航空機の離着陸と風向き
今回は少しマニアックな話題です。
風向きには向かい風 (headwind) 追い風 (tailwind) とそれ以外の風向きのクロスウインド (crosswind)があることはご存知ですね。 では、なぜ飛行機は離着陸を向かい風でするのでしょうか。
その答えは、「より短い距離で離着陸ができるから」です。
例えば離陸の場合、飛行機の主翼に空気があたり浮くための力(揚力)が生まれるわけですが、向かい風が強いほど揚力が増すわけですね。一方、着陸時はゆっくりとしたスピードでのタッチダウンを可能とし、結果、短い滑走距離での安全な運航を可能とするのです。
日本最大の混雑空港で知られる羽田空港は滑走路4本、日本一の本数です。(A滑走路:3000m B滑走路:2500m C滑走路:3360m D滑走路:2500m)
これら4本の滑走路は、その日の風向きによって運用が変わります。勿論、その他の要因、例えば運用時間帯や行先(目的地)によっても運用は変わりますが風向きは最も重要な要因なのです。北風では北向きに(北風運用)、そして南風のケースでは南向き(南風運用)での離着陸となり、使用される滑走路も振り分けられているわけですね。
意外と知られていない基本的な情報や知識があると航空機の楽しみ方も変わります 。是非、この機会に覚えておいてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?