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脳動静脈奇形の治療体験談⑤~治療方針~

どうも、ざいあんです!

今回は、『脳動静脈奇形』の治療方針を相談した時のことを記します。治療方針を決めるにあたっては、選択の余地が余りなかったのにも関わらず結構悩みました。

病院での検査を終え、2週間後、検査結果の確認と治療方針の相談にまた病院に行きました。

今回は長くなりそうなので目次を入れます。


1.治療方法の種類

脳動静脈奇形の治療には以下の選択肢があり、細かい説明を受けました。それぞれにメリット・デメリットがあり、合わせての説明でした。

(1)開頭手術(摘出手術)

【方法】頭をメスにて切り開き、頭蓋骨を刳り貫いてナイダス(奇形の血管)を摘出する
【メリット】『てんかん』や『脳出血』の要因であるナイダスを摘出するため、根治することが出来る
【デメリット】身体への負担が大きい、手術による後遺症リスクがある

(2)カテーテル手術(血管内治療)

【方法】足の付け根からカテーテルを通し、ナイダスに血流が回らないよう薬品を使って栓をして通り道を塞ぐ(塞栓術)
【メリット】開頭せずに血流を正常な状態に戻すことが出来る
【デメリット】ナイダスは身体に残るため、再発リスクや脳出血リスクは引き続き残る

(3)ガンマナイフ(放射線治療)

【方法】放射線によってナイダスを焼いて消失させる
【メリット】身体への負担が最も少ない
【デメリット】治療に年数がかかる、即効性がない、不確実性が大きく血流に乱れが生じる虞がある

(4)経過観察

【方法】定期的に病院に通い服薬で症状を抑え、異常が発生した際には治療する
【メリット】身体に負担がかからない
【デメリット】服薬により『てんかん』の症状は抑えるが、脳出血リスクは残ったままの生活になる(病気は残ったまま)

2.病院の診察内容

検査した結果、僕の『脳動静脈奇形』は位置は頭蓋骨を開いて直ぐ大きさは3cm程度、ということでした。

①摘出しやすい場所にある、②3cmと大きくはないので摘出による出血量も少ない、ということを踏まえ、(2)カテーテル手術にて血流を整えた上で、(1)開頭手術にてナイダスを摘出する、という治療法を勧められました。

上記方法であれば、①根治させることが可能であり、②リスクを抑えた処置が可能である、とのことでした。

(3)ガンマナイフは即効性がなく(治療には2~3年掛かる見通し)、不確実性が高い(10年後~20年後に放射線にて想定しない副作用の虞がある)ことから、まだ30代と若いのであればお勧めは出来ない、とのことでした。

もちろん、直ぐの治療は行わず、(4)経過観察としておくのも一つ、というアドバイスがありました。

3.家族との相談

治療方針を決めるべく妻と何度も相談をしました。

病院の診察に従えば(2)カテーテル手術→(1)開頭手術、という進め方になります。果たしてそれで良いのか。

現在、私は単身所得での生活を行っています。私の所得にて家族の生活を養っている、そう考えると、この病気と長く付き合っていくのはリスクであり、早く治せるならそれに越したことはないので(4)経過観察とすべきではない、病院の診察を踏まえれば(2)カテーテル手術→(1)開頭手術とするのが一番の道である、そう話しました。

では、病院の診察を信用して良いのか、そこにも不安がありました。知名度の高い病院であり実績はあると先生から伺いましたが、自分たちは素人なのでそれが本当なのかもわかりません。セカンドオピニオンも対応可能、ということは言われていましたが、果たしてその意味があるのかもわかりませんでした。

結局、妻と話し合った結果、「リスクを抑えて処置が可能」という病院の言葉を信じ(そう先生が言ってくれている中でセカンドオピニオンを行うことは無意味と考え)、(2)カテーテル手術→(1)開頭手術で進めることにしました。

4.最後に

手術が無事終わった今では「その決断をして良かった」とは思いますが、圧倒的に「情報量は足りていなかった」と感じております。
いざ病名を告げられると、精神的に結構追い詰められます。そんな中、適切な情報収集を行うことは難しいと感じました。
ネットでの情報収集も、どの情報が正しいのかがわからないし、『脳動静脈奇形』のネガティブ情報ばかりのページを目にすると気持ちも沈みます。
そもそも僕が最も欲しかった情報はなんなのか、それは「どうやって病気と向き合い」「どうやって治療を進めていったか」という先行例だったのではないか、今では感じております。
そういう想いがあって始めたのがこの『note』です。
ぜひ、「病気になって同じようなことを考えたことがある」という方や「自分は病気と違う向き合い方をした」という方はコメント頂けると有難いです。もちろん、「もっと違う観点で書いた方が良い」というアドバイスやご意見もお待ちしております。

次回は通院をするようになってから発生した『異変』を綴らせて頂きます。

それではまた!

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