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\韓国から学ぼう✍/デジタル&コンテンツマーケティング。

こんにちは、わたなべです。
昨今日常で韓国サムシングに接点がない人はいないと思います。K-POP、韓国ドラマ、韓国コスメ、韓国ファッション、韓国料理…カルチャー的な側面で確実にその地位を世界的に築いていると感じます。余談ですが、ウェブ広告でも「韓国式ジム」「韓国エステ」など、韓国というワードがたくさん活用されています。それだけ興味関心を得られるワードだということが読み取れます。

なぜそれらが世界に広まるきっかけとなったのか、やはりデジタルを用いたマーケティングの上手さが上げられるのではないでしょうか。

世界的アーティストとなったBTSは、まさにデジタルマーケティングを上手く用いた成功例だと言われています。韓国の弱小だった事務所所属でTV出演のルーツがないため、用いたのが世界的にユーザーの多いソーシャルメディアYouTubeやInstagram / Facebook、韓国のソーシャルメディアV LIVEやWeverseなどです。Z世代の利用が高いソーシャルメディアから熱い支持を得ることができ、世界に羽ばたいていった印象です。

デジタルマーケティング成長の背景には、素地となる韓国の国民性や現代のライフスタイルがデジタルを普及させるのに適正だったのではと個人的に感じています。
韓国は少々エクストリームでストイックな印象です。儒教の教えである年功序列を重んじるところや、高い大学進学率が物語る競争社会、熱狂的なアイドルのファンダム…皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。大学進学率は80%を超え、全体の求人に対しわずか1%の大手企業に就職するため、8大スペック(*)を求める賜物として欧米諸国で教育を受け、グローバルな素養を持ち、流暢な英語が話せる方が多いです。
また、パリパリ文化(빨리 빨리 문화)と呼ばれるスピード感を重視するビジネススタイルが慎重さを求める日本のビジネススタイルと対照的で、トライアンドエラーを繰り返すことで磨きをかけるデジタル環境においてマッチしています。
これらの国民性やライフスタイルもデジタル先進国としての一片を担ったと感じています。

*8大スペック…出身大学、大学の成績、海外語学研修、TOEICの点数、大企業が学生を対象に行う公募展への参加、各種資格、インターン経験、ボランティア。

韓国における日常生活でのデジタル利用率については、韓国人口数に対してのインターネットユーザーが97%、ソーシャルメディアのアクティブユーザーが89.3%です。(ちなみに日本は、インターネットユーザー89.8%、ソーシャルメディアのアクティブユーザー80.3%)
韓国で最も利用されているソーシャルメディアは世界と同様YouTubeです。次いで韓国人口の80%が利用しているKakaoTalkは次点のInstagramの57.5%と大きく引き離して利用率が高いメディアです。
非常に高い利用率はデジタル環境の構築やマーケティングが如何に巧みであることを証明している様です。

以下、実際の体験を通して私たちのデジタル環境構築にどう生かせるか考えてみたいと思います。

1. 熱狂させるコンテンツ&メディアマーケティング

BTSやBLACK PINKが世界中に多くのファンを引き付けている理由としてソーシャルメディアを活用したトランスメディアストーリーテリング(TMS)が上げられます。世界観を踏まえつつ、複数のメディアを通して様々な角度から断片的なコンテンツでストーリーを伝え、全貌を明らかにしていく手法です。

BTSを例に挙げると、YouTubeに頻繁にアップされる公式コンテンツ、それらを告知するようにV LIVEで配信されるライブ、その中で行われるファンとのコミュニケーション、WeverseやTwitterでアーティスト本人が更新する日常の一コマ。YouTubeやV LIVEでは無料配信のバラエティ番組もあります。その一方でBT21のキャラクターグッズ販売や公式グッズ販売のポップアップストアなど、BTSを様々な角度から切り取ったコンテンツを適切なメディアにのっけて世界中に届けています。
最近では、マクドナルドとのコラボレーションメニューが話題になりました。BTSがいつもマクドナルドでオーダーするメニューで構成されていて、ファンにとっては同じメニューを食べられる嬉しさや世界的アーティストのBTSが身近でリアルに感じられる仕掛けだったのではないでしょうか。
こうして、ファンは常に新しい情報はないかと、アンテナを張り巡らせ、複数メディアで展開されるの断片的な情報を頭の中でパズルのよう統合し、より彼らを理解し世界観に心酔していくのです。

このようにブランドは複数のメディアを用いてユーザーへ少しずつ情報を得るよう動機づけ、最終的にストーリーが完成するように構成されることで、ユーザーの達成感や大きな喜びに繋げます。ブランドのストーリーの世界観へどんどん引き込むことができれば、ユーザーは世界観の虜になり熱狂的なファンとなっていくのだと考えられます。

しかしながら、深い世界観を設定しストーリーがあるからこそ成り立つ手法であることを忘れてはいけません。

2. 時間を奪うコンテンツ・仕掛け

コスメブランドhinceのコンテンツはいつも素敵で、女性が大好きな占いや診断の要素を上手く組み込んで似合うアイテムやカラーを紹介してくれます。1つのコンテンツとしてトップページのスライドバナーに展開するのは一般的ですが、カート内に設置されており初めてお買い物される方にも楽しみながら商品をオススメしてくれる仕掛けがユニークで感動しました。

また、有名ブランドstylenandaにおいては毎日(2021年7月から毎週に変わりました。)アップされる商品を見るために頻繁にサイトへ訪問してしまいます。新しい商品は1週間限定で少しお得なプライスになっているのも、つい時間がある時にサイトに接触してしまうきっかけとなってます。

どちらのブランドもレビュー機能が付いており、商品到着後数日すると積極的にレビューへの投稿を促すメールとサイトへ訪問しログインした際にレビュー依頼のポップアップウィンドウが立ち上がります。レビューを投稿するとポイントが付与されます。ポイントは比較的直ぐ次のお買い物で利用できるようなシステムになっているため、積極的にレビューしたくなる仕掛けです。

こんな風に自然とユーザーがブランドとの接触時間を長く持つことで、一層ユーザーが気に掛けるブランドになり、ブランドのファンへなっていくのだと思います。

3. 濃厚なエンゲージメント

K-POPアイドルたちのライブ配信の頻度やライブ配信中のファンのコメントに回答するインタラクティブな会話のやり取り、Weverse内でのリアクションなど、世界的なスターとなったBTSも未だに行ってます。

ソックスブランドMSMRでお買い物した際には、配送先の言語で書かれたサンキューレーターとサプライズギフトが同梱されており、ついついInstagramにアップをしてしまいました。そうしたところ、すぐにMSMRオフィシャルアカウントでのリポストをしてくれ、さらにはダイレクトメッセージまで送ってくれました。(しかも日本語!)

↓↓↓MSMRでの感動体験の詳細はこちらの記事から↓↓↓

先に上げたコスメブランドhinceやファッションブランドstylenandaももちろんInstagramの投稿に対しリポストや「いいね!」をしてくれます。
それらを全てタイムリーに行ってくれる点がユーザーを一層ハッピーな気持ちにさせ、ブランドに対し好感を抱く事に繋がっていると思います。

韓国のビジネススタイルはスピード感を重視していると考えられる通り、対応の早さがエンゲージメントにおいて効果的に発揮されているのかもしれません。


同じアジア圏の韓国が様々なジャンルにおいて世界を席巻しているのは周知の事実です。背景には日本より英語が堪能な点やビジネスの仕方、エクストリームな国民性も相まってデジタルの普及が広まったと考えています。デジタル環境構築において切り離せないトライアンドエラーを繰り返しながらユーザーのニーズを捉えた方法でリーチしている点は、海外進出を試みるブランドにおいて大いに参考になるのではないでしょうか?


では、Stay safe and healthy:-)


*REFERENCES*
https://global-saponet.mgl.mynavi.jp/culture/2900
https://diamond.jp/articles/-/117809
https://bungeishunju.com/n/n59e883a49c8b
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210315/k10012915581000.html
https://www.atglobal.co.jp/strate/15729
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd252120.html
https://www.pkmarketing.jp/articles/marketing50_transmedia
https://shiruto.jp/business/2524/
https://www.musically.jp 「世界の音楽業界がK-popから学ぶ、マーケティングのテクニック」

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