インド・ダラムサラへ、チベットを求めて③

こんにちは!
ダラムサラ旅行記③、ダラムサラに着いて2日目。

ダラムサラ旅が本格的に始まる。
旅の間は、ゲストハウスの同じドミトリーの仲間と出歩くことが多かった。

今回の旅の主なルームメイトは、看護師ながら長期休みを取り、インドを放浪している40歳くらいのスペイン人女性レベッカと、インド中部(たしか)に住んでいて国内を放浪中の30歳くらいのメカ。私が1週間滞在する間、彼女らはずっといた。

レベッカはサバサバできっちりしていて、メカはナチュラルに時間にルーズ気味、という真反対の性格なので、しばしば衝突する現場に立ち会うことになるのは後の話。

前日に2人と話し、近くに瞑想センターがあるということで、朝から一緒に行くことにした。

Tsushita Meditation Centre 

Tsushita Meditation Centreは、チベット式の瞑想が体験できる瞑想センター。毎朝9時から1時間、無料でチベット瞑想が体験できる。
また、もっと瞑想を学びたい人は1週間などのロングコースも開講されている。

ゲストハウスから歩いて20分ほど、坂を登ったところにある。

始まるまで少し時間があったので、センターの近くの茶屋でチャイを飲むことに。

定員からスパイス入りの少し高い40ルピーのチャイを渡され、レベッカは「だましてるでしょ!!」と激怒(普通のチャイは10~20ルピーくらい)。
まあ、日本円でも80円だしいいじゃんって思ったけど、インドを生き抜くには少しの騙しも許さない姿勢が大事なのかもしれない。

普通に美味しかった。


チャイを飲み終わると、瞑想のクラスが始まるころ。
立派なチベット寺に入り、いざ瞑想。

1時間のうち、軽いあいさつのあと10分くらい瞑想をする。
ただ静かに目を閉じるだけ。他に指示はない。

瞑想が終わると、質疑応答タイム。事前にもらっていた質問があるようで、それに答えていた。

正直、私は瞑想が苦手だ。
日本でも何回かお寺で禅瞑想をしたことがあったが、なかなかまだ瞑想の恩恵を受けれていない気がする。

今回も、瞑想センターに行ったからといってとてもいい瞑想ができた、というわけではなかった。いろんな邪念が頭をよぎる。

ただ、周りの環境は格別であることは間違いない。

なんと、参加者はほぼ海外からの人だった。欧米が多い印象。
寺内は満員、超大人気。

このダラムサラは海外から瞑想やヨガを学びに来る人が多い地域で、特にこのTsushita Meditation Centreがあるエリアは、他の瞑想センターやヨガセンターも密集している地域。

世界中から集まった人たちがチベット寺に集まり、瞑想をする。
とてつもなく静かで、穏やかで、ただただ平和な空間。ときがゆっくりと過ぎていった。足もしびれた。

ただ、参加者の多くはヨガ的な感じで瞑想している印象。

なんというか、恐らく私が特殊なんだと思うのですが、私はチベットを体験しに瞑想センターに来ているけど、多くの人はマインドセットをしに瞑想センターに来ている様子。

まあ、そりゃそうか。
なので、チベット人はいない。

チベット人がいないチベット瞑想センターなので、個人的には不思議な感じでした。

びっくりしたのは、説法をするお坊さんでさえもチベット人ではなく、オーストラリア人のチベット僧だったこと。
チベット人以外のチベット僧なんているんだ…!

最後のお坊さんによるアナウンスでは、「明日はダライラマ法王の法話の日なので、このクラスは休みです」とのこと。

そう、明日は待ちに待ったダライラマ法王の法話なのです!!

「登録がまだな人は今日してね、あ、私もしないといけません」

海外から法話に来る人は前もってお寺に行って聴講登録をする必要がある。お坊さんはオーストラリア人なので、いくらチベット僧だといっても登録しないといけないみたい。

私も、このあとに行こうとしていたので、クラスが終わった後ちょうどお坊さんと会って挨拶をし、私も今から登録に行くんですーと話したところ、「一緒に行きますか?」と言われ、なんと一緒に行くことに…!

こんな出会いがあるとは。むしろこんな出会いを待っていたのだが、こんなにすぐに来るとは。ドキドキ。



準備があるから待っててと言われ、待ち時間に朝ごはんとして、おとなしい野犬の周りでオムレツを食べた。
火が通ってるものなら大丈夫だよと、レベッカが言ったので物怖じせずほおばった。

オムレツを食べ終わり、オーストラリア人のチベット僧とトゥクトゥクに乗って、Dalai Lama Templeへ出発。

Dalai Lama Temple 聴講登録

トゥクトゥクの中で、なぜオーストラリア人なのにチベット僧になったのかなどをいろいろ聞いた。

彼は、20代でインドを旅しているときに仏教に出会った。そこですぐに、自分は恋愛もお金もいらない、仏教の道に行こう、と決めたそう。そこからチベット仏教の修行をはじめ、60歳くらいまでお坊さんとして暮らしていた。
ですが、お父さんの介護のためお坊さんをやめ、オーストラリアに帰国。
お父さんは数年前に亡くなり、そのあともオーストラリアの親戚の家にいたそうだが、最近はアジアを旅しながら、今回のようにたまにお寺で説法したりしているそう。

この方は本当に、心から純粋に仏教を愛しているのだなと感じた。チベット人の間では出家するのは珍しいことではないが、オーストラリア人として、仏教徒ではない段階から出家するとは、どれだけ覚悟のいることなのだろう。

彼は今60-70歳くらい(詳しい年齢は覚えていないが)。にじみ出る親切さ、優しさが、これまでの人生を物語っているかのようだった。

そんなこんなで、お寺の近くまで到着。

法話の聴講登録には、「C-form」という宿泊施設から発行してもらえる宿泊証明的なものと、インドビザパスポート、10ルピーが必要である。

C-formは、私のゲストハウスの場合はオーナーに言って簡単なGoogle formに自分の情報を入力してもらうとデータで発行してた。

それをコピー屋で印刷してもらい、Dalai Lama Templeで提出が必要。
お坊さんが旅行エージェントみたいなところに連れて行ってくれ、無事コピーが完了。

なれた足取りでDalai Lama Templeまで案内してくれた。

地元民の憩いの場にもなっている。犬も寝ている。

あまりわかりやすい写真ではないのですが、1階部分はこんな感じ。ピロティのようになっていて、学生が庭で授業を受けてい?。

青い服の学生が普通の学生で、赤い袈裟を着ているのが仏教僧のたまごたち。ここで問答の授業をしたりしていた。

問答の授業、はたから見てればなんだか面白くて、
「よーい、どん!」みたくかけ声をあげて「パンッ!」と手を叩き、問答を始めていた。
てっきり問答というと静かな場所でおこなうのものだと思っていたけど、子どもたちは興奮していて楽しそう。

この近くに外国人用の登録窓口があり、そこで登録できた。

ちょうどここに着いたのが11:30くらいで、登録の締め切りは13時までと聞いていたのだが、窓口には段ボールで「12:00~13:00 Lunch break」と看板が立ててあった。
じゃあ、実質12時までじゃん。危ない危ない。

結構並んでいたので間に合うかひやひやしていましたが、ぎりぎりセーフでした。結構海外の人からも人気なんだなあ。

登録すると、カードのようなものがもらえます。自分の名前と写真付きで、これが登録証明になるので、明日はこれを持って法話に参加するとのこと。


席の予約

ダライ・ラマ法王が法話をするところは本堂なのですが、本堂に入られる人は特別な人たちのみで、参加者はその周辺か1階部分に座って聴くことになっている。なので、ダライ・ラマを見られる場所は限られているため、前日からの席取りが重要だと、お坊さんは言う。

本堂周辺の聴講スペースには、床にマットレスが敷かれている。当日はその上に座って話を聞くらしい。

お坊さんがいうには、紙に自分の名前を書いて貼っておけば席を予約したことになるよ、とのこと。
(Locheに聞くと、そんなの誰かがとるから意味ないよ、とのこと)
なんだそんなアナログな。

ふと周りを見ると、席とりをしている人たちがちらほらいる。
テープをもったおばさんもいる。

私は紙とペンしかもっていなかったので、紙をやぶり、「HIROKO」と書いた。おばさんにテープを借り、マットレスに貼った。

ほんとにこれでいいのかな…??
まあ、やらないよりましか。


明日一緒に行く予定のレベッカとメカの名前の紙も貼り、一応準備完了。

こちらは本堂の様子。当日はこのいすに法王が座り、法話をします。


登録が終わったあとは、一緒にランチを食べました。
なんとイタリアンレストラン。

普通にナポリタンとパンをいただきました。とても美味しかったです。(笑)


このとき、まだ昼の2時くらい。
お坊さんとはお別れし、次の場所へ。


続きは次回をお楽しみに!

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