西浦直亨の初タイトル
西浦直亨のプロ初タイトルは、“サヨナラ”だった。
2020スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞年間大賞。6、7月度のスカパー!サヨナラ賞を受賞していた西浦直亨に、年間大賞が授与された。
6月25日木曜日。あの日のなおみちのホームランは、私を救った。こんなおばさんになって、あんな情けない仕事のつまずき方をするなんて。この上なく辛く息苦しい日だったのだ。
なおみちは、どういうバッターと称されるのか、私は知らない。ただ、西浦直亨とホームランには密接な関係がある。
2014年開幕戦。ルーキーイヤーで開幕先発を勝ち取ったなおみちは初回、プロ初打席で、DeNA三嶋一輝の初球を叩き、3ランホームランを放つ。
新人開幕試合初打席初球本塁打。
「本塁打」の前に、あらゆる修飾語がつく鮮烈デビューは、法政大学の一つ先輩、三嶋から打ったホームランだった。西浦直亨というスーパールーキーは、前年再開に沈んだヤクルトの希望だった。
彼は、ホームランバッターなのだろうか。そうであるなら、ファンはワクワクするのみ。いつでも、なおみちに会いに神宮へ通うだけだ。
◇◆◇◆◇
西浦直亨は、プロに入ってから冠がない。タイトルを獲ったことのないなおみちに、
劇的なサヨナラに与えられる賞だ。でも、私にとってはそれだけではない。
あの日のホームランは、私という名もなき一ファンの人生を支えた。私の中に生き続けるホームランなのだ。
サヨナラホームランは、とてつもない力を持っている。
大賞を獲ったなおみちのサヨナラホームランは、スタンドの椅子に直撃する「ゴーン」という音とともに、無観客のレフトスタンドに到達した。
人の声が消えた野球場で、普段聞くことのない音と、ヤクルトベンチから飛び出すナインの歓喜の声。こんな「音」を「聞く」シーズンは、例を見なかった。いろんなことが「初」だった。
そしてそれが、西浦直亨の「初」タイトルにつながった。
本日は、「スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞 年間大賞」、選んでいただき、ありがとうございます。
またこのような賞を、来シーズンもいただけるように、ファンの皆さんに、ドラマティックなプレーを届けられるように、頑張りたいと思います。今日はありがとうございました。
ドラマティック、か。そう、ドラマティックだった。落ち込んでいた私も思わず絶叫していた。さぞかし近所迷惑だっただろう。
なおみち。ご近所さんトコ回って、一緒に頭下げて。笑
西浦直亨選手 スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞 年間大賞 おめでとうございます。
なおみちは、私が落ち込んでいるとき、ホームランで私の背中を押してくれる人です。
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