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金久保優斗862 ●S×G○19回戦

今日の着弾は、少し早めだった。

神宮のコンコースを歩いていると、DJパトリック・ユウの声が場外まで響いてきた。

「ナイスピッチ!カナクボ!」

ん?今、「カナクボ」って言った?

金久保優斗くんは、昨日10月21日に初一軍登録された。3年目、20歳。もうすぐ誕生日を迎え、21歳になる。同級生は、村上宗隆ただ一人だ。

金久保くんは入団1年目の2018年、右肘を手術した。故障で始まったプロ生活は、高校を卒業したての10代にとって、どれほどの挫折だっただろう。
よく耐え、よく神宮にたどり着いてくれた。おかげで私は、今年からLED効果で明るくなった神宮ナイターで、金久保くんのピッチングを楽しむことができるのだ。

着弾した7時半に、バックスクリーンを見ると、たしかに「1 金久保」と表示してある。さっきパトさんが「ナイスピ!」と言っていた。どうだろう、回跨ぎはあるのか。吉田大喜プロコレユニを着た、吉田大喜のピッチングに間に合わなかった私に、どうか神の御加護を!

きれいなピッチングフォームだ。二軍戦でも、ネット配信でも、これまで見たことがないわけではないのだが、ここ神宮で、目の前で見る金久保くんが、たくましい。

カウントが進むにつれ、帽子がずれることが多くなった。それだけ全身を使っているということか?それとも、キャップのサイズが大きいか。そこに意味があるのか、野球を知らない私には分からない。

何よりうれしかったのが、後ろの讀賣ファンのお兄さんふたりが、褒めていたことだ。
「いいピッチャーだね」「制球力あるよね」
振り向いて、金久保くんの紹介をすればよかった。そうでしょ?いいピッチャーでしょ!

金久保優斗くんが5回のマウンドに上がった瞬間から、金久保優斗くんだけを追い、連写した写真枚数、862枚。
私の頭がおかしいのは、認める。だが、こんないい日は、どれだけクレイジーでも許してほしい。

2回無失点。いいデビュー戦だった。できたら、勝利でそのデビューを祝いたかった。でも、まだ二十歳だ。これからいくらでも。

未来が明るい。金久保優斗くん!ナイスピ!

R2.10.21 thr.
S 0-6 G
明治神宮野球場

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