跳ねる雄平 ●S×G○11回戦
雄平が帰ってきた。そして、打った。らしい。
私が神宮に到着する前の話だ。
8月5日、灼熱のファイターズ 鎌ヶ谷スタジアムで見たファームの雄平は、いつもどおり野球をしていた。
ファーム球場でよく聞くファンのつぶやきがある。
「こんなところにいる選手じゃないよ」
もちろん、選手に対する鼓舞だ。お前は一軍で十分プレーできる選手だ。だから、こんなところ=ファームにいないで、早く神宮に行け!そんなファンの後押しフレーズだ。
だが、この言葉を、果たして選手はどう受け止めるのだろうかと、私はいつも思う。
それだけの評価をされている。ありがたい言葉だ。
ただ、今まさに、この場で野球をしようとしている選手には、目の前の一球に全力を注いでほしいのだ。それがたとえ「こんなところ」でも。
雄平は、鎌スタでも、いつもどおり野球をしていた。雄平の大きなストライド走法は、ファームでも変わらなかった。
こんなところにいる選手じゃない。この言葉に悪意など当然ない。応燕したい気持ちに、細かいことは言わない。
雄平が帰ってきたから、今日ウチは勝てた。
この言葉は、明日にお預けだ。跳ねる雄平と、9回のヤクルトを見たからね。だから私は、明日も神宮に来ることができる。
R2.8.25 tue.
S 4-8 G
明治神宮野球場
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