に先駆けて、横展開できそうな改善の仕組みを共有するとか。(これはこれで無理があるか)
そうそう、1つ関連する取り組みとしていいな、と思うのは「行革甲子園」ですね。
色々課題もありそうですが、こういった取り組みの1つ1つが自治体をほんの少しずつ前に進めていくんだと思います。
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