『ビフォア・サンライズ』(リチャード・リンクレイター ,1995)
個人的な好みで言えば、会話劇の映画があまり好きではない。映像ではなく言葉で情報を伝えようとするのなら活字のほうがいい、と思ってしまう。
でも、この映画には「明日の朝まで」という期限つきの関係で、いかにして距離を縮めるかという前提条件があるので、お互いを知るためにはとにかく質問を繰り返さねばならず、会話劇でなくてはならないという必然性があった。
他にも、たとえばレコードショップの視聴室にふたりで入って物理的距離の近さにもじもじする長回しの演出や演技、ロードムービー的な街ゆくひと