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9回のヤクルト ●S×D○13回戦
明らかに陽が落ちる時間が早まっている。6時半にはもう夜空だった。今日は朝から暑かった。でも、夏がいつの間にか終わってしまっているようだった。
絵画館駐車場に着くのが7時10分ごろ。それから歩いて(歩速遅い)球場入り。食料を買い込み、座席に着弾するのは、7時半くらいになる。
今日の到着は、5回表終了時。先発ピッチャーがマウンドを譲っている日が続いた神宮も、今日は先発・高梨裕稔がまだマウンドを守っていた。
ただし、3塁側ブルペン席。先日、あまりのビジター感に震え、二度と来ちゃあいけない!と思った席だ。しかし、こんなシーズンでないと来ない席だから、懲りずに今日も、来てしまった。
6回表、同点から、高橋周平に打たれた2ランで2点のリードを許してしまう。たかなっしーは心底悔しそうだ。そりゃそうだ。私だって、こんなに悔しいんだから。
そのままあっという間に9回裏の攻撃まできてしまった。
1アウトから塩見が振り逃げで出塁する。
塩見は足が速い。大学時代、裏山でイノシシ捕獲を試みて競走していたくらい、速い。
塩見が塁に出た!このことが、ヤクルトファンをどれだけワクワクさせるか!
そして、2アウト1塁。
「代打、雄平」
どよめく中日ファン。「雄平かぁ…残ってたか」雄平は、これほど恐れられている存在なのだと、敵地に乗り込んでみて分かる。うれしい。
その、脅威の雄平は、センター前ヒットで出塁した。足の速い塩見は、3塁。もうちょっとで、本塁に到達する!
そして、代打。廣岡大志だ。2アウト1・3塁。2点ビハインド。つまりは、大志が一発打てば、サヨナラ勝ちなのだ。しびれる場面としか表現できない。
あぁ!今日ここで、9回のヤクルトが見られるなんて!
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
絵画館駐車場までの帰り道、背後からアベックの会話が聞こえる。
「今日で何連敗目?」
「2連敗」
「えーじゃあまだまだ、ねぇ」
「んーそうだねぇ」
カノジョさんの、「まだまだ」のあとに続く言葉は何だったのか。まぁ、いい。私は雄平でどよめいた3塁側ブルペン席から、何となくずっとニヤニヤしている。
楽しかった。ぐっちのナイススライディングキャッチ。青木宣親の声。高梨裕稔。イノーア。はせちゅー。雄平。大志。アベック。
あとは、勝つだけだ。
R2.9.4 fri.
S 2-4 D
明治神宮野球場
アベックって、フランス語なんですよ。前置詞らしいけど。