腰椎椎間板ヘルニア、治った。
この記事は、腰椎椎間板ヘルニアの坐骨神経痛に苦しんだ人間による軽快報告とこの傷病の恐ろしさを伝えるために書いたものです。
現在苦しんでる患者向け項目
まず、言いたいこと
腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛は、「痛い。死ぬ。治るわけがない。兆しがない」と思ってても、数か月後にはほぼ治ります。腰痛患者界を代表して断言する。急に良くなる時が来る。私は2回発症して2回治った。
腰椎椎間板ヘルニアの治療法は「保存療法」一択
だそうです。手術してくれ!でなきゃ殺してくれ!と医者に申しましたが、バッサリ断られました。飛び出た椎間板は退縮するので手術はしないのが今の常識、とインターネットも言っていました。
※【退縮】白血球が飛び出た椎間板を異物をみなして食べるらしい。
保存療法とはつまり、どんなに痛くても飛び出た椎間板が退縮するまで耐えようねということです。排泄障害があれば手術が検討されるようです。
一番効果があったのは「退縮」
処方薬、市販薬、湿布、座薬、硬膜外ブロック注射、神経根ブロック注射、仙腸関節ブロック注射など、医師も色々な治療をしてくれましたが、即効性のある手段は何一つありませんでした。
ヘルニアに有効とされているブロック注射は平たく言えば「麻酔の注射」です。
注射後、痛みの消失を待ち焦がれ、日が暮れた頃に「期待させやがって……」と思いましたね。
麻酔ですよ?レントゲン下で神経一点集中狙い打ちした麻酔より痛みが勝った時の不治の病感は異常な発汗をもたらし、狙い外した?麻酔の量少なかった?とか医師にあらぬ容疑をかけていました。
色んな処置を講じられるより、今となっては、退縮が一番効果があったと感じています。
苦痛が微かに和らいだ行動
⚠⚠⚠自身の責任で参考にしてください。以下の行動を実行して何かあっても私は一切責任を持ちません。⚠⚠⚠
※後ろに反るのは問題なかった私の場合です。
痛い側の膝を折って、半分正座したままだと椅子に座れたこともあった。
車に乗る時はまともにシートに乗れないので、背もたれに抱き着く形で背中はまっすぐ、お尻を少し浮かせて後ろ向きで乗車。背中にシートベルトがあたる形。
寝る時はうつ伏せ一択。それ以外は死に直結する。
少し良くなった頃に有効だったのが正座と痛い側を上にした回復体位。
痛み絶頂期の立つことすらできない時は、背中をまっすぐにしたまま机に両肘をついて痛い側の脚を少し曲げたまま立つのがまだマシだった。激痛には激痛なんだが、呼吸する余裕くらいはできる。
絶対にしてはいけない行動
というか電撃痛が発生するのでできないです。以下。
膝を曲げずに前屈。
背中を丸めること全般。猫背。
長時間の同じ姿勢、座位、運転。
下半身を冷やす。(痺れが悪化する)
ここから、ヘルニア闘病日記&警鐘の項目です
今更、まえがき
2022年2月 腰椎椎間板ヘルニアと診断される。「この世の終わりって言うけど本当そう」と前の記事で書きましたが、あれは嘘。痛み絶頂期はそんなもんじゃ済まない。人は1秒たりとも逃げられない濃密な激痛に苛まれると絶望を感じる隙もないようです。ただただ痛い。泣くしかできない。鬼灯の冷徹の地獄の責め苦に泣いて許しを乞う亡者を見て、「許しを乞う余裕があるのだな」という感想を持つ特殊な人間になり果てた。
この記事を書いた経緯
自宅安静中、「腰椎 ヘルニア 治った」で検索しまくった。流石国民病、腰痛様である。症状の解説、当院のこだわり腰痛治療法、民間orスピリチュアル療法の類だけが我先にとヒットする。違うんだ。私が読みたいのは「激痛だったけど治ったよ」という希望ブログなんだ。類に埋もれて体験者の声を全く聞けない。ごく僅かにあった生の声ブログも激痛の最中の話のみで、肝心なその先がない。完治患者の声がヒットしないのは絶望の名に相応し過ぎはしないか。私がぐっすり眠れる夜を手に入れた暁には、絶対「良くなった!ガハハ!」記事を書いて、腰痛界の希望になってやる…!
そんな怒りの原動力で意気込んだものの、軽快し始めたらすっかり忘れていた。思い出したので、今書いてる。喉元過ぎれば熱さを忘れる。人間は愚か。
症状と経過
主訴・左下肢痛、痺れ、感覚麻痺。疼痛に伴う不眠。
📝実は腰は大して痛くないです。腰椎椎間板ヘルニアは傷病名で、腰の椎間板が飛び出すことを指します。飛び出た椎間板(=腰椎椎間板ヘルニア)が坐骨神経を圧迫することで下肢に出現する痛みや痺れといった症状。坐骨神経痛が二足歩行のホモサピエンスを苦しめるのです。
経過 2022年
1月後半 座ると鈍く痛む。辛うじて座れる。
2月頭 お尻が痛いので座れない。立つ方が楽。
2月上旬 車の運転不可。トリガーポイント注射、痛み止め、効果なし。
2月中旬 痛み絶頂期到来。痛みの最高レベルが10だとすると10。座る、立つ、歩く、寝るができない。MRIで腰椎椎間板ヘルニアと判明。何もかも効かぬ。痛みで眠れない。自宅安静開始。
2月末 運転不可。しかし職場復帰。職場で9時間立って過ごす。
3月頭 神経根ブロック注射のため一泊入院。効果なし。
3月初旬 痛みレベル8。
3月下旬 急にレベル6になる。少し座ったり、まとまった睡眠がとれるようになる。
4月初旬 レベル5。運転できるまでに回復。
5月末 レベル4。1時間継続して座れるようになる。
確か6月中頃 整形外科定期通院の卒業。内服薬も一旦終了。
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11月中旬 レベル3まで回復。鈍痛はあれど湿布で乗り越えられるまで軽快。運転も30分まで耐えられるようになる。毎晩ぐっすり。
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2024年
6月 痛くない。2022年11月から現在までは、痛みの出現と消失を繰り返して、ようやく発症前と同じ状態に戻る。
腰痛の恐ろしさを知らない人に言いたいこと。
腰椎椎間板ヘルニアは痛い。とにかく痛い。痛い以外の説明が要らないくらい痛い。立っても横になっても斜めになっても痛い。走馬灯が見たいなあ!って時は座ればいい。これは嘘じゃない。脅しである。この記事を読んだり、私の話を聞いたりして、恐怖を感じた人は発症しないように少しでも予防をして欲しい。
ヘルニアを防止するために気をつけようと思っていること。
・同じ姿勢で居続けない。
・座りっぱなしをやめて、たまに立つ。
・中腰で作業しない。
・下にある物を持つ時は、背中を丸めない。背中を真っ直ぐ保って膝を曲げて持つ。
・椅子に座ったまま前かがみで物を持たない。一旦立つ。
・正しい姿勢でいる。
・反り腰を矯正する。
・下半身の筋肉を衰えさせない。
あとがき
回復した今は「治るんだ!感動!キラキラ!ハッピー!ラブ!!!」
・・・とか思ってない。
いつ再発してもおかしくない恐怖をたまに噛み締めて生きている。
今ヘルニアで泣いている人がいたら、「いずれ痛みは消えます。希望はあります。手術と保存療法、どっこいどっこいみたいですよ。今あなたが出来ることは、痛みの気絶を利用してできるだけ睡眠をとることです。寝なすぎると女でも禿げます。」とお伝えたいです。