リズムで歌う応燕歌 ○C×S●21回戦
2020年。明治神宮野球場から消えた、いろいろなもの。
観客。少ないながら戻ってきた。
声燕。まだ、だめ。
歓声。つい、出る。人が増えた分、増した。
手拍子。ボリューム大。
チャンステーマ。録音。
応燕歌。心の中で。
太鼓。
私設応援団、ツバメ軍団の太鼓のリードで、球場にいるヤクルトファンは、心置きなく拍手する。
応燕歌は、ない。私の思いとしては、今の応燕スタイルが好きだ。
せっかく作られた応燕歌を歌えないことは残念だ。歌詞もメロディーも、とことんこだわって作られているのだ。そこには、愛が詰まっている。
それでも、選手の声が話題になった、無観客試合の中継そのまま、選手の声が聞こえる今の応燕が、程よく、心地よい。
神宮で流されるメロディーは、チャンステーマのみ。それぞれが、心の中で静かに歌う。ただ、太鼓の先導と手拍子が、神宮の一体感を生み、ともに闘う士気がぐっと高まる。
ツバメ軍団が戻ってくる前、ライトスタンドから流れてくる手拍子。リズムだけでメロディーが脳内で再生され、自然とそろっていた。
「オー ワッショイワッショイ!」
「あ・お・き ドンドンドン」
「ゴー!ゴー!レッツゴーさかぐち!」
楽しい瞬間だった。
今日、広島の試合中継を見ている、その画面の中で響く太鼓のメロディーラインは、明らかにチャンステーマ「All For Win」だった。球場で出せない声を出し、自宅のソファーで歌う。もちろん、ボリュームは近所迷惑にならない程度に、だ。
勝利を目指し逆境越えて行こう 西浦!
心ひとつにし突き進め 我らが君の力信じ送る声
All! For! Win! Let’s go Swallows!
メロディーが浮かぶ、太鼓のリズム。ここから遠い広島と、こころがひとつになったようで、なんだかうれしかった。
そうだ、この応燕も戻ってきた。明日こそ。
傘。花開く。
R2.10.27 tue.
C 2-0 S
マツダスタジアム