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捲土重来 髙津臣吾とともに
東京ヤクルトスワローズの2025チームスローガンが発表されました。
捲土重来2025
けんど-ちょうらい【捲土重来】
一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ。巻き起こった土煙が再びやって来る意から。
「捲土」は土煙が巻き上がることで、勢いの激しいことのたとえ。「重来」は再びやって来ること。もとは一度敗れた軍が再び勢いを盛り返して攻めて来ることをいった。「捲」は「巻」とも書く。また、「重」は「じゅう」とも読む。
出典 杜牧とぼく「烏江亭うこうていに題だいす」(詩)
句例 捲土重来を期す
用例 来春再び上京して捲土重来今度は政治方面を志したいと思っております。<丸谷才一・思想と無思想の間>
対義語 一蹶不振
一度敗れたり失敗したりした者が……
厳しいことを仰る笑。でも、仰るとおりです。
「本当に、このチームは、この神宮は、リーグ2連覇したのか?」、いや、たしかに「CHAMPION」と書かれたたくさんのグッズが手元にある──夢じゃない、夢じゃないよね? あたしたち、優勝したよね?
そう確認する2年間でした。
優勝から一転、5位で終わった2023年は、3連覇を成し遂げたオリックス・バファローズの野球を羨望の眼差しで見ていました。
翌2024年のチームスローガンは「ヤり返せ」。
やられたらやり返すという強い気持ちで、日本一奪還に向けスタートしました。
しかし、結果は2年連続5位。ファンも、ほんの少し前の優勝の記憶を思い起こし、首をかしげるチームになっていました。
今年の「捲土重来」には、「やり返す」と違う意味があります。
四字熟語の解説では、「一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返す」とあります。
まるで、やり返す前に自分たちが敗者であることの自覚を求められているように思えました。
きっと私たちには、この2年間とは違う、土を捲り上げるような勢いが必要なんだろうと思います。
苦しいときは、自分たちが捲り上げた土煙にまみれる神宮のグラウンドを想像しましょう。
そして、もうひとつ。
今年のチームスローガンは、ファンから募集する異例の形で決まりました。
監督は、すべての応募作品に目を通したそうです。
この「捲土重来」は、1997年のチームスローガンでもあります。
1995年のリーグ優勝から、4位に沈んだ1996年。まさに1997年には「捲土重来」が必要だったのです。
そしてそのスローガンを掲げて戦ったのが、髙津臣吾投手。
指揮官は、野村克也監督でした。
ファンの方から約2000件の応募があって捲土重来は2.3番目に多かった。応募した方も40.50代の方が多かった。今の選手はその時のことは知らないと思うが、やり返す強い気持ちを持って。面白いものもたくさんあった。非常にファンの心が伝わってきた良い機会でした。
1997年に10代、20代だったファンは、2025年、40代、50代になりました。当時の強いヤクルトを、そしてヤクルト黄金期という歴史を見てきたオールドファンの、「再び強いヤクルトを」という思い。
もう一度、頂点に立つ
この2シーズンで味わった悔しさは、
誰一人忘れてはいない
TEAM SWALLOWSの一員である
ファンの皆様と共に、再び巻き返す。
今シーズンも、皆様の熱いご声援を、
よろしくお願いいたします。
東京ヤクルトスワローズ 監督 髙津臣吾
髙津臣吾とともに、「捲土重来」の東京ヤクルトスワローズを楽しみたいと思います。
そしてそれは、野村克也とともに、ということなのかもしれません。
さて、年明けまで、あと30分です。
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【#熱ラジ ヤクルト】
— ニッポン放送ショウアップナイター【公式】 (@showup1242) January 31, 2025
高津臣吾監督は2025年シーズンのスローガンである"捲土重来"(けんどちょうらい)を絵馬に書き込んだあと、金のつば九郎を持って記念撮影📸
捲土重来は97年、野村克也監督時代に優勝した際のスローガンでもあります。
今回はファンの方から公募。… pic.twitter.com/GcVP2ugs9C
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